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デザインとイノベーション

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2020年7月の記事一覧

創造性とイノベーション

 創造性とイノベーションは仲の良い親友、創造性がないとイノベーションが起きないし、イノベーションにならないと創造性にも価値がない。創造性、creativityは斬新で有用なアイデア。一方、イノベーションは、アイデアの実装、フィールドへの影響に焦点を当てる。つまり、この2つは同じ現象の見方の違いともいえる。 創造性、Creativity 創造性研究は、個人、特に性格特性に始まり、社会的プロセス、他者との相互作用から創造的プロセスへと広がった。また、チームや組織のクローズドシス

創造性と仲間と組織

以下では、研究論文(*)の要約的メモとそこからの実務への示唆を示す。 創造性に関する相互作用主義者の視点 ウッドマンとシェーンフェルト(1989年、1990年)は、個人レベルでの創造的行動の相互作用主義モデルを示した。それをベースに、組織の創造性の関係モデルを開発した。 以下にモデルの主要な要素を示す。 ・個人の創造性:先行条件(例:過去の強化履歴、伝記変数)、認知スタイルと能力(例:発散的思考、発想力)、人格要因(例:自尊心、統制の軌跡)、関連する知識、動機、社会的影

不連続なイノベーションのセンスメイキング

 以下では、研究論文(*)の要約的メモとそこからの実務への示唆を示す。 不連続なインベーションを除外する企業の慣性力 企業のマネージャは、企業街に現れつつある不連続なイノベーションを実施するための必要な財源を持っているにもかかわらず、なぜずっと変われないのか?その理由として、 ・不連続なイノベーションは当初、既存顧客にとって魅力的ではないから ・非常に不確実だから ・既存の収入を共食いする可能性が高いから ・不連続なイノベーションの採用に対して、企業内および企業周辺