美人女流作家からモダニズムの傑物まで! いまこそ読むべき戦前の“大作家”たち

――本文では紹介しきれなかった大作家たちを一挙ご紹介!

■22歳で没した片脚の美人女流作家
素木しづ(しらき・しづ)

1895(明治28)年~1918(大正7)年
上の写真は『素木しづ作品集 その文学と生涯』(北書書房、1970(昭和45)年)
北海道札幌市生まれ。夏目漱石の弟子・森田草平の門下生で、その美貌と才能で一時は森田の寵愛を受けるが、結核のため次第に遠ざけられるようになり、傷心のうちに出会った画家・上野山清貢と恋に落ちて結婚。一女をもうけ、短くもドラマチックな人生をまっとうした。代表作には、手術で足を失う前後の心の動きを繊細な文章で綴った「青白き夢」や、衰えていく我が身を冷静に描写する「私は淋しい」などがある。

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