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パニック障害ってなんなの?非パニックさんに上手く説明できる方法を考えてみた。


こんにちは。パニックさんになって10年。主婦のczooです。

「繊細さん」に習って「パニックさん」といってみます。

テレビで特集が組まれたり芸能人がカミングアウトしたり、名前はわりとメジャーになってるパニック障害ですが

実際、どんな状態になるのか分かりづらいですよね。

パニックってネーミングは、間違ってはないと思いますが、パニック自体抽象的なので、そういう発作が起こってる時の状態や、起こるメカニズムを説明するの、難しいです。

そう考えたら、「鼻からスイカ」は、抜群のキャッチコピーですよね。すんごい痛いっていうのが伝わります。

パニック障害とは?

改めてパニック障害について、まとめてみます。

厚生労働省のホームページより引用します。 

パニック障害とは              突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作を起こし、そのために生活に支障が出ている状態 

言葉で説明するなら確かにこういう文章なりますね。

上記説明を当事者として解説したいと思います。

「突然理由もなく」

私の場合、初めて発作を起こしたのは、上の子の幼稚園のお迎えに行く時間に「下の子が泣き出しちゃった」ってだけでした。

下の子はその時まだ1歳半。一日の大半は泣いている時期です。でも、その日常の一コマが引き金になり、動悸、さらに過呼吸を起こししばらく動けませんでした。

ほかには、コーヒーショップで隣の人の携帯が鳴ったとかで動悸はじまったこともあります。


動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震。。

色々あるな

人それぞれ、強く出る症状が違います。

ここでいう窒息感というのは、胸や気管のつまり感のことかなと思います。慣れないネクタイをきつめにつけているような、慣れない着物の帯を胸で巻いて着ているような。そんな感覚で苦しくて落ち着きません。

私は、これに加えて焦燥感が顕著にでます。これまた理由もなく焦って落ち着かなく、じっと座るのが難しくなります。そして、症状が進むと動悸がしてきます。

その時のコンディションで

焦燥感→動悸→過呼吸となる場合や

焦燥感→動悸→浮遊性の目眩 となる場合もあります。

軽めだったり重めだったりします。しばらくして勝手に落ち着くときもあれば、薬を飲んで落ち着かせることも。薬が効かなくて数時間、どうしようもなく不安状態になることも稀ですがあります。特に浮遊性の目眩は一旦はじまると半日くらいフラフラします。

これは私の症状で、個人によるので一律ではありません。薬の飲み方も人により違います。

頭痛や、自律神経の病気を抱えてる人も多いのですが、いつもの頭痛のその先にパニック発作が現れることもしばしばあります。

症状により「生活に支障がでている状態」

パニック障害じゃない、パニック状態を考えてみます。

「起きたら出発する時間でパニックになった」

「仕事でミスしてパニックになった」

そういうパニックなら誰もが経験したことがあると思います。

朝起きて遅刻しそうで、パニックになっても、一応、顔を洗い、着替えながら、遅刻のいいわけを考え、家を出ますよね。

仕事でミスして焦っても、なんとか取り戻そうと打開策を考えたりします。

いわゆるパニック発作の時はそういったような「どうにかすること」が難しく、症状が治まるのを待つしかありません。

人によっては「死ぬかもしれない」という謎の恐怖が押し寄せるのですが、もちろんパニック発作で死ぬことはなく、ただただ恐怖の波が去るのを待つだけです。

そうなると、仕事であれ子育てであれ、学校生活においても、もちろん支障が出てきてしまうこともあります。

私のように焦燥感などで、じっとしてるのが難しいような症状があると、バスや飛行機はもちろん、歯医者や美容室、レジの順番待ちも難しくなってきます。大人数での集合写真なんかも苦手です。

今はだいぶできることも増えましたが、映画館は必ず端の席を取りますし、混む時間にスーパーには行きません。歯医者さんには最初に説明して理解があるところ、美容室は個室のところを選びます。

外での発作は、周りに迷惑をかけたくないと言う生真面目な人ほど、避けたい恐怖となってきます。

「外で発作が起きたらどうしよう」→不安→発作

また、私はそのタイプではないのですが、家で1人でいることに恐怖を覚え発作を起こす人もいるようです。

「家で1人のとき発作がおきたらどうしよう」→不安→発作

こういうふうに不安が不安を呼び起こす悪循環でパニック発作が起きることも知られています。

こういう不安のことを予期不安と呼びますが、パニックさんにとって予期不安は生活に支障をきたす大きな原因と言えると思います。

「わかります」に隠されたヒント

先程、症状は人によると書きましたが、パニック障害の方のSNSで意見交換していると、多発する言葉があります。

それは「わかります。」

わかるんですよ。みなさんが仰ってること。

裏を返すと、症状を説明するのはが難しく、非パニックさんには伝わり辛い。だから苦しみや大変さを言語化してもらえてると「わかります〜」ってなっちゃうってこと。

パニック発作の症状を色々なことに例えてみたけれど、正直、非パニックさんに伝わる例えだったか自信はありません。

きっと、なった人にしかわからない、言葉にするのが難しい障害なんだなと、結局はここにしか辿りつかないのです。

そこでご提案

結局、説明のしようがないので、

もし、パニック障害のことを少しでも解りたいと思う方がいたら想像して欲しいことがあります。

「分かります」って言葉。私はママのコミュニティでもHSPのコミュニティでもよく使いますが、

どんな人でも、他者と話している時、心から「分かります〜」ってなる時ありませんか?

それってやっぱり、「それそれ!そう言う感じある!」って自分にしっくりくる時ですよね。  

その時の気持ちを想像してもらえたら、いかに説明しにくい事情を抱えてるのかがちょっとだけ伝わるかもしれません。

伝わらないけど、知っといて欲しいこと

なんだかんだで結局伝わらないパニック障害

でも、伝わらないけど、知っておいて欲しいとは思います。

例えば、不安を消すことはなかなか難しいこと。

予期不安から発作が起きることもあると書きました。不安を持つことで発作が起きることは大いにあり得ます。でも

「不安に思うから発作がでるんだよ」

「大丈夫と思えば大丈夫」

このように声かけされても、不安は消えないでしょう。むしろパニック発作になってしまった時、自分を責めてしまう人もいます。

心配ごとを頭から消すってものすごく難しいと思います。そのようなことを容易に求める声かけはご遠慮頂きたいと思います。

逃げ道をつくってあげる

ではどうしたらよいか。

よければこう伝えて下さい

「体調悪くなっても大丈夫よ」「どうにかできるよ」

もし発作がおきてもびっくりしないで対処してくれる人さえいれば、安心して、ことを進められます。不安なシチュエーションに直面しても発作が起きなかったら、それが自信に繋がり、発作の頻度が減る可能性もあります。

こういった意味で「気の持ちよう」なパニック障害ではありますが、「大丈夫と思えば大丈夫」という根性論はむしろ逆効果。

是非、逃げ道を作ってあげて欲しいです。

これは、子育てにも通ずる所じゃないかなと個人的に思います。

まとめ

パニック発作について上手く説明をできる方法はやはりありません。

確かに「鼻からスイカ」だって経験者しかわからないですもんね。

でも、私が10年パニックと付き合ってきて思うのは、やはり誰かに伝えていた方が良いということ。分かってもらえなくても、伝えていた方が絶対的に楽になると思います。

見た目にはわからないのもパニック障害であることが伝わらない要因にもなりますから、信頼できる人にはオープンにしてみても良いかもしれません。

意外と「私も」という人と出会えるかもしれませんよ。


※パニック障害についての記述は経験を元にした個人の見解です。症状には個人差があります。適切な治療を受けられることをオススメします。


#パニック障害




























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