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日本のタブー 2017【2017年9月号第1特集】

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記事一覧

美学から存在論まで!「うんこ哲学ドリル」例文8選

うんこだけではなく、哲学にも詳しい(というかこちらが本職)、こちらの記事の執筆者の三浦俊彦先生に、「うんこ」という語が入った哲学例文をご考案いただきました。見よ、この哲学的深みを!

『うんこ漢字ドリル』小学6年生の例文。(文響社刊『うんこ漢字ドリル 小学6年生』より)

【美学】
うんこの美しさは、美のうんこ度に反比例する。

[三浦教授的解説]
うんこ度無限大の美をいくら宿しても美的価値ゼロ、

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200万部超えの大ヒット漢字練習帳を、スカトロ愛好家の東大教授が徹底分析!『うんこ漢字ドリル』で考える悲しき“うんこ的”ミソジニー

――200万部超の大ヒットベストセラーとなっている、小学生向け漢字ドリル『うんこ漢字ドリル』。これを、本誌ではおなじみの東京大学文学部美学科教授にして稀代のスカトロジストの三浦俊彦大先生が、徹底分析! いま、哲学的うんこ批評のトビラがおごそかに開かれる!

元トレーダー社長の一撃
『うんこ漢字ドリル』とは?

文響社発行の「うんこ漢字ドリル」シリーズ、全6冊。うんこが詰まってます!

 2017年

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ナチスへの影響で抹殺された学問――20世紀学術界最大のタブーか?“優生学”の歴史的背景と真実

ナチスドイツの政策にも影響を与えた“優生学”。学術史上最大のタブーとされる学問であるが、その成り立ちはいかなるものだったのだろうか? 進化論や遺伝学などの論点から紐解いてみたい。

『優生学の復活?―遺伝子中心主義の行方』(毎日新聞社)

「遺伝、見た目、教育に関わる『不愉快な現実』」

 そんな刺激的な帯の文句で売り出した、『言ってはいけない 残酷すぎる真実』(新潮新書)は、電子版を合わせると5

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福祉国家でも断種法が?日本国内外の優生保護法



福祉国家の優生思想 (世界人権問題叢書) (明石書店)

 優生学的な政策は戦後においてもさまざまな国で取り組まれていた。それは福祉国家として知られるスウェーデンも例外ではなく、1997年には、同国において優生学をベースとする不妊手術が30~70年代にかけて大々的に施されていたことが世界的に報じられ、騒動を巻き起こした。

 それによると、34年に制定され、41年に改正された断種法の下で、精神

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殺人事件にまで発展した事例も……マルチや怪しい情報商材屋が参戦 急増する“仮想通貨詐欺”最前線

――「世界経済に大きな変革をもたらす」とされる仮想通貨。実際に経済市場において、その動きが始まっている一方、一部では仮想通貨をエサにした詐欺行為も増加している。「仮想通貨の詐欺」と聞くと、新しい犯罪のようにも聞こえるが、その手口は非常に古典的なものだという。情報商材ビジネスに手を染めた業者が参戦する、その実態とは?

60分でわかる! 仮想通貨 ビットコイン&ブロックチェーン 最前線 (60分でわ

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中央集権へのアンチテーゼ?仮想通貨誕生の背景――リーマン・ショックとIT企業



価値が上がり続けるビットコインのチャート。

――リアルマネーとは違い「発行主体が存在しない」という特徴を持つビットコイン。その流通は「非中央集権的な金融システムを目指すもので、既存の金融機関や金融システムのアンチテーゼでもあった」と原氏は語る。

「2008年のリーマン・ショックの際、暴走した金融業界に対して米政府は70兆円もの公的資金を投入して救済を図りました。そして、当然のごとく、信用の

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北朝鮮への制裁強化目的との噂も……?パチンコ店から換金所が消滅 !?出玉規制強化に見る警察の本音

――今年7月、警察庁がカジノ法案のギャンブル等依存症対策強化の付帯決議を受けて「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則」および「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」の改正を発表した。ついに自らのタブーに切り込んだ同庁の本音やいかに?

[長期スパンで見た遊戯台数の推移]
ピークとなった1995年には、年間30兆円の市場規模とも言われたぱちんこ業界。13年にはその売り上げ高は1

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北朝鮮への制裁など時代遅れ?パチンコ業界に向けられた“北朝鮮の資金源”疑惑

――日本のぱちんこ業界の資金が北朝鮮に流れていた時代など、とうの昔に終わっている。ぱちんこ店をたたまざるを得ない経営者も増えるなか、自分たちの生活を投げ打ってまで“遠い”祖国を支援できるほど、皆余裕はないのだ。

『マンガ 金正恩入門―北朝鮮 若き独裁者の素顔―』(ティー・オーエンタテインメント)

 警察がぱちんこ規制の強化を図る理由の一部に、「北朝鮮への制裁強化」という側面があると警察関係者D

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映像業界も頭を抱える自主規制――キスシーンすらNG?保険ありきのMV事情

――社内レコ倫の網をかいくぐったものの、レコ倫で「歌詞に問題あり」となった場合、伏せ字やピー音、歌詞の非掲載などで対応する――とはこちらの記事で触れた通りだが、ほとんどのアーティストがCDのリリースよりも先に撮影している“ミュージックビデオ”はいかがなものか?

見えないこともないけど……の被害の一例。

 さて、聴覚ではなく視覚的に訴えてくる映像作品でも、自主規制の波は荒ぶっているのだろうか?

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病名・宗教・性差別――何が可で、何が否なのか?ドラッグ礼賛は即座にNG !?音楽業界の歌詞“自主規制”問題

――いつからだろうか、音楽業界は、表現の自由に対する自主規制の波が高まってきている。それは対象となる人物や団体、企業からの苦情と対峙するのを回避する策であり、不特定多数からのネット炎上を避けるためでもあるという。しかし、それを恐れて本当に“良作”は生まれ得るのだろうか……?

忌野清志郎率いるRCサクセションのアルバム『COVERS』の「素晴しすぎて発売出来ません」の新聞広告は、ある意味で斬新であ

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ナマモノ歴10年の腐女子がその深奥な魅力を訴える――菅田将暉には抱かれるべし!福山のBL妄想を一刀両断

本文では「ナマモノ」のタブー性について触れてきたが、ではこれを愛好する人々は、なぜ二次元ではなく実在する人物を使ったBL作品に惹かれるのか? 腐女子の心理に迫りつつ、福山雅治がラジオで行ったBL妄想についても解説する。

「家族になろうよ」もいいけど、ましゃの良い声で禁断の不倫BLドラマCD作って!

 今夏、開催されたコミックマーケットの参加サークル数は3万を超えるというから、そこで取り扱われた

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福山雅治が言及して大炎上!? 取扱注意な秘密の花園を暴く――ジャニーズも腐女子の餌食に!「ナマモノ」BL“タブー扱い”の是非

 実在するアイドルや有名人を妄想の種にして創作するボーイズラブを「ナマモノ」と呼ぶのはご存じだろうか?このジャンルをめぐる腐女子たちの飽くなき欲望と葛藤、そして当事者(事務所やタレント)から見た「ナマモノ」のあり方を分析する。

絵/ぱいせん

 オタクのフェス、コミックマーケットが今夏も無事開催され、会場となった東京ビッグサイトでは、あまたの同人誌が飛び交った。

 ひとくちに同人誌といっても、

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【九州論3】九州経済を決める財閥と有力企業の来歴 九州の経済界を牛耳る七社会と麻生グループの癒着

 ここまでは、筑豊地区の歴史からアングラビジネスについて見てきたが、九州地区には国内の自治体では類を見ない独自の経済形態があるという。九州のビジネスを牛耳る、その団体の“正体”とは?

九州各県には地域の名士たる老舗企業がいくつか存在する。狭い範囲での地元経済を動かすのは彼らだが、こと“九州経済”という大きな視点に立てば、最も求心力があるのは「福岡七社会」だろう。

 正式名称は「互友会(ごゆうか

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【九州論2】イリーガルなモノを密輸する玄関口!金塊、覚せい剤、手榴弾……九州で蠢く闇ビジネスの実相

――昨年、福岡市で約7・5億円もの金塊が盗まれる事件が起きたが、最近、九州では金塊の密輸事件も目立つ。また、東シナ海の洋上では覚せい剤の取引が行われてきたようで、北九州市の住宅街からはロケットランチャーが押収されることも……。こうしたモノが流通する九州の地下経済を解き明かしたい。

『天皇の金塊』(学習研究社)

 去る5月、2016年7月に福岡市の博多駅前で約7億5000万円相当の金塊が強奪され

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