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うらやましいって感情。

『キリエのうた』、わたしには見れませんでした。
見たかった。けど、見たくなかった。


主人公キリエ/希を演じられたアイナ・ジ・エンドさんと、希の恋人を演じられた松村北斗さんがあまりにもお似合いすぎた。いや、脚本上恋人の設定で、お二人はそれに合わせて演技されていることはさすがに幼稚園児でもわかるけれど、でもなんとなく、どことなく。まとう空気感が似ているの。空気に無理がない、不一致がもたらす歪みがない感じって言うのかな。
おふたりのプライベートの姿なんてまったく知らないし、にんげん的なところに触れる機会なんてこれっぽっちも与えられる立場にないんだけど、“ソウルが合う” みたいなものを覚えたの。



わたしは、SixTONESの『松村北斗』というアイドルのファンなのです。
『キリエのうた』公式Instagramで投稿されている、予告やら撮影中のオフショットやらでもう無理だった。そう、気持ち悪いのよ。わたしたち。わかってる。


ファンって、基本気持ち悪いんです。心の中でどっか、立場わきまえられてないのよ。相手はアイドルなのに、当方はがんばってひた隠しにして世を渡って、なんとか漕ぎ着けたとしても画一化した量産顔のいちセフレ程度にしかなれないご身分なのに、恋してんの。ばかだよねえ。
幸せにしてもらっといて文句言うのもなんだけど、残酷だなあと思う、だってビジネスだから。

日々の生活費やお洋服代、趣味にかけるお金を稼ぐために、仕事している。わたしは、ちゃんとエンタメとして、目の保養をしていたい。
人間だからうんちもおならもげっぷだってするし、可愛くて素敵な、魅力的な女性と知り合って仲良くなって、知らんけど駆け引きなんかしたりして、セックスする。あたりまえ。

とち狂った週刊誌にすっぱ抜かれない限り、わたしたちには到底知り得ない、私生活が日々進んでいく。あたりまえ。


でもね、どうしても表で見たくないの。Mステであいみょん(敬称略/自体はとってもだいすきです、楽曲も、お洋服も)と共演してデレデレしてたのも嫌だった。Instagramのオフショット投稿、『Photo by 松村北斗』でアイナちゃんがとっても素敵な表情をうかべて映っていたり、逆もしかり。
せめて『Photo by 夏彦』にしてくれ。と思ってしまうくらい、素敵だったんです。おふたり。

“やっぱり”手が届かない存在だということをひしひしと思い知らされてしまうから、嫌なんだろうなあ。正直、アイナちゃんも北斗さんもなんか魅力的なの。お顔に色気と無邪気な可愛さとが共存しているの。混在。そんなことってできるの?やっぱり俳優さんができるくらいだから、計算してつくり出すことができるの?
容姿だけでなく、おふたりとも声に演技力に、揺すぶられる。努力を重ねて今に至っていらっしゃるだろうことも重々承知、だけどとんでもなく高い才能の壁を感じて、うらやましさがあふれてしまう。せつないなあと。
こういうところに、名を成さず一生を終えていく所以がきっとあるんだけど。



それくらい熱狂的なファンができるほど魅力的だから、芸能界を生き泳いでいける。アンチも大方うらやましい  から来てるもの。




うらやましい。いいなあ。わたしだって。
King Gnuの常田さんとか、才能にあふれる人をビッシバシ浴びるように感じたときは、く〜〜〜〜〜かっこええ〜〜〜〜〜  と痺れちゃうよね。才能って色気に直結してると思う。強い。



中途半端な元モデルなんかと結婚すんなよ。幼なじみか芸能界のとんでもなく魅力的な人と結婚しろよ。変な期待を抱かせるな。幸せになれよ。

そんなこと一般人生娘に言われなくても、なるわな。

いつも、すばらしいエンタメの世界をつくりあげてくれてありがとう。エンタメがあるから、わたしたちはいろいろなことを考えて、自己の内面を深めることができています。

アイナちゃんも、北斗くんも、あいみょんも、
とってもだいすきです。





『キリエのうた』だけはごめんなさい。
もうちょっと待ってね。わたしの精神がもうちょっと大人になったら、必ず観ます。

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