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中国的な本

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私の主観なのですが、中国的な本を集めました。
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中国の素晴らしき才能に溺れる「人之彼岸」

<SF(13歩目)> 中国の素晴らしき才能に溺れる。 人之彼岸 郝 景芳 (著), 立原 透耶 (…

読書ノーツ
5か月前
17

中国の庶民の心「千年の祈り」

<文学(89歩目)> イーユン・リーさんの初期短篇集(デビュー作)から、中国の庶民の心を…

12

不器用な「愛(love)」から「黄金の少年、エメラルドの少女」

<文学(86歩目)> 「不器用な愛(love)」の短篇から人生を考えてみる。 黄金の少年、エ…

読書ノーツ
2週間前
10

「折りたたみ北京」よりもページ数が増えて多様性も勝る「金色昔日」

<SF(80歩目)> 中国の素晴らしき才能に溺れる。 金色昔日【こんじきせきじつ】: 現代…

読書ノーツ
3週間前
8

新しい百合SFの世界「ガーンズバック変換」

<SF(78歩目)> 中国出身で日本在住の陸秋槎さんからの新しいSFの提案を読む。 ガー…

読書ノーツ
4週間前
15

東アジアの伝説にまつわるアンソロジー「七月七日」

<SF(77歩目)> このアンソロジーは、東アジアの文化、伝説にまつわるSFアンソロジー…

読書ノーツ
1か月前
7

中国の「1984年」から二つの世界の「自由」を学ぶ「1984年に生まれて」

<SF(75歩目)> 文学としても、そしてSF作品としても素晴らしい。 1984年に生まれて 郝 景芳 (著), 櫻庭 ゆみ子 (翻訳) 中央公論新社 「75歩目」は、中国SFの旗手の一人郝景芳さんの作品です。中国のSF作家として、そして女性作家として、次代を牽引される才能に時間を忘れます。 作者の郝景芳さんは、お茶の水女子大のSF研究会で留学生から紹介されました。「Folding Beijing」の作者で中国のSFブームの立役者とのこと。 この作品は、郝景芳さんの他

中国の素晴らしき才能に溺れる「折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー」

<SF(74歩目)> 中国の素晴らしき才能に溺れる。 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジ…

読書ノーツ
1か月前
6

リアルキッザニア+リアル戦争ゲーム≒「超新星紀元」

<SF(72歩目)> 劉慈欣さんの長編デビュー作。そのまま楽しんでしまいましょう。(内容…

読書ノーツ
1か月前
9

ダークで、コミカルで、はじける作品集「サワー・ハート」

<文学(72歩目)> 中国系移民の少女の眼から見た現代アメリカ。最初の一歩は艱難辛苦。 …

読書ノーツ
1か月前
5

中国発の短篇SFの名手から「郝景芳短篇集」

<SF(71歩目)> 中国SFで、特に短篇がすばらしい郝景芳の短篇集で有意義な時間を過ご…

読書ノーツ
1か月前
8

アジアの女性の「生きづらさ」を感じることができる「絶縁」

<SF55歩目> 「絶縁」の持つ意味が、最後に効いてくる「絶縁」 絶縁 村田 沙耶香 (著), …

読書ノーツ
2か月前
19

「蟻」と「恐竜」の同床異夢「白亜紀往時」

<SF(54歩目)> 「竜蟻同盟」から子どもたちは沢山のことが学べる「白亜紀往時」 白亜…

読書ノーツ
2か月前
8

中国の「介護」問題「老神介護」

<SF(49歩目)> 劉慈欣さんの短篇から、今の中国を感じる。特に「介護」問題。 老神介護 劉 慈欣 (著), 大森 望 (著), 古市 雅子 (著) 角川書店 「49歩目」は中国を代表するSF作家の劉慈欣さんの短篇集。 「流浪地球」と同様にリーダビリティよく、とてもおススメです。 今回の短篇集は題名の通り「介護」が主題のものが2作品(「老神介護」「扶養人類」)です。 中国は一人っ子政策による影響で、急速な高齢化社会を迎えています。幸い、パンクする前に「科学技術」の