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「インターネット白書ARCHIVES」に月刊誌『インターネットマガジン』のPDFアーカイブを統合

年鑑書籍『インターネット白書』のPDFアーカイブを公開している「インターネット白書ARCHIVES」に、月刊誌『インターネットマガジン』のPDFアーカイブが統合された。1994年の創刊号から2006年の136号までの記事が無料で閲覧でき、記事内のテキスト検索にも対応している。

日本で最初のインターネット総合誌

改めて紹介しておくと、『インターネットマガジン』は、1994年に創刊された日本で最初のインターネット総合誌だ。

月刊雑誌の形態で2006年5月までの通巻136号が発行され、その後はウェブに移行した。現在このウェブサイトは閉鎖してしまったが、2007年から「インターネットマガジン バックナンバー」としてPDFアーカイブを公開している。そして今回、ウェブサイトの移転に伴い「インターネット白書ARCHIVES」に統合された。

インターネット白書ARCHIVESに統合

公開されるPDFアーカイブの内容に変更はなく、これまで通り時間軸検索エンジンの「TIMEMAP」にも対応している。

バックナンバーインデックスでは、発行年と月号から読みたい号にアクセスできる

インターネット黎明期の貴重な資料

『インターネットマガジン』が創刊された1994年は、インターネットの商用利用が始まってまだ間もない頃。通信速度は現在とは比べものにならないほど遅く、企業でもウェブサイトを持つことが珍しかった時代だ。

「インターネットすること」が特別で、ディレクトリー型の検索エンジンであるYahoo!やウェブブラウザーのNetscape Navigatorが時代の寵児として注目された。

2000年代に入ると、全国にブロードバンドが普及し、ネットショッピングが一般的になり、次世代の検索エンジンとしてGoogleが台頭し、ブログやソーシャルメディアが登場し、広告をはじめ既存ビジネスにも大きな影響を与えるようになった。

『インターネットマガジン』のPDFアーカイブは、そんなインターネット黎明期から普及期に、その成長を支えた人々や企業、世の中の動向を知ることができる貴重な資料となっている。『インターネット白書』のPDFアーカイブと併せて活用してほしい。

記念すべき創刊号の第1特集「これがインターネットの世界だ」

HTML版やプロバイダー接続マップも

記事のPDFアーカイブだけでなく、いくつかの記事はHTML化されている。さらに、同誌の名物付録として読者に人気だった「プロバイダー接続マップ」も数点公開されている。

2005年5月号に掲載された村井純氏インタビュー記事のHTML版
1995年6月号に掲載されたプロバイダー接続マップ



文:仲里 淳
インプレス・サステナブルラボ 研究員。フリーランスのライター/編集者として『インターネット白書』『SDGs白書』にも参加。

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インプレスホールディングスの研究組織であるインプレス・サステナブルラボでは「D for Good!」や「インターネット白書ARCHIVES」の共同運営のほか、年鑑書籍『SDGs白書』と『インターネット白書』の企画編集を行っています。どちらも紙書籍と電子書籍にて好評発売中です。