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独男の寂寞。~空虚無なクリープ野郎編~

12月28日 深夜

一人の青年が自転車を漕いでいる

ギィッ

カン!

走田青年は深夜のあまりの静けさに、
思わずこう叫んだ。

そ「師匠と……ムニムニするぞぉー!!!!」

そして誰か居るのではないのかと
キョロキョロ辺りを見回す

そ(誰も……居ない……な)

てくてくてくてく

たばこに火をつける

シュポッ、……ジリリリリ

…………ホォーーッ

そ(約7時間振りのたばこはうめぇな)

スマホを手に取り調べごとを始める

ブッ、ブッ、スクロール

そ(……やっぱり世間はビールの話ばっかだな)

スクロール

そ(……やはり師匠の知り合いも
酒豪とかが多そうだな……、
日本酒とか旨いんかね……)

ブッ、ブッ、ブッ、ブッ

そ(……オートマ限定とか恥ずかしいのかね?
車なんて乗れれば十分にすげぇと思うのに)

カチカチ、ブッ、ブッ、ブッ……

そ(もし師匠がバイクなんて乗り出したら……
………………やばい!コンプで吐きそ)

そ「うえっふえっくしゅ!!っ!!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

時は少し遡り12月25日クリスマス

ゆーくん宅

ゆいあ輩L「それじゃあ!かんぱぁ~い!!」

か~ん♪

互いに用意されていたソフトドリンクを飲む

テーブルの上には七面鳥焼きや
笑顔を型どったポテトなど
それはそれは豪華な食卓だった。

ゆ「きょうはぼくもてつだったんだよ!
だからみんなぜんぶたべてね☆」

いあ輩L「おーーーー!!!!」

ぱくぱくむにむちゃ

年末という事もあり、やはり皆が
食べてから少しして談笑が始まった。

い「ぎゃはははそうだよねー!
じゅぎょうちゅうにきゅうしょくの
あーもんどつくえにかくして
たべてたもんね!!」ケラケラ

あ「あのときはどっきどきしたよ」ケラケラケラ

数十分経ってからだろうか?
話は零次の話題へと変わる

ゆ「なんかそうだおにーちゃんって
やっぱりあたまがおかちいというか……
ちょっとかわりものだよね」

い「いいとちしてあるばいとってひと、
あんまりみないよね?」

ゆ「そもそも……むにむにさせろー!
なんてしゃけんでおもいっきり
だきちめてくるんだよ?」

あ「それでぽかぽかになって
ねちゃうんだよね!!」思わず噴きだす

ゆ「そういえばえりゅくんはおにーちゃんの
ぐるーぷにはいってるんだよね?」

輩L「なつごろまではつきにいっかい
ほかのめんばーたちあつめて
かいぎしてたんだけどね。
なんかー……あきにはいってから
やっぱりそういうのないなぁ」

ゆ「そうなんだね……ここにね?
まえにおくられてきたてがみが
あるんだけどー」ぺらっ

一同がその手紙を眺める

あ「…………うっわ」

い「こりぇほんとうに
そうだおにーちゃんからとどいたの?」

ゆ「そう。だからおにーちゃんひっちに
おちごとさがしててたいへんみたい」

ゆ「……おにーちゃんのむにむにさせてーは
ぼくとぎゅううううううっと
だきちめたかいっていういみなんだよね」

お通夜ムードになるゆーくん亭

ゆ「ちょっとぼくいってみるよ!」

い「わたしもいくよ?」

あ「ぼくもいくぅ!」

輩L「フッ……しょうがないか」髪サライケボ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そして12月29日

零次亭自室の押入れのなか

ブッ、ブッ、カチカチ……スクロール

そ(求職アプリに登録したのはいいが、
結局介護とか警備の仕事しかないな。
メンタルやられてコンビニ辞めたんだから
結局またそういった仕事選ぶと
下手すれば1ヶ月経たずに辞めることに……)

ブッ、ブッ

そ(輩Cは郵便局の窓口仕事だったな、
あいつよくやってるよな……)

どんどん

そ ビクッ!?……プチッ

押入れから出て怒号を出そうとするが、、

零次祖母「あんたぁ?お客さん来てるよ」

そ チッ「誰だよほんとに」

階段を共に降りていく

零祖「ゆーくんたちよほら」

そ「えっ?」

シュタタタタタタタタタ

ガチャ

ゆい「おにーちゃん!!」
あ「そうだにぃ!!」
輩L「そうとく……」

そ「君ら……いや、……お前ら!!!!」

ダッシュッシュ

むぎゅううううううううううううう

零次は4人とも強くハグをする

そ「うぅ……おにーたんは淋しかったんだろ!
ずっと悩みに悩み抜いて苦しくて
辛かったんらろ!!!!
うわぁあああああああああああああああん」

4人もそれに応えるかのように
なでなでしたりハグし返したりする

そ 嗚咽

ゆ「そうだおにーたんむぎゅぎゅ♥」

い「おにーちゃんがんばってね!」

あ「もうあつくてぽかぽかになっちゃうよ!」

輩L「あついよそうとく……もう」スコシテレルー

そ「う、うぅ……ひっくひっく」メソメソ

こうして青春を謳歌できなかった青年が
幾つも年下の子供達を暫くの間
もっとも強く出せる限りの力で
抱擁していたのだった。







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