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最終話 "Thanx everyone"

これは僕の料理に関する物語だ。

クローズパーティーが終わり、
僕は上京した。

ニューヨーク行きはビザの関係で見送った。
当時、トランプ大統領に替わり移民に対する
規制が厳しくなった時だった。

僕はニューヨークのお店
"鳥心"のベースとなった
日本焼鳥界の名門、東京の中目黒にある
鳥よしを紹介して貰い
修行に励んだ。

修行先
中目黒 鳥よし


2021年

謎の未確認 ウィルスが世界に上陸した。

それはコロナウィルスと呼ばれる
未だ人類が経験した事の
無い未知のウィルスだった。


COVID-19



コロナウィルスは僕から仕事を奪った。


ほとんどお店が休業となり
仕事が出来なくなった。
ほとんど家に居た。


ほとんどNetflixの日々で
ほとんどテラスハウスと梨泰院クラスに
費やした。

梨泰院クラス
テラスハウス 東京篇




ある日、テラスハウスの女の子が自殺した。


人間の命って儚いくてモロくて
今の時代の怖さを知った。


もっと人にとって大切なものが
今の世の中には必要だなと思った。


僕は家に篭りっぱなしになり
精神が壊れた。


あの病気がまた僕の心を支配した。


何度も東京で消えようと思った。



数々の周りの救いの手により
僕は修行を途中でドロップアウトして
京都に戻る事となった。




故郷に戻り救われた。


そこから新たな温かい出会いがあった。



後に僕の妻となるカメラマンの彼女


新たなコミニティーで出会ったダンス仲間

伊丹で出会った若手達


WORLD IS YOURZ
SWEET COAST KOBE



料理を通じて知り合った飲食業の方々




温かい環境に戻り
東京に置いてきた大切なものを
思い出させてくれた。


これでもう安泰かと思ってたけど
コロナウィルスが僕のペースを崩した。

京都でも僕の仕事を奪った。
東京の時よりも奪った。
自身も感染した。






長かった2年間


コロナウィルスは
自分の弱みに対峙するキッカケを
与えてくれた。

自分の弱みと向き合えた。


父親に出来て僕に出来ないものを
埋める事に徹底した。


すると
それまで仕事だと思っていた仕事が
ライフスタイルに変わりました。



それに共感してくれる仲間も現れました。

新しくお店に加入してくれた
若手Bboy達



彼らと一緒にいると童心に戻れるし
彼らから大切なものも沢山教わります。


僕も彼らに良い経験をして貰いたいし
彼らと共に次のステージにいきたいです。



コロナは
僕の人生プランを乱したけど
出会う事のなかった人達とも出逢え
新たな道を作ってくれました。

コロナありがとう




ようやくスタート地点に立てました。



店を継ぎたいと思いだしてから約10年



長かったけど、遠回りしたけど
平成から令和の激動の時代を
駆け抜けたなと思っております。


新時代の幕開け


お爺ちゃん
舞台を作ってくれてありがとう
そっちの世界でも笑ってますか



お父さん
舞台を守ってくれてありがとう




自分が経験してきたもの
全てをこのお店に投影していきます。


皆さん、
長々と僕の思い出話に
付き合って貰いありがとうございました。


続きはお店でお話しましょう


おしまい   


如月たかし3代目 
加納裕也 aka ドドンパ

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