【日々】ア・カペラがつくる静謐と、「自由」のためのバランス感覚について|二〇二三年一月
二〇二三年一月八日
合唱団瑠衣の演奏会を聴きにふたりで入谷へ。しっかりした混声合唱を生で聴くなんて、一体いつ以来だろう。鶯谷駅を南口から出て凌雲橋をわたるときのながめがよかった。また東京キネマ倶楽部でライヴとか聴きたい。
ア・カペラのうたを聴いていると、その周りにシンと湛えられている静謐が、強い存在感を持って迫ってくることに気がつく。背筋が伸びるような緊張感がある。神々しさすら感じられてくる。人間という楽器のほかに、なにものも音をつくっていない、無との厳しい対峙。その