ポール・グレアム 『Startup = Growth』から考える
はじめに
皆さんは、なにか事業をあたらしく始められた御経験などありますか?その時に、最初苦しかった時の事、途中から顧客が突然付き出したこと、そんな経験ありますでしょうか?
最初の苦しい期間に、初期投資したにも関わらず耐えきれず事業をやめてしまった方、精神を病んでしまった方もおられるかもしれません。
このessayはstartupの定義のこともあり、すべての新規事業に適合するものではありません。しかし、そこから得られる教訓は非常に大きいものがあり、新規事業者は勇気づけられるはずです。
Startupの定義
では、Startupとは何なのか?それは、急成長(率)に定義されるとPaul氏は述べております。故に、急成長まで至っていない新規事業は、定義上は未だ、Startupとは言えないということになります。
特に、essay中で、どのような具体的な事業がStartupと言えるかという直接的な言及は行わず、抽象的な議論を展開します。
多くのビジネスは、以下の条件に制約されています。
(a) 顧客が求めるたくさんのものを提供できること(量)
(b) 顧客に遍く(広く)到達できる事(カバー率)
ハンガリー語話者にチベット語を教えるソフトウェアを書いた場合は、(b)の条件をクリアしていますが、(a)の条件をクリアしていません。これを英語から中国語に変更したら、理論上では、スタートアップは成立しうると述べています。
Startupのphase
成功したスタートアップの成長は通常、三つの段階を経ると述べています。
TechCrunch of Initiation (起業の契機): スタートアップがメディアに取り上げられることを意味しています。TechCrunchは有名なテクノロジー関連のニュースサイトであり、ここで言及されることは、スタートアップにとっての大きな認知のステップとなります。
Wearing Off of Novelty (新規性の薄れ): 初期の興奮や注目が薄れ、製品やサービスの新鮮さが失われ始める段階です。この期間にはユーザーの関心が減少することがあります。
Trough of Sorrow (悲しみの谷): スタートアップが直面する挑戦が増え、成長が停滞する時期です。多くのスタートアップがこのフェーズで挫折し、撤退することがあります。
Releases of Improvement (改善のリリース): 製品やサービスの改善を通じて、困難を克服しようとする段階です。このフェーズでは新たな機能の追加やユーザーのフィードバックを元にした改良が行われます。
Crash of Ineptitude (無能のクラッシュ): スタートアップが大きな失敗を経験する段階で、これが致命的になることもあります。この時期に重要な決断や方向転換が求められることがあります。
Wiggles of False Hope (虚偽の希望の揺れ動き): 成功への小さな兆しや進展が見られるものの、これが持続的な成長につながらない短期的な改善です。ここでは期待が高まるものの、根本的な問題が解決されていない場合が多いです。
The Promised Land (約束の地): スタートアップが安定した成長を達成し、ビジネスモデルが実証された段階です。市場での確固たる地位を築き始め、より大きな成功に向けて進む時期です。
Acquisition of Liquidity (流動性の獲得): スタートアップが買収や公開など、初期の投資家や創業者が利益を実現するイベントを経験します。この段階で大きな資金が動き、スタートアップの「出口戦略」が実行されます。
Upside of Buyer (買収者の上昇): 買収後のスタートアップが新しいオーナーシップのもとで更なる成長や拡張を遂げる段階です。しばしば、新しいリソースと方向性がスタートアップを新たな高みへと導きます。
最後に
あなたが始めたそのビジネスを思い浮かべてみましょう。
そして、以下のような問いを自分に投げかければ、どのような事を思いつくでしょうか?是非、もしよろしければ、Xにでも書き込んでください。
(1)そもそもStartupと言えるのか?
(2)どうすれば、Startupになることができるのか?
(3)Startupになりうるのであればどのphaseにいるのか?
(4)そのphaseでできる打ち手やmental setは何なのか?
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