不純二律背反交遊

昔、短歌を連ね、連ね、連ねていた日々がありました。もう本気(マジ)昔の話ですけどね、本気(マジ)。
その頃の応募作品が偶然出てきたので、読み返して気に入ったものだけ放流します。
当時の生活環境などもあり、未だに直視できない言葉は〇〇や●●(短歌ごとに別単語ですｮ🎶)で伏せますｹﾄﾞﾈｯ🎵

第六十二回　角川短歌賞応募作品より
(今でも調べたら出るのかしら？ 箸にも棒にも引っ掛からなかったからね、出ないと思いますｹﾄﾞｯ)

ビリー・ミリガン　ビリー・ミリガン　僕は普通の家で普通に育ち

当店は誰でもウェルカム誰にでも誰にでも誰にでも笑顔で

運命を感じたんだと皆が言う僕はベートーヴェンか何かか

私ってまず好かれてはいるけれど二次関数の最大・最小

タイムライン上の片思いをすべて私宛に換えてゆく魔法

眠ることが自己責任になりつつあるホモ・ポリティクスという終着点

天ぷらが最後の晩餐の中にあるって本当？　そんな関係

責任を取ってください右足の靴擦れの皮を人身御供に

胃下垂と胃下垂同士本代と電気代だけかかればいいね

サンデー・オブ・ヘル　神様はいないって合法的に言えるロマンス

思いきり踏みつけて噛んで不愉快な言葉を吐いてウィー・アー・ヒューマン

〇〇って良いとこですよって笑う●●は〇〇の人から逃げて

僕たちのすべての承認欲求はヴァージニア・ウルフが満たすのに

みずからの遺影を遠巻きに眺めている夢　君はジャン・ジャック・ルソー

君は他者　君は群像　君は世間　写真の黒目はいつも正面

奴隷的拘束及び苦役からの自由　あなたは私を知った

あの人に処女を奪われたのよって泣いてやってもよかった事務室

僕のことを好きだって言う人すべて好きな気がしていた　違った

独り言多き●●の横にいて〇〇のダ・ヴィンチ・コードのことを

あなたって芍薬みたいねと言ってあなたは夏のたびに私を

たくさんの一途な愛を断れず私は私のことだけを好き

僕と私がいつかひとつになるための不純二律背反交遊

今見返したって反吐が出るような日々でした。
自らの行い、世間──世間って個人なんですけど──、どうにもできないこと、どうにかできたはずのこと。クソみてえ。
でもそれは、当時の作品の美しさとは無関係なので、放流します。
きっとこの投稿も、見返したくないけれど、そのうちまた美しいとだけ思って見られる日が来ると思っています。

だって社会に謝ったってさ、もう、誰も咎さえ科してくれねえもん。終わりだよ全部。しめえだ。おしめえ。はい拍手拍手。緞帳もう完全に降りきってさ〜〜中の音なんて、一個も聴こえねえの。ばっかみてえ。ごめんなさいね。どうすればいいの？　ずっと。本当に。ずっと。