人はそれぞれ24時間しかない 〜近藤史恵「みかんとひよどり」感想

こんにちは!
最近「感情の読書」を意識的にしようと思い、小説を積極的に読んでいます。

kindlle unlimited を利用しているので、今まで読んだことのない作家さんにも興味を広げています。

その中でも、最近読んだ #近藤史恵 さんの #みかんとひよどり にハッとさせられました。

まさに直感で選んだものが今の自分に必要だった、そんな感覚です。

この小説はジビエにまつわるお話で、物語の中心人物は自分の信念を持ち、それに苦しみながらも心地よさも見つけていく、そんなお話と受け取りました。

その中で、大高という猟師が言う言葉が今の私に必要な言葉でした。

「生きることには時間がかかる」

「山で自給自足で生きていたって、社会から自由でいられるわけじゃない。水道も電気も使うし、服も買って着る。だが、スーパーで肉を買う人間と同じだけの複雑さでは生きられない。一日はどちらも二十四時間だ」

(近藤史恵「みかんとひよどり」より引用)

一日は、どう生きても24時間なことは変わらない。

最近私は、自分がなんでもかんでもと欲張り過ぎていることをなんとかしたいと思っていました。
本当にこれが私の生きたい生き方なんだろうか?と。

もちろん、直感に従ってやりたいことをやり、会いたい人に会いに行き、食べたいものを食べることを楽しんでいます。
それで充実している毎日なのは確かです。

でも、あれもこれもと詰め込んでしまっていないだろうか?余白を作り出すことが必要なんじゃないか?と最近考えていました。

ふとしたときに子どもの仕草や表情、言葉に成長を感じたりすることがあります。
あれは「ふとできる」から気付けるのだと思うことがあります。

私の時間の使い方は、私の望む生き方に近づいているのだろうか?
答えのない問いかもしれませんが、時々この本のことを思い出して考えていきます。

余談ですが、巻末解説の坂木司さんのおまけ、全力でうなづきまくりで、思わず笑ってしまいました。

よい本と出会えて良かったです!
近藤史恵さんの本、どんどん読んでみようと思っています。

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