マリアビートル 伊坂幸太郎
こんな人におすすめ!
『マリアビートル』は、東北新幹線に乗り合わせた3組の視点から物語が進み、バラバラの目的で乗車した殺し屋たちが少しずつ絡み合っていく展開が魅力です。疾走感があり、読み始めたら止まらないスピード感がたまらない作品となっています。ただし、人がたくさん死ぬ場面もあるため、ご注意ください。
本作は以下のような人におすすめです。
疾走感あるミステリーが好きな人
群像劇が好きな人
シュールな喜劇が好きな人
あらすじ
元殺し屋の木村雄一は、幼い息子を遊び半分でデパートの屋上から突き落とし、意識不明の重体にした中学生・王子慧に復讐するため、東京駅にて彼が乗った盛岡行き東北新幹線「はやて」に乗ります。
ところが、王子は木村が自分を殺そうとしていることを知っており、物語は疾走感ある展開へと進みます。
さらに、闇社会の大物から密命を受けた腕利きの二人組蜜柑と檸檬も同じ新幹線に乗り合わせています。
疾走する東北新幹線の車内で、狙う者と狙われる者が交錯する緊迫感あるストーリーが展開されます。
タイトルの『マリアビートル』は、七尾、つまり天道虫(レディビートル)を表しています。レディとはマリア様のことを示していて、天道虫は太陽に向かって飛ぶ虫で、大変縁起の良いものとされています3。
この作品は、ハリウッド映画『ブレット・トレイン』として実写化されています。この映画は、縦長の密室状況と前後左右に振り切れる時間軸を駆使したアクションとコメディの要素を組み合わせており、伊坂幸太郎の原作をハリウッドで楽しむことができます。
新幹線での密室トリックや天道虫の活躍などが楽しめるミステリー作品となっています。もし気に入ったら、伊坂幸太郎の他の作品も読んでみてください!
著者はこんな人
伊坂幸太郎(いさかこうたろう)は、日本の小説家であり、ミステリーやユニークな作風で人気を集めています。 彼の作品は独特のキャラクターと意外性のある展開が特徴で、多くの読者に愛されています。
経歴:
1971年5月25日に千葉県松戸市で生まれました。
東北大学法学部を卒業後、システムエンジニアとして働きながら文学賞に応募し、2000年に『オーデュボンの祈り』で第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞してデビューしました。
その後、作家専業となり、宮城県仙台市に在住しています。
作風:
キャラクターの独特さ: 伊坂幸太郎は、個性的で魅力的なキャラクターを描くことで知られています。彼の作品に登場する人物たちは、普通ではない視点や行動を持ち、読者の興味を引きます。
意外性のある展開: 伊坂の作品は、読者を驚かせる展開が多いです。予測不可能なプロットやトリックが隠されており、読者は最後まで目が離せません。
日常と非日常の融合: 彼の作品は、日常の風景や出来事を非日常的な要素と組み合わせて描いています。これにより、独特の世界観が生まれます。
ユーモアと哲学的要素: 伊坂はユーモアを交えた文章を書くことがあり、読者を笑わせる一方で、深い哲学的なテーマも探求します。
代表作:
『重力ピエロ』(2003年)
『アヒルと鴨のコインロッカー』(2003年): 吉川英治文学新人賞を受賞
『ゴールデンスランバー』(2007年): 本屋大賞や山本周五郎賞を受賞
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