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自作ベーコンと自作温調器

市販のベーコンがなんか気持ち悪い

 加工肉が健康にどうのこうのと言われますが、私自身はそんなに気にするほうではありませんでした。しかし、スーパーで売られているベーコンの多くが、色味や食感が、肉とは別の何かという印象を受けることが多く、最近は買う気が失せてしまいました。
 ネット通販で無添加手作りベーコンを買ったこともありますが、これは(あたりまえですが)肉でした。ただ、(送料とかもありますが)結構、高いんですよね。

自分でベーコンをつくることにした

 もともと自作派ですが、最初、ベーコンを自作する発想はまったくありませんでした。あるときYoutubeで検索すると山のように動画がでてきて逆に驚きました。
 これまで何度か作ってみて、当初、思い違いをしていたことも多かったので、備忘録として書いてみたいと思います。

  • ベーコンは塩漬け豚バラ肉の燻製
     まず基本は、豚バラ肉を塩漬けして、燻製にするだけですので難しい調理ではありません(レシピに関しては他を検索してください)。

  • 塩漬けと塩抜き
     重量比3%の塩で漬けています。3%なら塩抜きは必要ありませんが、塩抜きも試しています。2時間水につけても表面に近い部分の塩気が少し薄くなった程度なので、今は、塩抜きはしていません。

  • 水分を十分に抜く
     燻製した時に食材に水分が多いと、酸っぱくなるので、水分を減らす必要があります。私はピチットシートと温熱乾燥で水分を抜いています。

  • 燻製は香りづけ
     燻製には殺菌や保存とかの理由もありますが、主な目的は香りづけです。ですので極端な話、燻製にしなくても良いです(笑)。

肝心のお味は?市販のベーコンに戻る可能性は?

 身も蓋もない感想ですが、焼いた塩漬けバラ肉といったお味で、市販のベーコンとは少し違った味と食感になります。焼くとかなり油がでるので、油も含めた料理の素材には良いと思います。
 市販のベーコンは、焼いても、なんかべちゃとして、カリカリになりにくい印象がありますが、自作のは簡単にカリカリになります。
 たぶん、今後、市販のベーコンを買うことはないと思います。理由しては、味が良いからというより、自作ベーコンで十分、ベーコンとしての役目を果たしているからです。

失敗の燻製

  • 燻製は味付けではない
     Youtubeでは、飴色のいかにも燻製という動画がでてきますが、あれは映像映えも含まれていると思っています。温燻を長時間行うと、確かに濃い飴色になりますが、それで味が良くなるわけではありません。
     逆にチップの量ややり方によっては、煙臭くなって不味くなってしまいます。私の場合、燻製時間は10分弱ですが、最初の写真程度の色味にはなります。

  • 水分が大敵
     味付け卵の燻製もよく見かけますが、茹で卵はかなり水分が多いので、(途中水分を拭いても)燻製にすると酸っぱくなりがちで、あまり燻製に向いている食材とは思えませんでした。昔は保存という目的があったので味は二の次だったのかもしれませんが、現代では燻製に向いた食材を使うべきだと思います。
     ベーコンの場合は、そもそもバラ肉自体が高いし、塩漬け期間(私の場合2週間)もかかるので、そうそう失敗するわけにはいきません。このため温熱乾燥を90分くらい行ってから燻製にしています。

燻製器は必要か?

 結論から言えば必須ではないと思います。私の場合、主に温熱乾燥で使っていますが、火を通すだけなら炊飯器の保温機能でなんとかなりそうです。燻製は、蓋つき鍋があればできます。
 燻製の場合、煙と水分まざった燻製液が、容器の内側に付着します。場合によっては、それが焦げ付いてしまい、後々掃除がひどく面倒です。このため、アルミ箔を多用します。そうなると、わざわざ専用の燻製器でなくても、普通の鍋でもいい気がしてきてしまうのです。
 私の場合、集合住宅なので、ベランダで段ボールによる簡易燻製とかが難しいため、とりあえず燻製器を買ってみました。庭がある方は、まずは段ボール燻製からはじめてみるのが良いと思います。

温調器を作る

 温熱乾燥に時間がかかるし、温度を80度前後に保ちたいので、温調器があると便利です。温調器は、温度センサーで電源のOn/Offをする装置です。1つあれば、パン生地の発酵なんかにも使えそうです。
 鑑賞魚用の温調器が今回の場合に使えます。ただ、調理では細かい温度調整は不要なので、自作することにしました。作るといっても、温調器モジュールと、ACDC12V変換モジュールを買ってつないだだけです(両方合わせて800円くらいでした)。
 この温調モジュールは、表面に表示とボタン、リレー(10A)等は裏面に配置されておりケースへの収まりが良いです。温度設定も直観的でとても使いやすいです。
 昔はコンセントプラグの組み込みが悩みでしたが、今は市販のコンセントから金具だけ外して3Dプリンターで土台を作る方式が確立したので、お手の物です。

自作温調器
温調器の内部

 狭い台所で延長ケーブルはじゃまなので、電熱器(600W)の電源ケーブルを途中で切って、コンセントを付けました。温調器を使うときは、下記のように、途中に入れます。

電熱器と温調器
燻製器と電熱器と温調器で温熱乾燥中
蓋にセンサー用に穴を開けています

温度計だけでもあると状態がわかっていいと思います。というか途中で蓋を開けたりできないので何もないと不安です。


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