雑記(すべからく延命に捧ぐ)

退院した。実家に帰ってきて片付けをしようと思ったのだが、気持ちが塞いで何もできず、猫とベッドの上で横になることしかできなかった。入院だの退院だのオーバードーズだの自傷行為だの不眠症だのチェーンスモーキングだの、もうすべてやめにしたいと思うのだが、そんなことができていたらインターネットに日記なんて書いていない。

夕食どきに父から「お前はこのままだとの本物の孤独になる。自分だって見放すかもしれない」と言われてめそめそ泣く。食事も吐いてしまった。自殺未遂をして退院してきた娘に対していきなりそんなことが言えるのだから、父は凄い。もちろん悪い意味で。

退院してから、本をたくさん読んだ。九段理江の『schoolgirl』、『しをかくうま』、小川和『日常的な延命』、好きなVTuberのエッセイ本、浅野いにお『うみべの女の子』などをとにかく詰め込んだ。ピザやパクチーが大量に乗ったサラダボウルも食べたし、映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前編』も観た。どれも面白くて楽しかった。
とにかく死なないことと死にたくならないことが重要で、春の空気の狂気的なやわらかさに恐怖を覚えないようにするのが精一杯だ。笑っていればいつか笑える結果になると信じるだけ。

なんだか吐いてばかりいる。煙草もおいしくないのに、口さびしさでばかみたいに吸ってしまう。吐き気が酷いのはそのせいでもあるかもしれない。胃は空っぽなのにお腹が空かなくて、6キロ瘦せた。左脚に後遺症が残っていて、引き摺って歩いている。朝は寒くもないのにベッドの中でがたがた震えており、ちっとも起きられない。大学にも行けなくて、休学届を貰いに行ったときもみっともなく足ががくがくした。父から起立性調節障害ではないかと言われる。不登校の子供がなるやつだったような気がする。

私は、それがどんな感情を喚起するものであれ、ポルノ中毒のどうしようもない人間で、本当は死んでしまいたい。ぐちゃぐちゃの内面の持ち主とは思えないくらいふわふわした砂糖菓子のような外みしか持ち合わせがない。発露と中身が噛み合わず存在がナンセンスになってしまう。

それから、少しばかり経って、私はまた怒られるようなことをしでかした。父に、「遊んでばかりいて、嫌になったら自傷をして、自殺未遂までして、一体何がしたいんだ、お前はおかしいよ」と言われて、弟に自殺未遂で搬送されたときの話をされて、声が出なくなった。比喩表現ではなく本当に声を出そうとすると呻きにしかならなくて失声症に近い状態だったのだと思う。
何を言われたのか具体的に思い出そうとしても難しく、とにかく精神安定剤が欲しい。
ネコが引っ掻いたみたいな傷跡をぽろぽろ付けて檻の中で生きている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?