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スキャンダル社会学【2016年5月号第1特集】

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記事一覧

出版業界最大のスキャンダル!? 著者、アーティストの不祥事による「作品回収」の線引きとメカニズム

回収──。本やCDなどの制作にかかわる人間からすると、この言葉は最悪の事態にほかならない。苦労して作った作品を流通させるも、時には諸事情により回収という憂き目を見てしまう。ではこうした回収に発展するまでの線引きと、そのメカニズムは、いかなるものなのだろうか?

『生きるセンター漢字・小説語句』(駿台文庫)

 出版物からCD・DVD、さらにはゲームソフトまで、すべてのパッケージコンテンツには「回収

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メディアに叩かれすぎて腹痛になった安倍総理――政治スキャンダル消滅はメディア統制のおかげ!?

――ロッキード事件などをはじめ、かつては首相のクビさえ獲らんとする政治スクープが新聞を賑わせていた。だが近年、そうしたスクープはとんとなくなり、出てきたとしても、セクハラや失言など矮小なものばかり……一体なぜなのか? ここでは政治の現場にいる記者や識者が、その謎を解説する。

『安倍晋三 沈黙の仮面: その血脈と生い立ちの秘密』(小学館)

 今年に入ってからも、口利きの見返りに現金を受け取ってい

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誰が“ネタ元”なのか、記事を読めば丸わかり! 「政府首脳」は内閣官房長官? 新聞スキャンダルの“読み方”

――新聞記事を読めばよく見かける、「〇〇首脳」「〇〇高官」「〇〇関係者」などの“正体”は誰なのか?新聞記者なら誰でも知ってる、しかし門外漢にはまったくわからない、新聞記事の“読み方”をこっそりレクチャー!

一部では“オワコン”などといわれつつも、ニュースの信頼度に関しては、雑誌メディアやウェブメディアよりもまだまだ圧倒的に高い新聞メディア。情報ソースの書き方ひとつをとっても、長い歴史があります。

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昭和天皇のアノ事件から、北白川宮成久の事故死、賭け事から色恋沙汰まで…戦前皇族【秘】スキャンダル総ざらい

――皇太子時代の天皇から、海外留学した宮様まで、主要事件をまとめてご紹介!

■真偽のほどはいかほど!?
【1】大正天皇×遠眼鏡事件

写真は、1900(明治33)年、結婚の儀に臨む21歳の皇太子嘉仁親王。

20世紀初頭??
皇太子時代より数々の“奇行”エピソードで知られている大正天皇だが、その中でも帝国議会の開院式で、詔勅を読みあげたあと、持っていた詔書をくるくると丸めて覗いたという「遠眼鏡事

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大正天皇“遠眼鏡事件”は風説!? 戦前皇族の華麗なるスキャンダル

――「天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス」の戦前の皇族にもスキャンダルはあった? 当時は一部でしか知られていなかった、あるいは完全に秘されていた天皇、そして皇族たちにまつわるさまざまな噂話、風説、醜聞の数々を追う!

今上天皇に連なる天皇家と、15宮家の系譜

戦前皇族の多くを占めた伏見宮系の皇族たちは、南北朝時代の北朝3代崇光天皇(在位:1348~1351年)まで遡らないと、今上天皇につながる血統とは

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処女性を求められる流出の末路…日本の流出は命取り!スキャンダルの後始末

――日本での“性的スキャンダル”が御法度とされるのは、なぜなのか? もしかして対応によっては、さらなる成功の道が開けたんじゃないの? どうせダメージを喰らうんだったら、MUTEKIじゃなく、無敵になろうよ!

高崎聖子から高橋しょう子になっても、愛称は“たかしょー”!

 こちらの記事で触れた通り、キム・カーダシアンはセックステープ流出をものともせず、成功を手にした。ほかにも女優のミンカ・ケリーや

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「わたし、脱いでもすごいんです」を地でいく女たち…海外のヤリマン整形美女から学ぶ“流出”の経済学

――アメリカを代表する“お騒がせセレブ”こと、キム・カーダシアン。07年に起きたセックステープ流出事件を機に、彼女は芸能界から干されるどころか、巨万の富を得たセレブリティへと変貌した。「なんの取り柄もない」と揶揄される彼女が、世界中から注目される理由はなんだろうか? 本稿では彼女の破天荒な生きざまと経済の関係性を分析してみたい。

(絵/小笠原徹)

 流出――今やその言葉が誌面の見出しを飾ったり

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写真はスキャンダルをどう切り取ってきたのか?死体、セックス、HIV、原発…“スキャンダル写真”の進化史

――芸能人や著名人の“スキャンダル写真”は、写真週刊誌を開けば目にすることができるだろう。しかし、これまで写真家たちは、そのような醜聞のみならず、各種のスキャンダラスな瞬間にカメラを向けてきた。そして今や、情報と技術を備えたカメラマンだけでなく、誰もが“スキャンダル写真家”になれるのだ。

ウィージーの写真集『WEEGEE』(Alfred A. Knopf)より。 彼は写真の裏に「WEEGEE T

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ゴシップからヌード写真、昭和天皇の中傷まで!?――この英国タブロイドがヤバい!

――日本では「ザ・サン」の記事が取り上げられることが多いが、現在、イギリスで発行されている代表的なタブロイドがこれらである。各紙の特色を見ていこう。

■昭和天皇の中傷記事を書いたことも

『ザ・サン』
[創刊]1964年 [発行]ニュース・グループ・ニュースペーパーズ
[発行部数]174万部 [ウェブ版]http://www.thesun.co.uk
メディア王として知られるルパート・マードッ

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スクープもあれば大誤報もあり!王室潜入や盗聴でネタをつかむ!英国タブロイドのゲスな破壊力

――「ザ・サン」や「デイリー・ミラー」など、日本のワイドショーでもしばしば記事が紹介されることがあるイギリスの大衆紙=タブロイド。下世話な紙面で知られるそれらは、同国のいわゆる階級社会とも深く結びついてきた。そして、日本のスポーツ新聞や写真週刊誌ではあり得ない手法で、あらゆるスキャンダルをえぐり出すのだ──。

「ザ・サン」の日曜版「ニュース・オブ・ザ・ワールド」は、数々の記事で行っていた盗聴が大

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出版不況の中で生き残りをかける! 【会員制情報誌3誌】その中身とスポンサー

――こちらの記事では会員制情報誌の仕組みを見てきたが、3誌それぞれの特徴とスポンサーを見ていこう。

※「広告出稿企業ランキング」の算出方法については、各誌の公式HPにて公表されている広告の価格表をもとに、13年1月号~15年12月号までの3年間に掲載された広告数から計算したものです。なお、それぞれ定価で、1回のみの出稿の場合を想定した小誌の試算であり、複数回出稿における割引きやタイアップなどの記

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「選択」の年間収入は7億円超え!? 噂される宗教団体との蜜月も!? 会員制情報誌を支えるカネと人脈

――書店には並ばず、契約している購読者にのみ送付されている「会員制情報誌」。政官財界における内部告発記事も多く、最古参である「選択」においては実に40年以上もそのスタイルを貫いてきた。一般には世に出にくい会員制情報誌のスキャンダル記事の裏には、どんな内実があるのか?

(絵/都築 潤)

 “出版不況”が定着して久しく、有名雑誌が次々と休刊していく中、各誌の生き残りをかけた攻防は、相変わらず続いて

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破壊の帝王・文春に対抗するはエロ袋とじの週刊現代か、ジャニネタの週刊女性か…主要週刊誌戦闘力マップ!

――有力な週刊誌9誌と週刊文春を徹底比較!目指せ!打倒文春!?

※発行部数は日本雑誌協会ホームページより。部数算定期間 : 2014年10月1日~2015年9月30日 ※攻撃力はスクープを中心とした取材力、魔法力は企画モノの編集力、すばやさは編集部の人員数、HPは発行部数で、グラフではポイントに変換、繁殖力はアダルト記事の充実度を基に設定。なお、そのほかのデータについては、主食は、主な読者層。弱

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有力週刊誌9誌を徹底比較!スクープだけが実力じゃない?文春の対抗馬はどれだ!?

――ここのところスクープを連発し、出した記事の多くが世間の耳目を集めているのが「週刊文春」。こうまで続くと、なぜそんなにスクープを連発できるのか? は誰もが気になるところだ。ここでは、編集体制に焦点を当て、他誌も合わせてデータを集めて分析。現在の週刊誌業界の内情に迫ってみた。

「週刊文春 2016年 4/21号」(文藝春秋)

 破竹の快進撃を続ける「週刊文春」。同誌1月14日号に掲載されたベッ

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