有島みこ

主に雑記を投稿します。運用のためにサポート戴けたらとても嬉しいです。

有島みこ

主に雑記を投稿します。運用のためにサポート戴けたらとても嬉しいです。

最近の記事

  • 固定された記事

過去の作品まとめ(随時更新)

過去に発刊・寄稿した作品のリストです。随時更新します。リンクから購入が可能です。 ・小説『こいしい生活』個人誌(二次創作)2020年5月発刊 別名義(Twitter @d52_urv)で発行した、漫画の二次創作小説。 https://booth.pm/ja/items/2197406 ・エッセイ『恋愛が一番、に思うこと』サークルクラッシュ同好会 会誌9号 2020年11月発刊 現代社会を取り巻く「恋愛偏重主義」についてのエッセイ。 https://circlecrush.

    • 【エッセイ】磨り潰さない

      廃人が少しましになるテクニックを自分なりにまとめました。 (※注 なにかの宣伝やわたしの自慢だと思ってしまうくらい追い詰められている人は読まないでブラウザバックしましょう) およそ半年前のことなのだが、わたしは病院のベッドで死体になっていた。何も頭に入ってこないし、何もやりたくなかった。全部がつまらなくて、すべてが嫌いだった。毎日血まみれで床で気絶して、それを生活だと思っており、ある日気づいたらICUにいた。そして、なんだかんだ退院した。あの頃は桜が咲いていた。 そんなに

      • 【レポ】PC診断行ってきた

        パーソナルカラー診断を受けてきたので、レポートです。所謂美容系の記事とは違うことを書くので、そういう目的であれば、他のサイトを参照していただけたらと思います。 【きっかけ・予約・店について など】 母がずっと受けたがっていたので、一緒に受けてきました。お店は個人店で、「何かを買わされることがないかどうか」という観点で選びました(デパートの無料診断みたいなものは、診断後に買い物をすることがセットなので、経費は結局あまり変わらないかと)。 予約は一か月半くらい前にとりました。事

        • 雑記(青に置きざり)

          最近更新していなかったので、なにか書こうと思った。 音楽を聴いているときに、歌詞とメロディラインしか気にしない癖が、直ったのか、範囲が増えて悪化したのか、ベースラインとか、コーラスとか、テンポとかを考え出すようになった。 なんだか、自分の視野の狭さをあらためて痛感させられることばかりだ。たとえば、他人のこころない反応について、わたしがあげつらって何かを言うことはできるだろう。けれど、そもそも、そういう反応で、失敗がなにかとても悪いように感じてしまう。 自分に対しての悔しい

        • 固定された記事

        過去の作品まとめ(随時更新)

          【読書感想文】児玉雨子『##NAME##』― 分解されるわたしたち

          半分ほど読みさしにして、そのままずっと読めないままだった、児玉雨子『##NAME##』を読んだ。あまりに白く眩しい闇について。想像できるぎりぎりの範囲の悪意と銃声について。そして何よりも、傷つくことに疲れたわたしたちについての本。 理解できないことを伝えるために言葉があり、それを慮るために想像力があるのだとしたら、わたしはこの小説にただ社会的な問題だけを想起したくはないと思う。もっと個人的なことー地獄のような毎日のなかで、確かにあった救済のことーを考えたい。被害者に被害者で

          【読書感想文】児玉雨子『##NAME##』― 分解されるわたしたち

          【詩篇】春、Now on sale.

          『嘘』 ねえ、最近、うそだよってよく言うんです うそだよって ひそひそと 言うんです 背中で十字を切るんです 親指を隠すんです そうしたら、ぜんぶうそになる気がして でもねえ、先生。 うそが下手なひとほど、にっぽんごが下手なひとほど、 うそつきに憧れるものなんですね 教えてくれたら もっと上手くやったのに。 『早口で、さあまくしたてて』 きみは嫌いだと言う 赤い背景に黒い明朝体で潰すように ひとを殺す漢字の羅列が歌詞になる曲が 可視化されたおかしいうたが きみは嫌いだと

          【詩篇】春、Now on sale.

          傷物語 感想

          西尾維新原作、シャフトのリメイクアニメーション映画『傷物語』を観た。もう今年の観てよかった映画ベストに入るかもしれない。原作が出版されたのが10年以上前になるので読者諸氏もストーリーは知っていること前提で書くので、まだ読んだこと/見たことのない向きは記事をバックして今すぐ劇場に向かって欲しい。 まず、ストーリー。正直、暗喩というか、匂わせというか、とにかく想像力がないと話の意味が分からないので、原作を読んでいないとなんのこっちゃ分からないと思う。完全にファン向けの作品だ。原

          傷物語 感想

          2023年の総括

          2023年もありがとうございました。良いことも悪いことも色々あった一年でしたが、今年も皆様に支えられてなんとか年末を迎えることができました。 2023年の10冊 ・木澤佐登志『闇の精神史』 ・東浩紀『訂正可能性の哲学』 ・稲生平太郎『アクアリウムの夜』 ・アンソニー・ドーア『シェル・コレクター』 ・『ビジュアルノベルの星霜圏』 ・村上龍『ラブ&ポップ』 ・西尾維新『キドナプキディング』 ・千葉雅也『エレクトリック』 ・零合舎『零合』 ・岩倉文也『透明だった最後の日々へ』 特

          2023年の総括

          雑記(遂に見つからないものが見たい)

          インターン先のゲーム会社に課題を送る。出来は上々だと思うのだけれど、どうだろう。 少し眠ろうかな、と思って眠ったら3時に起きてしまい、その理由はスーパードルフィーだった。フィギュア屋に行って、いろんなアニメキャラの等身大フィギュアが並んでいるのだけれど、私はそれでは満足できなくて、そう言えば自分でカスタムできる球体関節人形があったな、とふわふわと意識が浮上し、気づいたらスーパードルフィーのページをスマートフォンで開いていた。 インターンのために会社の作っているアプリゲームを

          雑記(遂に見つからないものが見たい)

          短歌連作「クリスマス」

          短歌連作「クリスマス」

          雑記(怖さと美しさ)

          池袋の新文芸坐で北野武の代表作『ソナチネ』を初めて観た。とにかくえげつないほどの緊迫感が満ち満ちていて、銃声が鳴り響くたびにびくびくしてしまうくらい緊張した。メインで鳴る音楽がとても耳に残るメロディで、エンドロールではピアノもあいまって荘厳に美しく、久石譲が音楽を担当しているというのを見て納得した。どこか懐かしさを感じたのも、ジブリ映画がよぎったからかもしれない。とにかく静寂と激しい暴力との均衡が素晴らしく、いい映画体験だった。 沖縄と暴力の結びつき、ということだと、『リリィ

          雑記(怖さと美しさ)

          雑記(そして僕らは透明に戻っていく)

          書きたいものがここに既にすべて書かれてしまっている、という感覚に陥ることがたまにある。残酷で甘美な読書の快楽。ものを書く人間特有の肥大化した自尊心。こうして書き散らす日記のような散文さえも、脳味噌から伝播する物質があることをキーを叩くことで確かに証明していくように感じる。 目を凝らせば、地面をつんざくような、まだ無邪気な子供に踏み潰されていない霜柱が、閉園になったまま取り壊されない遊園地が、鼻をつく潮の匂いや夕暮れの粗いグラデーションが、確かに私の前にぼんやりと立ち現れること

          雑記(そして僕らは透明に戻っていく)

          『すずめの戸締り』感想―大きな物語の喪失

          ※この文章は映画『すずめの戸締り』のネタバレを含みます。 ニーチェは「神は死んだ」と言った。日本から「大きな物語」が喪失したのは、太平洋戦争に負けたからだとニューアカデミズムの学者たちは結論を出した。東日本大震災から十一年が経った。 『すずめの戸締り』はそれらを踏まえて作られた、新海誠監督のアニメ映画だ。 物語は主人公、岩戸すずめが「常世」と「向こう側」の間にある扉を開いてしまうところから始まる。その先には、何もない場所、夜空で月が煌々と輝く世界が見える。しかし、その中に

          『すずめの戸締り』感想―大きな物語の喪失

          蠟の翼で飛ぶ夜のための試論 内容紹介

          (文学フリマ東京での頒布に合わせて書きました。あとがきとしてもお読みいただけます。) 【表紙】 友人に依頼した。元々「飛べない無性の天使」というイメージがあって、ブロイラーのような羽にしてほしい、火傷痕を肩甲骨周りに入れてほしい、というようなお願いをして描いてもらった。厚塗りのタッチが宗教画のようでとても気に入っている表紙。 【詩篇】 「実存 ver.2.0.0」 タイトルは、所属している詩会クレプスカの機関誌に掲載した「実存」という詩篇から。『現代詩手帖』掲載の「イカロ

          蠟の翼で飛ぶ夜のための試論 内容紹介

          雑記(2022年8月初旬)

          ヨルシカを適当にシャッフルして聴きながら、天井を延々と見つめていたら結構な時間が経っていって怖かった。また自律神経が壊れて耳鳴りや震えが止まらなくなってしまい、ワイパックスが手放せなくなっている。 (8月2日) 所用で電車に乗る。天気雨が降る。埃っぽいペトリコールを吸い込んで、電車も少しだけ動きが鈍くなったような、そんな感じがする。電車に揺られながら、欅坂46を聴く。踊りだしたくなるアイドルソング。東京の夏の真昼間に欅坂46を聴くと、私は踊りだしたくなる。ひとりでも踊れる現

          雑記(2022年8月初旬)

          雑記(2022年7月31日/8月1日)

          両の手のひらから掬い取れなかった日常が落ちていく。それをただ眺めている。夏は、さみしさと刹那の切なさの近似を測る作業の連続。それを感傷とか感情とか呼んで読んでしまうことの暴力性。今日は服と靴を買って、楽しかった。Twitterのスペースで盛り上がった。お酒の話や綺麗なものの話をした。ころころ切り替わる、表層の感覚に振り回されている。私は、今年はこんなにつまらなくなりました。「誰かに何か後ろめたいことを目撃される」夢ばかり見ている。絶望的だな、と思う。追いかけてくるもの、お前を

          雑記(2022年7月31日/8月1日)