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欲望の美人学【2019年3月号第1特集】

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2019年2月の記事一覧

CAも女子アナも読モも多いのはなぜか?――キリスト教への受容がもたらした「ミッション系女子=美人」の風説

――「ミッション系」と呼ばれるキリスト教系の大学には、「お嬢様が多い」「美人が多そう」というイメージを持っている人は少なくないかもしれない。実際にミッション系大学は読者モデルや女子アナを多数輩出してきた、というデータもあるにはある。そのイメージ誕生の背景と、ミッション系大学と美人の関係を追う。

『ミッションスクールになぜ美人が多いのか』の表紙。内容は、実は硬派で骨太だ。

「女子アナ、読者モデル

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世界の女の子が憧れる美女像の系譜――「王子様のキス」はもはや不要に? ディズニー・プリンセスの歴史的自立

――現在、『メリー・ポピンズ リターンズ』が公開され、さらには、『アラジン』の実写化、『アナと雪の女王2』といった大作も控えているディズニー映画。かつてディズニーといえば、世界中の女の子の羨望を集めるプリンセスが登場していた。だが、その人物像は、長い年月を経て変貌しつつあるという――。

ディズニー最新作は『メリー・ポピンズ』の続編だが……。

 眠りについた彼女の目を覚ますのは、王子様の「真実

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これがヒップホップ的KAWAIIの最新形だ!――スダンナユズユリーが挑む“ネオ・レディース”

【拡大画像はグラビアギャラリーでご覧いただけます。】

(写真/磯部昭子)

――E-girlsから派生したヒップホップ・ユニットのスダンナユズユリー。そのメンバー3人が“ネオ・レディース”となって本誌に登場! USヒップホップの最新モードと日本のオールドスクールな不良文化が邂逅したスタイルは、次世代のKAWAIIかもしれない――。

 暴走族の青春を壮大なSF視点で描いたマンガ『AKIRA』。そ

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三宅香帆による“ブス作品”4選レビュー――美醜と恋愛の格差は不可分!?“ブス作品”が浮き彫りにするもの

――“ブス作品”が描き出そうとしているものとは一体なんなのか? 『人生を狂わす名著50』(ライツ社)などで知られる書評家の三宅香帆氏に“ブス作品”4作の短評を執筆してもらった。

[小説] 木嶋佳苗事件がモチーフに
【1】『BUTTER』

著者:柚木麻子
出版社:新潮社
価格:1728円(税込)
刊行年:2017年

『ランチのアッコちゃん』(双葉社)や『ナイルパーチの女子会』(文藝春秋)など、

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『ちょうどいいブスのススメ』『Bの戦場』etc……ルッキズム批判が盛り上がる中でなぜ?“ブス”作品が持つ両義性

――“美人”の対義語として、広く使われている“ブス”という言葉。特に女性の容姿を侮蔑する表現として非難のやり玉に挙がる一方で、近年では“ブス”をヒロインとした作品も多く生まれ始めている。こうした一種の“ブス”ブームの背景にあるものとは、一体なんなのだろうか? 女性識者らの意見と共に探っていく。

(イラスト/しまはらゆうき)

 今回の特集テーマは“美人”だが、本稿ではその対義語とされている“ブス

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就活のために整形! 顔採用がまかり通る!――整形大国・韓国の実情

――整形に限らず、美容大国である韓国。だが、その裏には世界基準からかけ離れた“美意識”があった!?

『Secret Shopping 韓国美容整形 スタイルブック』(クオン)

「整形大国・韓国」という言葉は、日本で暮らしていても数えきれないほど耳にしたことがあるだろう。

 しかし「なぜ韓国が整形大国なのか」という問いに、即答できる人はなかなかいないはずである。当の筆者自身もまったく理由がわか

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資生堂にパナソニック、そしてベンチャー企業も続々……人工皮膚で細胞レベルから整形!? テック化する『美ジネス』最前線

――美人になりたいという欲望に対応し、美容はビジネスとしてさまざまな発展を遂げてきた。戦後日本は欧米的な美意識に追いつかんとしてきたが、昨今では“韓国人になりたい”というハッシュタグが人気となるなど、必ずしも単一的な価値観にとらわれていないようだ。変容する美意識と対応する業界の展開とは?

男女ともに人気のある水原希子。見た目の美しさだけでなく、自分らしさを積極的に表現することで常に話題の渦中にあ

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【柳 美稀】最強の美人軍団からの刺客――オスカー若手女優、美“全開”撮

【拡大画像はグラビアギャラリーでご覧いただけます。】

――「美の総合商社」として知られるオスカープロモーションが開催する「国民的美少女コンテスト」。ファイナル選考まで勝ち進めなかったものの、その美貌とポテンシャルで同事務所に所属することになった柳 美稀。ドラマや映画での活躍はもちろん、女性ファッション誌「mini」のモデルも務める彼女が、本誌美人特集のために一肌、脱いでくれました。

(写真/篠

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問題は容姿のランク付けだけではない!――なぜフェミニズム的にアウトか? 複雑化するミスコン批判の論点

――日本でも古くから行われてきたミスコン。例えば大学ミスコンはいつしか女子アナの登竜門といわれるようになったが、フェミニズムの文脈でしばしば批判を受けた。それはやはり、女性を容姿で順位付けすることが“差別”と見なされたからなのか――。反対運動の歴史を振り返りながら、ミスコン問題の本質を探る!

全国各大学のミスキャンパスのプロフィールや写真が見られるサイト「MISS COLLE」。

 日本で行わ

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時代遅れの『美人すぎる○○』が量産――“美人コンテンツ”炎上の考現学

――男女問わず、人類は古来から“美人”に惹かれ憧れてきた。それはいつの時代も変わらず、だからこそ古くからさまざまなコンテンツとして起用、消費されてきた。しかし昨今、美人を打ち出した企画の炎上が目立つ。女性の社会進出と共に、人々の感覚が大きく変化する今、「美人」と炎上について改めて考えてみたい。

『美人百花(びじんひゃっか) 2019年 02 月号』(角川春樹事務所)

 新年早々、出版業界で炎上

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批判の声は上がれど、海外では影響力大!?――大会出場費は1000万円!? 国際的ミスコン運営の舞台裏

――日本では優勝でもしない限り取り上げられることは少ないが、海外では一大イベントになることもあるという国際的なミスコン。しかし、現代においてはこうしたミスコンに対して反対の声も上がっている。そんな中でも、これらの大会を待ち望むのは誰か?

昨年度のミス・ユニバース日本代表の加藤遊海。

「ミス・インターナショナル2019」の日本代表に故・岡田真澄の娘である岡田朋峰、「ミス・ワールド2018」に伊達

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