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ガチ短歌作品

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後々、歌集に載せる事を前提にする作品集。  ある観点から作歌している。  今年はここを重点にしてやる。
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2024年4月の記事一覧

【短歌】

紙幣と硬貨 分けてる人の感覚が分からないままその人になる

ランドリーで500円高いけど誰もいない黄昏 社会の外

皮肉を言えと先生が曰う 阿呆の如く鴨肉を喰らう出自の話

芸術に〈性〉はいるのか生命の根源として死に果てよ、今

(アウトプットのためのアウトプット)

【短歌】

生活が整い始め一息するサ行が気になるカフェの20時

それな オンニガ 弊社の取り扱う 15:12新宿西口

薄明かりに期待はしない独りでもいいのと今にも言われそうだから

祈る度にその人になるこころとか身体の痛みとか自分ごとになる

(1、2首目本歌取りしました)

【短歌】

幾度も言葉に喘ぐお前ならどうする罪に満ちた言葉で

罪人に死を!自らをさしだして道に転がる広告紙、ひら

死すらも厭うやる気のない朝に生きているのかさえも危うい

英雄伝ビールでもらうそれだけの人生でいい旧友よ、また

【短歌】

世を厭う 身が緩みゆく午睡から目覚めれば夢を忘れる幸福な夢を

鬱の前に躁が隠れる 動けないベッドは春の黄昏を恋う

戦力を実力と読み替える論のように何かがおかしい日本政府

マネーパワーカルチャーヒストリー望まれる世界の中でのストロングジャパン

【短歌】

二つ目の原罪を抱える虹がかかり罪人たちのカルバリへのぼる

劇中のアナクロニズム性欲を根源とする医師ジューイッシュ

三十代は性欲の円熟期手淫するブルームを重ね 何食わぬ顔

限界性知能の話危うかりしとナチが隠れる我がSNS