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推しが入隊して半年

「少しの時間が過ぎたら思い出せなくなるであろう今の感情をせっかくなのでどこかに残しておきたい」という思いから、その感情にだらだらと言葉を当てはめてみるだけの試みである。他でもなく私の思考整理のためのnoteなのでつまらないかもしれない。

風が強くなり始め、日ごと寒さも増していく10月(書き始めたのは10月上旬でした)。推しが入隊してから半年が経ち、また、残すところあと一年という時期である。寂しい気持ちは変わらないが、さまざまな感情が渦巻いていた半年前と比べれば気分は幾分か落ち着いついてきた。

  振り返ってみると、入隊が発表されたあの日、「驚き」といった感情は少なかったような気がする。これに関しては私だけではなく、なんとなくその日が遠くないことを感じていたファンも少なくないだろう。
 「いつお知らせがきてもおかしくない」という状況を理解していたし、それなりの覚悟もできたものだと思っていた。なにより、一度2022年12月13日にその辛さを経験していた。どれほど寂しいものなのかを知っているため、それを踏まえた上で心構えをしたつもりだった。

しかし、驚きは少なくとも、お知らせを目にした時の寂しさは12月13日に感じたそれと同じであった。心にぽっかり穴が空いたような、言い知れぬ空虚さはとうとう今日まで変わらないままである。

  もちろん一年半(あるいはそれと三ヶ月)待てば帰ってくるのも理解しているし、そもそも物理的距離はさほど変わっていない。ホソクさんが入隊してから彼が製作に携わった曲も三曲ほどリリースされた(これシンプルに凄い)し、mangのコンテンツからグッズまで新しい供給もあった。時々SNSに出現してくれるし、来年にはドキュメンタリーの公開まで約束されている。

それでいてなお寂しさを感じるのである。

 とはいえその寂しさの原因は割と早い段階で自分の中で突き止めていた。Twitterをさかのぼってみると4月30日の時点でそれに関する呟きを確認できた。11月末の私もその意見に同意なのでまとめておこうと思う。


 突然だが、私は「アイドルは偶像である。」というよく見かける文言に納得がいっていない。と言っても考え方自体にはむしろ賛成だ。ただ、そもそも人間は各々の知識や経験、価値観をもって物事を見るため、どんなに近しい人であっても完全にその人を捉えることはできないはずだ。そういう意味では我々はアイドルに限らず他者の「偶像」を作り上げているのではないか、という持論を持っているため、先に挙げた文言が不十分だと感じるようだ。どんな相手に対しても、本人との乖離が少なからずある偶像を抱えていると思っている。

つまり私の価値観においては「アイドルは偶像である。」というより「アイドルはその立場上、一ファンが作り上げた偶像と実際の人間との間に乖離が生まれやすい。」という心持ちなのである。

 私は推しを応援する上で常々この乖離をできるだけ、本当にできるだけ小さくしたいと考えている。ここで問題になってくるのがタイムラグだ。オタクはコンテンツが出てからようやく情報がアップデートされるが、推しはそれを数か月前に経験し終えていることが多い。当然、その過程全てを把握できるわけではないし、知らないことの方が圧倒的に多いだろう。

そして、兵役となるとここが更新されないのだ。
 当然である。兵役は決してコンテンツではない。ただ、本人の考えが発信される頻度が少なくなる分、自分の中の偶像との乖離が開いていくだけなのだ。推しが入隊した時、それがぼんやりと怖かった。一年半、あるいはそれと三ヶ月という時間は短くない。心情に大きな変化が生まれるのに十分な時間である。この期間は彼に「ジェイホープ」を求めるのも違うのではないか、という気持ちさえ抱いていた。考えすぎだと自覚しながらも、とにかくこの乖離が開いていくのを恐れていたのである。

そうして落ち込んでいた7月、weverseにある投稿がされた。内容は主にホソクさんの近況報告で、軍任務を行いながら一年前(2022年)を思い出すというものだった。それに続けて「全く違う、それぞれの僕の姿だけど、熱く未来を描く心は同じじゃないかと思います。」「いつでもどこでも変わらないチョンホソクとジェイホープとして生きているという知らせを伝えたくてきました。」とつづられていた。

 当然読みながら泣いた。誠実すぎる。あまりにも。今もこれを書きながら胸を打たれている。ああ~~!!!!好きだ~~~~~!!!!!!!考えすぎだとさえ思っていたのに、一番欲しかった言葉を本人が発していることのありがたみを改めて嚙み締めている。
 本人が何をどう考えてこう思うに至ったのかは知る由もないが、なんにせよ物凄く真っ直ぐで誠実だと感じた。この言葉のおかげで今、寂しいなりに前を向いて未来に期待して生きられている。

 正直なところ、「万が一にもこの期間中に推しに対する興味がなくなったらどうしよう」という一抹の不安が頭をよぎったこともあるが、今のところ杞憂とみてよさそうだ。本当にだらだらと書き連ねたが、推しが入隊して半年後はこんな感情を抱いている。








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