第22話 ストリート的マーケティング戦略
これは僕の料理に関する物語だ。
僕はドドンパ食堂というお店を
料理歴3ヶ月で手にした。
まさかこんな最速でお店を持つことが出来るとは思いもしなかった。
僕はドドンパ食堂を始める前に
モデルとするお店があった。
それは東京の八王子にある
クジラ商店という
居酒屋ダイニングバーである。
そのお店はクジラ君という
八王子を代表するブレイクダンスチームの
メンバーが
店長を勤めるお店だ。
八王子という街は、
8north gateが手掛けるお店やダンススタジオが何店舗かあり、ヒップホップの力で地域創成をしている事に感銘を受けていた。
またそのくじら商店にはbboyがふらっと来れるような価格帯で、料理もとても美味しかった。
店主のキャラも抜群によかった。
当時から、ストリートカルチャーはコンビニでお酒を買って路上で飲むという習慣がら定着しており、僕も良くしていた。
どうせ同じお金を払うなら
自分の料理とお酒で楽しんで貰いたい
想いがあった。
僕はクジラ商店のような
お店が地元に欲しいと思っていた。
その矢先に
ドドンパ食堂の話が舞い込んできた。
僕はこのお店を繁盛させたかったので、
まずはどのようなお客さんを
ターゲットにするか考えた。
ターゲットはダンサー,
スケーター,
DJ界隈といった俗に言う
ストリートカルチャーの人達に絞る事にした。
そしてこのターゲット層が
好みそうなメニューを考えた。
唐揚げとご飯ものはマストだなと考えた。
あとは学校で教わった
普段食べれないようなお料理を
織り交ぜる事にした。
店内のBGMは好きなDJさんの
Mix CDを流すことにした。
ソウル、ファンク、ヒップホップ、ディスコ
そしてお店の看板が必要だと思い、
お好み相談室αの常連さんであった
イラストレーターのチャンモリモト君に
ロゴをお願いした。
彼はは雑誌にイラスト提供したりしていて、可愛いながらもどこか哀愁が漂うキャラクターを作るのが秀逸だった。
そんな彼は1週間ほどで
ドドンパ食堂のキャラクターである
ドドピーちゃんを仕上げてくれた。
そしてそのイラストを用いて
ショップカードを作ってくれた。
サラリーマン時代は名刺を持っていたが、
こういうショップカードは違う感覚で嬉しくて
各地各所に沢山配布した。
すると噂が広まり
ストリートカルチャー界隈でドドンパ食堂は
認知されるようになっていった。
初めの半年は店舗でやっていたけど、
後半は各所から声が掛かるようになり
あらゆるイベントで出張食堂サービスを
させて貰えるようになった。
ヒップホップイベント、スケーターの集まるパーティ、BboyJAMなどなど
ジャンルレスで色んな方々から
声をかけて貰えるようになった。
Bboyの料理人として始めたドドンパ食堂であったが、後半は料理人のBboyとなった。
1年間この活動を続け
コツコツ利益を貯金して
10万溜まった。
僕はニューヨークに行くタイミングで
ドドンパ食堂を閉店する事にした。
そしてその軍資金を使って
クローズパーティーをする事に決めた。
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