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文字起こし | Cybozu Design Podcast #12 シニアリサーチャーから教えを請う!

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オープニング(00:00)

おーじ/こんにちは!デザイナーのおーじです。この番組は、サイボウズデザイン&リサーチグループのメンバーが、日々の活動や取り組みを雑談形式で紹介するコンテンツです。
デザイン・リサーチ・アクセシビリティを軸に、サイボウズデザイン&リサーチグループの今をお届けしつつ、メンバーの人柄やチームの雰囲気をお伝えします。
今回は「シニアリサーチャーから教えを請う」というテーマで、リサーチャーである香村さんにお話を聞いてみたいと思います。香村さんよろしくお願いします。

香村/はいよろしくお願いします。

おーじ/じゃあ香村さん、ちょっと自己紹介していただいてもいいですか。

香村/はい、デザイン&リサーチ所属のリサーチャーやってます、香村です。
普段は、デザイナーとかリサーチャー、若手を中心にしたデザイナー・リサーチャーのレクチャーとか支援ですね。とか、あとは主力製品の調査とかやってます。まぁUXリサーチャーっていうポジションですね。

おーじ/僕も毎週いろんなことを教えてもらってます。
はい。今日はですね、ちょっと3つのテーマを話したいと思うんですけど、そんなに時間もないんですけども、
1つ目が「HCIは時代を超えても変わらない」というテーマと、2つ目が「ファストな思考だけではものづくり困るんじゃない?」ていうもので、最後に「世の中のほとんどの人が右脳の使い方を知らない」というこの3本立てでですね。

香村/はい(笑)

おーじ/話していきたいと思います。じゃあまぁ話していきましょうか。香村さん(笑)

香村/はい、タイトルでね、シニアリサーチャーて言われたことも初めてかもしれないですね。そもそもリサーチャーってね、いつの間にかみたいな感じでリサーチャーになっちゃった。

おーじ/そうですよね、いつの間にかみたいなって言ってましたけど。でも、自分がリサーチャーっぽい仕事をし始めてからもう10年ぐらい経ってるっていう。

香村/そうですね、確かにそうですね。

おーじ/サイボウズは香村さん結構長いですもんね。

香村/長いですね。実際、初仕事、実はユーザビリティテストの導入だったんですよね。それでちょっと時間が空いて大掛かりにテストを頻繁にやったのが10年前ぐらいですね。

おーじ/なるほど、そして今に至ると。

香村/はい。

HCIは時代を超えても変わらない(02:20)

おーじ/じゃあちょっとテーマの方に入っていきたいんですけど、まず1つ目「HCIについて時代を超えても変わらない」

香村/はい。

おーじ/HCIってHuman Computer Interactionですかね。簡単に説明していただくとどんな…

香村/なんていうんですかね、計算機って、コンピュータって、いろんなことに応用できるじゃないですか。
でも、もちろん中身とか速度とか素材とか構造とか、すごい発展していってるんだけど、やっぱり使うのは人間だから、そこの使うところとか触るところとか、そこら辺をおろそかにしたらボトルネックになるじゃないですか。
そういう研究ってやっぱり一分野としてあって、僕は、学校というか学生の頃に興味を持って、わりと今に至る、関連する仕事をしてるんですよね。

おーじ/当時学んだことが今も変わらず。

香村/コンピュータを上手に活用するための領域全般のことですね。あんまり最近言われないかもしれないけど、僕はもう説明するの面倒くさいんで、その言葉ずっと使ってますね。

おーじ/はいはい、なるほど。時代を超えても変わらないっていうことは、時代…もちろん昔と今じゃこのコンピュータ業界って全然違うと思うんですけど、デバイスだったりとか。

香村/変わらないっていうのは2つあって、重要性が変わらないっていうことと、人間のこの50年ぐらいで進化はしてないじゃないですか。

おーじ/人間自体は進化してしない。

香村/進化はしてない。まぁしているんだけど微々たるものだし、適応力というか、でも基本的な能力って別に飛べるようになったわけじゃないしとか。その意味で認知の部分も大して変わってないじゃないですか。

おーじ/なるほど。

香村/そういう変わらない重要性と人間の能力のところですね。その意味で変わらないと言えるんじゃないか。

おーじ/でもそうですよね。昔も今も使っているデバイスとかコンピューターの処理能力はもちろん違いますけど、でもコンピューターと人間の対話みたいなところでは…

香村/そうですね、今、対話って言ってましたけど、まさに対話をするのが難しくて、実際コンピューターは人間じゃないから、対話を教えるんじゃなくて、対話を教える「かのように」やればいいんだけれど、それすら、実現するのってすごく考えないとできないですよね。

おーじ/確かにそうですね。なるほど。昔と今で、ここは結構変わったなというか、なんかすごい変わった… 例えばコンピューターの操作とかにしても、まずタッチスクリーンとかが今はあったりするじゃないですか。リアルタイム性とか。

香村/そうですね。その意味ではたぶんその前にサイズが違うんじゃないですかね。パソコンが小さくなった。もちろん昔、計算機って一部屋使うようなサイズだったんですけど、ラップトップみたいなのも昔なかったし、ラップトップの先にいきなりスマホがきたわけじゃないけど、まぁ、ざっくり言えばそういうふうにスマホの流れに行ってて、よりパーソナルになってとかっていう部分が違いますよね。デザインの対象とかも、わりと1人1人に向けられている方針じゃないですか。

おーじ/そうですね、パーソナライズできますもんね。じゃあ、より接するモーメントってすごい多いじゃないですか、今は確実に。常にスマホを持っているし。だからよりコミュニケーション、僕と機械とのコミュニケーションがシームレスに、なったほうがよいというか。

香村/そうですよね。皆が使える道具になればよいということですよね。中身ってあまり使う人にとって関係ないから、接点というか界面というか、インターフェースの日本語ですけど、その面がうまく作られてればすごい良い道具だなって感じるし、使いやすいなとか、付き合いやすいなとか、思いますよね。

おーじ/確かに。このHCIの変遷みたいなのを、サイボウズでは一回香村さんの講義で、AppleのHuman Interfaceを題材にして勉強したことがありますよね。あれとか何か、前と比べると変わってないなっていうのがわかるんじゃないのかなと思いましたね。

香村/そうですね、人間の認知がらみで書かれてた項目って変わってないけど、環境変化っていうか、スマホっていうのが出てきたり、デザインの仕方とか、気にする場所がちゃんと具体的になったよね。そうですね、人間の認知がらみで書かれてた項目って変わってないけど、環境変化っていうか、スマホっていうのが出てきたり、デザインの仕方とか、気にする場所がちゃんと具体的になったよね。
ちょっと昔の方が哲学っぽく書いてあって、今のほうがプラクティカルに、マニュアルとして、開発者の手引きとして変化してましたよね。

おーじ/でも本当にコアの部分は…あれ80年ですよね?

香村/80年代に初版があって。変わっちゃってる部分もあるけれど、中の人は変わってないって言い張るけど、表面上は相当変わっちゃってますけどね。

おーじ/なるほど、ありがとうございます。

ファストな思考だけではものづくり困るんじゃない?(07:28)

おーじ/ちょっと次のトピックなんですけど、ちょっとここ変わりまして「ファストな思考だけではものづくり困るんじゃない?」っていうところで、ファストな思考ってなんだ?ってまずなると思うんですけども、ファストとスローがあるっていう。

香村/そうですね、今これファストな思考って言っちゃってるけど、急かさせる環境とかというのがまずあって、その環境の中で考えさせられる、考えなきゃいけない。労働環境かもしれないし、制作の環境かもしれないんですけど。
早くまわして早く失敗するっていうのは僕も理解できるんだけど、行き過ぎると、なんか何でもかんでも短縮版で物事を済ませたり深く考えないみたいなのは割とリスクかなって。

香村/一方でそういう言い方もできるし、よく考えればみんないい考えが思いつくんですよね、ある程度ですけどね。

おーじ/はいはい。

香村/考えすぎて行動しないとか、ちょっと別ですけど。おーじ/うんうん。

香村/もう一つギアをあげるところまでやれば、ばっと広がるかなっていうところをあまりタッチせずに、モノづくり進めたり、エンジニアリングとして有りかもしんないけど。でもやっぱり考え込むみたいな瞬間って意識的に取り入れた方が何か新しいモノ、おもろいモノが生まれるんじゃないかなみたいなところの話かな。

おーじ/なんか実際結構今の流れ的にアジャイルとかもそうですけど、開発結構早いなって思う場面が、よくあるんですけど。

香村/そうですね。競争とかが理屈として挙げられたりしますけどね。

おーじ/香村さんがこれ、ファストな思考だけだと、ちょっとダメなんじゃないのかな?って思った瞬間とかありますか?

香村/開発自体が駄目だとは思わないんだけどその開発が常識というか当たり前になってなんか、例えば若手のリサーチャーが育つ環境として、テストとか簡易版のテストみたいな実践はすごくやってるんだけど、何か理屈を知らずにやってるなっていうのが見えるところがあったからなんか。自分がレクチャーし始めたきっかけって多分、本当の理由は多分そういう。

おーじ/なるほど。

香村/そのままにしておくと勿体無いっていうか。

おーじ/簡易版っていうのは、すごくファストなもので、もっと時間をかけたしっかりとしたリサーチを知らないまま、簡易版からやっちゃってる?

香村/そうですね。簡易版しか知らない。

おーじ/しか知らない。

香村/その前のやつがあるとは、多分思ってない人もいるだろうし、そういう時代になってきているんだけど、一回やってみるといいんじゃない?みたいな、んで、講義で伝えていくという感じ。伝えたらみんなわかってくれるから、やっぱりやってよかったんだなってなっている。

おーじ/香村さんの講義って、ちゃんとこうじっくり時間かけて100%やるじゃないですか。
なんて言うんですかね。リクルーティングのところもしっかり時間かけるし。フィールド、台本みたいな、リサーチの台本みたいなところもしっかりと時間かけて決めるし。

香村/はい。

おーじ/だから何て言うんすかね、確実にファストじゃないというか結構時間をかけてやるから、そういう意味だとなんかこう、それをまず知ってからで、削れるところは削るっていくみたいな。

香村/計画、実査というか実施日って一瞬で終わっちゃうからもしくは、短い時間×(かける)何回みたいな感じで、なんとでもなる所なんで、本当に時間掛けるべきはやっぱり上流というか、ソフトでもそうかもしんないですけど、テスト設計でも上流が大事というか、結局シナリオとターゲットの組み合わせが間違ってたらどんだけ深く考えても、間違えしか出ないよねみたいな。

おーじ/うんうん。

香村/そこは、しっかりしましょう。

おーじ/はいはいはい。

香村/準備を怠らない。

おーじ/準備を怠らない。

香村/テストのためのテストとかをちゃんするとか。

おーじ/これ、あれですよね、ファストな思考とスローな思考ってなんでしたっけ、経済の本から来ているんですよね?

香村/そうですね、ダニエル・カーネマンっていう頭のいい人がいて、その人が言ってることってやっぱり頭がいいから話し方シンプルで。

おーじ/はいはいはい。

香村/すごい。こう、ユニバーサルっていうか、ずっと使える何か、自分たちの、何だろうな、すごい新しい道具を与えてくれたっていうか、やっぱ思考にはモードがあって、浅い考えとよく考えなきゃできない系の問題があって。

おーじ/はい。

香村/やっぱりそこの使い方間違えると、早けりゃいいっていう訳ではないと。

おーじ/そうですよね。

香村/プラス、何か潜在能力として、あるんだったらスローな、じっくり系の活動もちゃんとやったらいいよねみたいな。

おーじ/なんかこれ聞いた時にすごい。なんていうんすかね。僕たちの世代、ミレニアル世代とかジェンズィーとかって、もうなんですかすごいインスタントじゃないですか、情報の吸収の仕方が動画とか記事とか、あんまりこう長い映画とか、ちゃんとした本を読むとかそういうのがちょっと苦手な世代かもしれないですね。

香村/確かに。本を読む活動ってすごい高度ですよね。

おーじ/そうそうそう。時間をじっくりかけて、しかも本とかってそういうなんですか、一瞬じゃなくて今までのノウハウが詰まってるもの、パブリッシュされるまでにやっぱり時間がかかってると思うので。

香村/そうですね、信頼性高いですよね、広告目当てで、アトラクティブなのあるじゃないですか。そこで得られて浅いリサーチもできるんですけど、結局は図書館に足を運ぶレベルの好奇心でなんかね。

おーじ/香村さんはよく図書館に行かれますからね。

香村/うん、行きますね。

おーじ/必ず調べるときいきますもんね。いやだから何かそういう風に結果を求めるんじゃなくてなんか、こうスローな考えも。

香村/そうですね。一方で教えるというか、教えるような活動してるから間違えたことだけは、できるだけ教えたくない。そういうのがあると図書館に頼りますね。

おーじ/なるほど。ありがとうございます。

世の中のほとんどの人が右脳の使い方を知らない(14:19)

おーじ/そんな何か考え方の、今スローな考えとファストな考え方って今出ましたけど、そこ関連で最後のトピックなんですけど、世の中のほとんどの人が右脳の使い方を知らないっていうことなんですけど。

香村/すごいですね。

おーじ/はい。

香村/まあ、比喩でしょうけどね。なんかこれイメージ的には、脳はあとで出てくるけど、体の使い方すら知らないんですよ、僕らって。

おーじ/なるほど、体の使い方すら知らない。

香村/体の使い方を100%使えてないですよね。

おーじ/僕、ボディビルダーなので、よく筋肉の部位を意識しながら。

香村/そうそれはもうその知識があってってことですよね。それと一緒で僕も昔、フルコンタクト空手やってて、始め、やっぱり黒帯の人の突きがあったときに、これ、人間なんか?っていうのはありましたね。やっぱり潜在能力っていうのはあって、鍛え方とか体の使い方次第でインパクトが起こせる。

おーじ/なるほどなるほど。

香村/それ多分、脳みそってか思考も一緒で。

おーじ/はい。

香村/手の使い方ももちろん一緒で。絵の描き方とかね。やっぱり基本的には、絵、絵もそうだけどね、手は練習すれば上手くなる。でやっぱ、使い方、考え方。

おーじ/はいはいはい。

香村/デッサン習ったことあったけど。その時もやっぱ考え方を学んだなと思っていて。それと一緒で、ほとんどの人がっていうのは言い過ぎかもしれないけど、デスクワーカーとか、例えば、自分に当てはめた時に、頭ばっかり使って座って。なんの身体性も無いというか、脳みそが身体って言ったら確かに大袈裟かもしてないけど、論理先行で、なんか事運んで、ロジックで戦って、生み出されるものもたかがしれてんなっていうのがやっぱり思ったし。まあ、自分も工学部みたいなところ出て、デザインを、インターフェース設計とかでかじってたけど、かじった程度で、あんまり得意分野ではないのはあったし。

おーじ/あんまりそうですよね、そっちの方はないですよね。

香村/あとで学び直して、そのさっき言ったデッサンとか、またデザインの本を読んだりとか。実際にモノを作っていく中で、一個一個勉強して行って、身につけて。で、行き着いたのはやっぱりバランスの悪さっていうのは、そのクリエイティブなものの考え方とか。

おーじ/これはあれですよね、左脳が結構ロジカルな。

香村/ロジカルだって言われてますね。そう、クリティカルシンキング。

おーじ/はい。で、右脳はもっとこうクリエイティビティとか。

香村/まあまあすごい、紋切りですけど。でもまあそういうように捉えられているっていうのはあるし。なんかその分野だけ、扱っていたら、周りが見えないとかやっぱ相対化して、バランスよく、道具を使っていく。さっきのスローとファストだってそういう、二つの対立じゃない形で使っていければいいですよね。
おーじ/やっぱバランスが重要だっていうふうなのに気づいた。

香村/できてない、自分ができていないいうのが、思い知ったというか、別に絵とかも描けなかったし。別に今でも絵を描く仕事はしてないけど、でも絵を描く考え方ってすごい何にでも役に立つ。

おーじ/やっぱりそうですよね。そのマルチアングルで見れるみたいな。

香村/とかね。見ることってすごい決定的で、評価するじゃないですか?確かに、スクリーンに映るユーザインターフェースに対する陰影とかは無いんだろうけど、人工的なものしかないけど。モノをみる細かさっていうのはすごい大事ですよね。

おーじ/そうですよね、人を相手にしていますもんね。

香村/見てどうするっていうか、まず知るというか。

おーじ/はいはいはい。

香村/そういう。逆ですね。

おーじ/その香村さんが、ずっと今まで左脳中心な考え方をしてきて、で、学ぼうとなったときに香村さんはあれですよね、学びに実際にデンマークの方に行かれたんですよね?

香村/話は飛びますけど、最終的には、そこまで行きましたね。

おーじ/うんうん。

香村/実際、短期ですけどインタラクションデザインを専門にした国立の学校があって、講習?みたいなところで。

おーじ/どういうことをやるんですか。

香村/僕がやったクラスは、インクルーシブデザインを題材にしたデザイン思考の講習をまる一週間。一日フルで、かける五日でやりましたね。

おーじ/一日ずっとフルで。

香村/一日ずっと朝から夜まで。

おーじ/五日間。なるほど。それ終わった後と前では違うっていう?

香村/それもやっぱり、国内でその頃は、自分が知らなかっただけかもしれないけど、あんまり学ぶ場所がなくて、結構がっかりしてて。もうしょうがない、外しかないなって。
感じたのは「実際にこうやるんだ」みたいな、ブレインストーミングとか、意見の出し方、ブレインストーミングとか、ディスカッションの構造化とか、ディスカッションとか、プレゼンテーションとか、そういうのを一周は見たみたいな感じ。しかも、リサーチもちゃんとさせてもらって、現地の高齢者を自転車に乗せてあげるっていうボランティア団体の社長さんところにインタビューとか行ったりして。本当にそういうプチリサーチを含めたデザインシンキング一周やってみたってことですね。
それで、デザインシンキングに対する他の参加者の意識とかも垣間見れたし、参加者として来ている人は別に僕みたいなソフトウェアじゃなくて、だけじゃなくて、もいますけど、食品デザイナーとか、国連の人とか、普通にフリーランスのデザイナーの人とか、本当に色々でしたね。国籍も僕のクラスで10カ国以上。

おーじ/じゃあ、来ている人もデザイナーだけじゃなくてリサーチャーの人もいたりとかで、じゃあ、みんないろんな自分に持っていない頭の使い方とかを学びに来ている。

香村/そうですね。今思い出したんだけど映画監督もいましたね。

おーじ/ああ、そうなんですね。面白いな。なるほど。

香村/みんなそこに何か可能性を見てたんだなと感じたし、他のクラスもデザインシンキングじゃないけど、面白いことやってましたね。だからそういう環境の中で感じたものというか具体的に何ってあれだけど、やっぱ行くことって大事なんだよ。僕もよく旅するんで、やっぱ行くことが最大の価値っていうか。

おーじ/なるほど。行くこと。その場所に行くこと。

香村/その場所で。別に本読むわけじゃなくて、読むことも大事だけど。

おーじ/見るってことですよね。

香村/見るってこと。

おーじ/香村さんは、めちゃくちゃ旅しますもんね。

香村/しますね。

おーじ/今年ちょっとコロナでしたけど。

香村/でも、国内はめちゃくちゃ行きますよ。

おーじ/山もめっちゃ登りますしね。クリスマスとか日本にいないですもんね。

香村/いないですね。今年行けないけど。そうですね。ボランティアとか。

おーじ/結構いろんな国から仕事したりしてますよね。

香村/してますね。タイから会議とかしてましたね。

おーじ/そうですよね。今年もコロナでしたけど、沖縄でキャンプしながら仕事してたりもしましたしね。

香村/ああ、してますね。またその予定もあるし。

おーじ/また来年もその予定もありますもんね。

香村/なんか、旅自体が実践じゃないですか。実践にしか教師はいないみたいな。思いもあって。レクチャーしておきながらそういうのもあれなんだけど。実践こそやっぱ教師だから、もし伝えられるものがあったら伝えたいですね。

おーじ/香村さんを見てて思うのは、仕事もそうですけど、趣味とか旅から学んでっていうか。

香村/引き出しかな。役に立つと思ってやってないわけ。面白いからやっているだけで、面白いことって何かの役に立つっていう実感がやっぱり何度もあって。だから役に立つものとして学ぶ事って役にしか立たないというか。可能性ですよね。自分の興味ってめちゃくちゃ唯一で、自分にしかできない。

おーじ/なるほど。

香村/おもろいと思ったら別の役に立ったり、他の人も面白いと思ったり、広がりがあるかな。

おーじ/香村さんが言っていた言葉で「仕事のためにやろうと思ったことは仕事にしか役立たない。」みたいな事をこの間言ってくれたじゃないですか。ああ、それハッとさせられた。

香村/なんか専門者より、小説から学んだほうがいいかなって。

おーじ/面白いですね。

香村/ちょっとね遠回りかもしれないけど、結局ずっと残るのはそっちかな。

おーじ/なるほど。学際的な考え方ですよね。

香村/そうですね。関係なさそうだけど関係ある。

おーじ/なるほど。ありがとうございます。

エンディング(23:48)

おーじ/今、3つのテーマを話させていただきました。今日はシニアリサーチャーから教えを請うという感じでやったんですけど、ちょっと次はもう少し香村さんという人を、テーマを絞ってお話できたらいいなと思います。今日はちょっと本当にさわりだったので。

香村/あ、そうなんですか!?

おーじ/はい。これまた続きがありますから。はい。これは香村さんのデビュー作ということで、これからまた色々来るということで。

香村/そんな聞いてくれるんですか(笑)

おーじ/はい。聞きますよ(笑)はい。ということで今日は「シニアリサーチャーから教えを請う」というテーマでお話を伺いました。香村さん今日はありがとうございました。それではまた~。

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