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“DXShipひろしま” IT部門の専門家を基礎自治体にも【広島県基礎自治体インタビュー】

広島県内の基礎自治体が共通して抱える「人がいない」問題。その解決策の一つとして実施している“DXShip(デジシップ)ひろしま”。今回はそんな“DXShipひろしま”の中心人物として活躍されている方々に、お話しを伺ってきました!

桑原 義幸 氏
広島県 総務局 情報戦略担当部長

増田 剛洋 氏
広島県 三原市 デジタル化戦略課 デジタル戦略監

村田 浩一 氏
広島県 総務局 デジタル基盤整備課 参事
広島県 江田島市 CIO補佐官
広島県 三原市 デジタル化戦略課 デジタル化戦略監補佐

高野 真子(インタビュアー)
株式会社シーイーシー
セキュリティサービス事業部 CyberNEXTビジネス部

高野 さっそく、DXShip(デジシップ)広島についてお教えください。これは、広島県がセキュリティ人材を県内の自治体に派遣するということでしょうか?

桑原氏 セキュリティはイチ要素ですね。もっと広義のITが対象です。ザックリと言えば、情報部門の専門家を県が確保し、市町にお送りする取り組みです。このプログラムを開始してから1年が経ちました。今回はDXShipひろしまの第一期生でもある村田さんにも来てもらっています。

高野 村田様、DXShipひろしまの第一期生とのことですが、どのようなことをされているのでしょうか。

村田氏 デジタルの推進を目的に、昨年から三原市と江田島市でCIO補佐官のような役割を担っています。三原市の場合は、すでに増田さんが就任されていたというのもあって、県内でも有数の推進具合でした。そのため、外部の目線でサポートをしています。

桑原氏 村田さんは広島県に勤める前、他所の基礎自治体で情報政策部門に長く勤めていらっしゃいました。それゆえ、行政のことや情報政策のことに詳しいんです。方や、増田さんは民間出身。ITの専門家です。今の状況は、お互いの知識が非常に良い相乗効果を生み出していると思っています。

増田氏 そうですね。村田さんは全国的にも先進的な取り組みを、前の職場でされていました。私からは、どのように伝えれば庁内の職員みんなが同じ方向を向いてデジタル推進をできるのか、相談させてもらいました。

高野 なるほど。たしかに、DX推進においては技術だけでなく、人とのかかわり方も考えながら進めるのが重要そうですね。江田島市についてはいかがでしたか?

村田氏 「DXしなければいけない」という意識は非常に高い印象でした。ですが、まだ初歩的な段階でしたので、イチからDX化を進めている状況です。

桑原氏 広島県内の共通課題は「人がいない」でした。共通の課題なのであれば、みんなで一緒に解決していけばいい、というのがDXShipひろしまの着眼点です。
以前、県と基礎自治体による合同会議の場で、三原市長や江田島市長からお褒めいただく機会がありました。その声を聞いて、他の市や町からもぜひ参加したいという声が上がり、今では4つの市と3つの町で実施しています。

DXを進める上でセキュリティの観点は必須です。今年稼働した第二期セキュリティクラウドにおいても、何ができるのか、何が変わるのかは、みんなが分かっている必要があります。その点のフォローをDXShipひろしまのメンバーが担っています。

高野 お話を聞いていると、この活動は自治体にかかわらず民間でも当てはまりそうですね。今、多くの民間でセキュリティ人材不足が叫ばれている状況です―

(左から、桑原氏、高野、増田氏、村田氏)

続きは動画へ―

【インタビュー】広島県三原市#3「DXShip(デジシップ)ひろしま」【コラボ】

ライター:橋本 悠佑