"Close your eyes, what do you see?"
私Cutsighの新作アルバムが発売になりました。今回は全曲アコースティックギターによる作品です。
この作品は、昨年愛猫モンクの闘病支援の為に立ち上げたプロジェクト『SAVE THE MONK』の活動の中で制作した音源にカバー曲と新音源を追加し、装いも新たにまとめた物です。
音楽は、聴いていただく皆さん一人一人が、それぞれの聴き方で何かを感じ、何かを思うもの。そこに作者の言葉、説明は要らないのかもしれませんが、この作品においては、何か俺から伝えたい事があるような気がして、筆を取りました。
そもそも自宅ではアコースティックギターを弾く事が多いのですが、昨年のモンク闘病中も、手にしたのはやはりアコースティックでした。気持ち的にも、エレキでギュイーン!という感じではなく、自然とそうなりました。
モンクはこの時期、何故か玄関の三和土(たたき)に頭を乗せてそこでずっと寝て過ごしていました。よって俺もその横にギターを持って寝転び、玄関に枕とブランケットを持ち込み一緒に寝る毎日でした。
モンクはずっとギターを聴いてました(それはこっちの勝手な思い込みで、うるせーな、静かに寝かせてくれ!と思っていたのかもしれませんが)。そんな日々の中で、曲が生まれました。
曲が出来た時は、忘れないように番号を付けました。頭の中に。MONK1、MONK2と。そしてMONK10が出来た時に、MONK6を思い出して弾いてみる。そこでちゃんと弾けたらもう大丈夫、その曲を忘れる事はない。その繰り返しで確かMONK22ほど、曲は溜まったはずです。
ある日ギターをポロポロ弾きながら映画を観てそのエンドロールの流れる中、もう頭の中で曲が鳴っていて、あとはそれをギターで再現するだけという、たまに訪れる天からのプレゼントがあったんですね。でも既に朝の4時。そのまま寝て、明日録音すればいいかなと。しかし、これがいけない。今までそれでどれだけの、生まれたであろう曲が宇宙の藻屑となり消え去ったことか!その口惜しさを痛い程知っている俺は気を奮い立たせそのままデスクに向かい、赤いRECボタンを押しました。その曲は「Amor Vincit Omnia」
こんな調子で書いていくと、全ての曲に思い入れがありキリがないのですが...もう少し。
「Ange mal」この曲は、今でも家で流すとモンクが、ハッとなって聴き入っているのが分かります。この曲中ずっと鳴っている周波数528Hzと1056Hz、この周波数を毎日部屋でずっと流していたんです。ソルフェジオ周波数というものですね。その効果がいったいどれ程のものなのか、それは分かりません。藁をも掴む思いがあったのは確かです。ただ不思議なのは、この周波数に確実にモンクは何かを感じ取って、それは決して嫌なものではなく心地良いんだろうなと、俺から見てわかった事です。ググれば分かりますが、そのほとんどはスピった偏向したものです。でも、それだけでは簡単に片付けられない宇宙の不思議がある気がするんですよね...。
因みに、今回の音源のギターのチューニングは全てA=444Hzで弾いてます。最近はライブでもこのチューニングです(セッションでは440Hzにしますが)。ギタリストの方、一度試してみて下さい。朝起きて、コーヒーを飲んだ時と飲まなかった時位の違いはありますよ。
「Self Portrait」は敬愛する坂本龍一氏のカバーです。
小学生の時、YMOを聴いた時の衝撃。中でも教授が一番エロくて格好良く思えた。仮面ライダーの次の俺のヒーロー。CASIOのオモチャのような鍵盤でいつもYMOのメロディーを弾いていた。なかでも、この曲は氏のソロ曲の中で一番好きな曲。感謝の気持ち、祈りの気持ちを込めました。
「Song of 236 birds」この曲頭は、モンクが0か100かと医者に言われた腸のバイパス手術を受けるため、病院に預けて帰宅した時、自宅の前で鳴いていた鳥の声です。こんな力強く、歌っている鳥の鳴き声に、今まさに生死を分ける手術を行っているモンクを思い、確実に勇気をもらった事を覚えています。そしてその日の手術は成功し、この日以降みるみる回復し、今もモンクは元気に毎日飛び跳ねています。
長々と書いてしまいました。
書きたい事は本当はまだまだあるんですが、もうやめておきます。後は皆さんがそれぞれの生活の中のどこかで、この作品を聴いて何かを感じて頂けたら、それで満足です。
最後に、このアルバムはどう考えても、モンクが自分の身体を張って、怠惰な俺に音楽を作るようにけしかけたとしか思えない。なんて奴だモンクよ。そしていつも兄猫モンクと俺を支えてくれる甘えん坊な妹ドルフィー、ありがとう。
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