映像研には手を出すな! 名言集!
天才アニメ監督"湯浅政明"率いるアニメーション制作会社"サイエンスSARU"によりアニメ化され、世界中で話題沸騰している「映像研」。漫画ファンを病みつきにして離さない"最強の世界"を生み出した作者の名は"大童澄人"先生。大童氏は、東洋美術学校絵画科を卒業後、独学でアニメーションを学び、2016年に漫画家としてデビューした。現在も「月刊!スピリッツ」にて連載中である「映像研」は、ブロスアワード2017大賞受賞、俺マン2017一位、マンガ大賞2018ノミネートと輝かしい栄光を飾っている。
映像研には手を出すな!とは
アニメーション制作がしたいが、"きっかけ"が見つからずにいた高校一年生の浅草みどりは、彼女の才能に価値を見出した金森さやかと共に「映像研」を設立した。そこに読者モデルでありながらアニメーターを希望する水崎ツバメ、廃部寸前だった音響部の百目鬼パーカーを加え、「最強の世界」を作り上げるべく狂奔する。
浅草みどり
芝浜高校1年生で映像研のメンバー。アニメは「設定が命」を信条とし、活動においては詳細に世界観や設計図を描写する。強すぎる好奇心と想像力を持ち、面白そうな物を見つけては激流の如く想像の世界を創造する。暗い所が苦手。
私の考えた最強の世界。それを描くために私は絵を描いているので設定が命なんです。
まさに「映像研」の代名詞!この作品には「最強の世界」というワードが度々出ますが、漫画家やアニメーターのような世界を創造する立場の人間は、「最強の世界」を出力することに自分が生きる目的や意味や、自分に嘘をついて殺さないための生存行為なのかもしれません。
終わるとか完成するとかではなく、 魂を込めた妥協と諦めの結石が出る。
ごもっともです...大童先生の語彙センスは本当に豪然としつつ知的で染渡りますね。
細工は流々!仕上げを御覧じろ!だろ!
よっ!粋だねぇ!いなせだねぇ!浅草氏の江戸っ子口調炸裂の名シーン!意味は「やり方に注文つけるな。完成品を観ろ」だそうです。
それは”やるべき事”ではない!「成し遂げること」を目標にしてはいけない!やりたいことを、やりたいようにやるのだ!!
果たしてこの考え方に共感できるクリエイターがどれほどいるでしょうか。浅草氏にとってこの活動は「やること」が最重要であり、「成すこと」が目的ではないと言います。「○○するために□□する」ではなく、「□□がしたいから□□するんだ」という筋金入りのクリエイター精神ですね。「フォローされるために!」とか「仕事が欲しいから!」がモチベーションでも全然良いと思いますが、そういう人が生むことができる物は近道をしていたり、他人の評価に動かされたりしてしまうのではないでしょうか。私はこの考え方が素敵だと思います。浅草氏にはアゴに一発"おみまい"されたような気になりました。
金森さやか
映像研のメンバー。幼少期から利益を生む行為が好きで、経営の才能を発揮させている。映像研ではプロデューサー的な役割を担当。学校側や生徒会、他の部活とのネゴシエーションもお手の物。「言葉」を武器にする彼女だからこそ生まれる名言の数も多い。脚が長い。
前途有望な若人が何をくだらんことで足踏みしているんです。入部がダメなら部を設立すればいいじゃないですか。我々はモラトリアムに守られているんですよ。失うものなんて何もないノーリスクですよ
社会に守られながらも才能に溢れ、天井知らずに成長するこの時期に、失うものの心配をして行動に制限をかけるのは勿体ないですよね。人間一生、期間限定の無敵状態に足踏みなど愚行極まれりなのだ!
寝る子なので育ちました
水崎氏に「金森さんって足長いよね」と言われて。個人的にお気に入りのセリフです。
世間に作品を認めてもらうには明るい所に行くべきなんですよ
人には向き不向きがあります。浅草氏は得意では無さそうなので、そういうのが得意な金森氏に任せてしまいましょう!チームとして飛び抜けたいならステータス極振りしてるような人材を集めるべし!個人の平均化を目指し、不得意分野ばかりに目を向けて向上させようとする日本教育など無視してしまえ!
んまかぁだなうふえに始まっんんえずおへぇあくあ! (今からじゃなく既に始まってるんですよ創作は!)
ラーメンをかっ込みながら。私も最近「やりたい」と言わないようにしました。そんなの発信する前にやっていなくてはならないのだ。
ツイッターは!!遊びじゃねえんだよ!!
noteも遊びじゃねぇんだよ!!
...
すみません...私のは完全に遊びです...
百目鬼氏が今日聞いた鐘の音も、作られた頃の鐘とは音が変わっていたはず。全てのものは変化していく。区切りを作るから終わるんですよ。
百目鬼氏は唯一、鐘の音を聞いた。そして映像研メンバーは時計塔の価値を知っている。金森氏は「我々の手によって価値は再生しよう」というのだ。
我々は誰が相手であろうが対等以下にはならない。こっちの才能は本物です。私は交渉と勘定だけの楽な仕事ですから、手は他にいくらでもあります
記事を書いてるアニ研との交渉にて。頼もしい。"交渉"を"頭を下げて頼む事"と勘違いするような人にチームを任せたく無いですからね。しかも、「ウチのメンバーは才能の塊みたいなもんやから利益生む方法なんていくらでもあるんやで」と吹っかけます。相手を"頼みの綱"と勘違いさせない最高の口説き文句です。
番外編、金森氏の嫌いな人間シリーズ
なにかにつけて宴会をする習慣の人間は嫌いなんです
わかる
誰かを称賛する導入で話し出す人間が私は一番嫌いです
わかる
問題が感情で解決する人間が一番嫌いだ
わかる
水崎ツバメ
カリスマ読モで有名人。目指す職業はアニメーター。浅草氏のように好奇心が強く、面白そうなものを見つけては目を輝かせる。浅草氏の頭になにか乗っけるのが好き。
「ロケットはここがかっこいいんだ!」っていう画圧に感動するわけよ!!わかってんじゃんアンタ!!
ってさ!!どこの誰だか知らないけど、アンタのこだわりは私に通じたぞ!!って
私はそれをやるためにアニメーションを描いてんだよ!
アニメファンでも、作画の細部まで見る人は少ないと思いますが。アニメーターの拘りを見つけられた時に、その表現に至るまでのその人の歴史とか技術力の高さとかクリエイターとしての誇りとか、濁流のように押し寄せて感動出来ますよね。
私はチェーンソーの刃が跳ねる様子を観たいし、その拘りで私は生き延びる
大半の人が細部を見なくても、
私は私を救わなくちゃいけないんだ
動きの一つ一つに感動する人に、私はここにいるって、言わなくちゃいけないんだ。
ごほん。えー…
気合、入ってます。
映像研でも1.2位を争うくらいの名言。私は初めてこのシーンを読んだ時に圧倒されました。この一瞬の為に命削って作り上げた一作を発表する大事なシーンに、ちょっと気の利いたことでも言うのかなと思ってたら。「黙って観やがれ」と言わんばかりの7文字に頭の中の雑念のようなものが全て吹っ飛ばされた気分です。"そのマチェットを強く握れ"を発表する時の浅草氏も「仕上げを御覧じろ」と訴えました。そういう職人気質がこのチームには浸透しているのかもしれませんね。
納期に追われてない時の作業は楽しい!あと自分に関係ない仕事はめちゃ楽しい。自分の部屋は散らかすのに他人の部屋の掃除とはか好き。
金森氏に「うまくいってない時嬉しそうですよね」と突っ込まれて。 わかる。
百目鬼パーカー
音響部の部員だが映像研と提携して活動している。常日頃から音の収集を行っている。拘りの強い浅草氏もSEのセンスを絶賛している。人間離れした聴力から「能力者」と言われている。
きっかけは理由じゃないですよ。きっかけも覚えてないです。
まさにナチュラルボーン。めちゃかっこいい生き方です。
え…だって世間の人も映画見たり音楽聴いたりするっすけど…本当に好きな人は一握りす。
百目鬼氏の"聴く"は常人を遥かに超えているっす。
さかき・ソワンデ
生徒会の書記。何かと映像研の活動に注文を付けるのだが、多分映像研に限った事では無い。生徒会長より頭がキレる。マイクの持ち方がユニーク。
この学校は生きてんだろ。生徒と、外にはない自由がこの学校を生み出した。だが自由は脆く、自由の価値に気付く者は少ない。気付かなければ価値は存在しえない。お前にはわかるか?自由の正体が。
頭を使えば人々が求めている"自由"ってやつが顔を覗かせるかもしれない。現代人は自由に縛られてる気がしますね。「自由なんだから何かしなくちゃいけない」と追い込まれてたり。「自由は責任を伴う」と行動が抑制されていたり。小島秀夫監督風に言うなら「囲われた自由」の中でしか生きられないのかもしれない。自由の正体とは一体...
藤本先生
映像研の顧問。さっぱりした考え方をするいい先生。無駄に干渉しない故に映像研は自由に活動出来ている。ヒゲが重くて困っている。
麻薬探知も犬にとって遊びだぜ? 遊び方をコントロールするのが、良い管理者ってもんよ。いい仕事は、いい遊びからよ。
遊べ、若人よ。
責任問題があれば自分に降りかかる立場でありながら、自由に活動させる。むしろ「とにかく遊べ」と言わんばかりにリミッターを外しにくる顧問。彼のその信条には感服致す。こんな大人が増えればいいと思いますね。
映像研には手を出すな!は現在「月刊!スピリッツ」にて連載中でコミックスは5巻まで出ております。この漫画には素敵なシーンやセリフがまだまだたくさんございますので、持っていない人は是非お求めになっては?