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私の語学遍歴②英語

前回の記事ではこれまで学んだ言語をリストアップしましたが、今回以降はもう少し一つ一つの言語について詳しく書いてみたいと思います。まずは、多くの人が学んだことがあるはずの英語から!

※上の画像は、イギリスのオックスフォードを訪れたときのもの。

※語学遍歴シリーズindexはこちら

外国語との初めての出会い

英語を本格的に学び始めたのは小学6年生のときで、親戚のおばさんが営む英語の個人塾に通い始めたのがはじまりでした。ただ、英語に触れたのはそれよりも前で、小学3年生のとき。母の知り合いのアメリカ人に会いに、母と一緒にニューヨークまで飛んだのが初めての海外経験でした。

そのときの記憶として覚えているのが、母が持ってきていた電子辞書の和英辞典で「ぎゅうにゅう」と入力して、私たちを受け入れてくれていたアメリカ人のおじさんに見せにいくと、「milk?ミルクが飲みたいの?」と聞いてくれたこと。(当時、英語はさっぱり分からなかったはずなのに、おじさんが何を言っているかはなぜかすぐ分かった。)私は牛乳が飲みたかったわけではなかったので、必死で首を横に振って牛乳を辞退しました。私はただ、意味不明のその文字をその人は読んで理解できる、ということを確かめたかっただけ。おじさんがそれを理解できるということは、私にとってはものすごく不思議なことでした。

それまで外国人と接する機会などほぼありませんでした。すぐそこに自分とは全く違う言葉を話す人々がいて、その言葉でちゃんと意思疎通が図れている。いったい何が起こっているんだろう? 自分がまったく知らない世界が広がっているということを感じた最初の体験だったと思います。

中高時代は得意科目だった

さて、英語を習い始めたときに話を戻します。私はそういう「日本語とはまったく違う語彙・文法で話が通る世界がある」というのがとにかく面白くて、英語の勉強にはまっていきました。塾では先取りでどんどん勉強を進め、高校生までは英語が一番の得意科目。定期テストでも毎回ほぼ満点をとり、全国模試で成績優秀者として名前が載ったこともありました。
(そして大学入学後、クラスメイトから「模試の結果で名前を見かけた覚えがある」と言われたことも。珍しい苗字だからこういうとき覚えられがち…。)

英語への苦手意識が膨らんでいった理由

しかし、大学生になってからだんだん英語に苦手意識ができてしまい、今では使う機会がほとんどなくなってしまいました。文法を勉強してどんどん文章が読めるようになることは好きだったけど、話すとなるとさっぱりできない。というか、発音が全然わからない!たとえば、英語ネイティブに何か質問されて「a little」と答えようとしたときに、何回繰り返し言っても通じない。相手が話す英語も全然聞き取れない。
周りに優秀な人が多かったことや、英語を読むだけでなく話す機会が増えたこともあり、ああ私は英語ができないんだ…と打ちのめされてしまいました。そして、自分の発音に自信が持てなくなって、だんだん話そうとすることをやめていきました。
英語の発音が難しいと感じていた理由を挙げてみます。

  • 綴りと実際の発音とのギャップが大きい。よって、綴りだけ覚えていても発音できないし、初めての単語に出会ったときに、発音が予測しづらい。(←私は単語を「書いて覚える」タイプだったので、発音まではいちいち覚えておらず、発音できない原因の一つになっていました。)

  • リエゾン(単語同士を繋げて発音すること)をちゃんと教わったり練習したりする機会があまりない。

  • リエゾンが速すぎて、目が追い付かない。(←耳で覚えるタイプの人なら目で追わなくてもいいのかもしれないけれど、私は音を聞いて真似することが圧倒的に苦手で、目で認識できないと口が動かないのです。)

発音への苦手意識が大きくなり、好きだったはずの文法もそれ以上やろうとは思えませんでした。そのうち、他の言語にだんだん興味が移行していきました。いろいろな言語を学んでみると、自分の得意とする認知領域によって、相性のいい言語というものが存在するのではないかと思うようになりました。私の場合、英語よりもスラブ諸語のほうが合っていたのではないかと思います(このことについては、スラブ諸語の話のときに書きたい)。

英語が苦手だから語学は苦手だと思っている方には、ぜひ「英語以外の言語」に挑戦してみてほしいと思います。英語ってかなり特殊な言語とも言えるし、英語が苦手というだけで語学を諦めるのはもったいないです。

英語についてはひとまずここまで。次回は、ドイツ語の予定です。引き続きお付き合いください。

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