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トムは真夜中の庭で/フィリバ・ピアス

本書は、少年文学です。本書を読むきっかけは、木皿泉さんのエッセイで記憶に残る本として、「影との闘い」「はてし物語」とともに挙げられていたからです。少年文学を読むのは、結構好きで何故か自分でもわからなかったのですが、本書を読み終わり、自分の中に少年の心を持ち続けたいから幼年文学を読み返したりするんだ。と明確に思わされました。ラストのお婆さんとトムが抱き合うシーンでは、涙ぐんでしまいました。
今、この年だからこそ年老いて施設に入れた母親のことなども思いましたし、お婆さんの夢の中に迷い込むという設定が心に現実感を持って伝わりました。
少年文学もいいなと思えた一冊でした。