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夜更けの思索宮

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時には哲学を、古代ギリシャを、あるいは皮肉やのイタリアの彼氏のような、ちょっといつもの場所をはなれて遊ぶ
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#ホイジンガ

「武士道」は遊びであり、文化を形作る

 今回はホイジンガの「ホモ・ルーデンス」読書会の2回目です。今回は、「2. 遊び概念の発想とその言語的表現」と、「3. 文化創造の機能としての遊びと競技」です。  ヨハン・ホイジンガの『ホモ・ルーデンス』は、遊びが通常の真面目なこと以外の部分であるという一般的な考えを覆すために、遊びが文化の形成や社会的な機能において重要な役割を果たすことを論じています。彼は、遊びが単なる娯楽や時間つぶしではなく、真剣で深い文化的意味を持つものであることを示しています。 遊びの重要性  ホ

自由で人生に不可欠で時限的な「遊び」

 今回からホイジンガの「ホモ・ルーデンス」を読んでいきます。今回は、「序章」と、「1. 文化現象としての遊びの本質と意味」です。序章の中で盛んに、ホイジンガの講演タイトルについて、「文化の遊び」とすべきところを、「文化としての遊び」に変えられて困ったという話が出てきます。この章のタイトルは大丈夫? 面白さを本質とする非理性的な遊び ホイジンガは、遊びを生物学的機能ではなく、文化現象として捉えます。科学的な方法を手段として、その本質を捉えようとします。これまでの遊びの定義、「