5年もたっていた

毎朝欠かさずコーヒーを飲んでいる。私は睡眠時間が足りていようがいまいがいくらでも眠っていたいタイプなのだが、コーヒーを飲めるなら仕方ない起きるか、と思うくらいにはコーヒー(無糖カフェオレのこと)がすきだ。カフェインがどうとかいう以前に、コーヒーを飲みたいという気持ちが目覚ましになっている。
大体寝坊しているから、インスタントコーヒーをえらぶ。猫舌ということもあり、牛乳を注いだら少し放置して身支度を進めるのがいつもの流れだ。今朝はガブガブ飲みたい気分だったので、デカンタに400mlくらい注いだ。
身支度を終えてデカンタを持ち上げたら、ダバダバ溢れ出してとても焦った。危うく洋服にかかるところだった。デカンタの底にうっすらヒビが入っているなんて気づかなかった。ぶつけたり落としたりした記憶はなくても壊れることはある、それは物だけじゃないと思う。

きょうは北海道胆振東部地震から5年だというニュースを見た。私の故郷周辺で起きた地震だ。当時、勤務地の関係で実家暮らしをしていて、震度5強の揺れを体験した。真夜中に目覚めたとき、震源に近い気はしたがここではないと直感した。でも私のよく知っている町で大変なことが起きている、と強く感じたのを覚えている。
被災したみなさんの話を聞かせていただく機会もあった。でも少しずつ記憶が薄れてきていることに、きょう気づいた。
その中でくっきり覚えていることもある。ブラックアウトのときにペットボトルでスマホのライトを拡散させようとしたらうまくいかなかったことや、職場で食べた備蓄品のフリーズドライピラフのパッケージなど。結局、どんな情報かよりも、自分が見たというだけで、強く残ってしまう。
自分の目でしか世界を見られないことが、時々さみしいし悔しい。

🌷すきな曲と歌詞の一部分🌷
ROTH BART BARON「極彩 | I G L (S)」
祝祭が見たいんだ 極彩色の心で

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