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虫とゴリラ ☆116

昼食に蕎麦を茹でたが、水道の水で締めようとしても暖かい水しか出て来なかった。先週はまだ水道の水だけでいけたのだが、今日は氷を使わなければならなかった。夏本番である。

だが、今年の夏は勉強に明け暮れる事になるかも知れない。昨日もカフェでほぼ勉強をしていた。飽きると読書して、また勉強する。お陰で4単位の固まりを終わらせる事が出来た。

息抜きの読書に持って行ったのが『虫とゴリラ』毎日新聞出版 養老孟司VS 山極寿一の対談である。

やや単調な勉強の後に読んだせいか、滅法面白く感じた。

私のnoteの記事は、テーマがある訳でなく、また読者に向けている訳でもない。

かつて『noteとみうらじゅん ㉖』で述べた通り、みうらじゅんさんのスクラップブックのようなものなのだ。

>真っ白な、無限のノートに、自分の好きな事を書くのでしょう?好きな絵を描くのでしょう?好きな写真を貼って行くのでしょう?

なので、『虫とゴリラ』で面白かったところを少しメモしておくと、

養老孟司がトガリネズミ(体長2・3cmの世界でも最小の哺乳類)の解剖をすると、全部肝臓が壊れている。彼らは1晩でも食わせないと肝臓を自家消化して肝臓を食べてしまう、すぐに脂肪肝になってエネルギーを蓄えようとするらしい。

これ、ちょっと調べてみたが、1晩というより3時間で餓死するようだ。彼らは猛烈に食べ続け、睡眠は1時間くらいとって起きるとまた食べ続けるらしい。

そして、話は人間の脳が大き過ぎるという話題に移る。

ゴリラの3倍、チンパンジーの4倍くらいあるのだが、山極寿一はそんなに大きな脳は維持コストの面から考えてもまるで不必要だと言う。何か思い当たる事はないかと養老孟司に訊くと、

それは偶然こんなに大きくなったのだと返す。

>おそらく遺伝子が絡んでいて、脳というのは、発生的にいうと皮膚と同じ外胚葉なんです。ある時、皮膚の遺伝子に大きな変化が起こった。それで何が起きたかというと、皮膚の毛足が短くなりました。毛穴の数と密度はチンパンジーも人も変わりませんが、この変化によって、人間の毛が短くなっちゃった。

つまり、人間は裸になってしまった毛の分を使って脳を巨大化したらしい。

そして体毛を失った人類は「毛繕い」というコミュニケーションを失ってしまった。

山極寿一は云う

>ゴリラの集団を見ていて面白いのは、昼寝などの時、ベッドをつくらずにいっしょに眠る時にはね、お互いにみんな体のどこかが「接触」しているんですよ。これは犬でも猫でも、ペットを飼っていると分かります。飼い主の足元に来てちょっと触れる。この体でつながっているという感覚は、とても重要みたいですね。

現代人は触覚を少しないがしろにしているのではないかという流れであった。

他も、全編面白い話の連続であった。

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