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緑と花

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道端に咲いている花。木陰に揺れる緑。なんとなく心ひかれたものを、撮っています。
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#空

霜月晦日のアルバム

払暁の空に雲の流れ 雲の分水嶺 西の地平から湧く雲が 東の空へと流れていく。まるで太陽の元へと馳せていくように 昇り始めた陽に照らされながら その流れはいつまでも続き 日が沈むころには 流れを変えて 薄く薄く履いたように 北へ、ひたすら北へ 夜半には月を朧ろにして

晩秋の朝のアルバム

夜明けの雲が薄く茜色に染まって風にながされていく 蒼空に下弦の月。身を細らせていきながらも、凛として。 落ち葉の中に花。晩秋の淡い朝日を浴びて。 春なら埋もれていたかもしれない。 儚いのではない。生きているのだ。 彩づいた木々からの木漏れ日。心まで染まりそうな。 さて、今日のわたしの物語は、どう描いていこう。