Black myth 悟空について


おおよそ50時間プレイ、終盤に差し掛かってる。
8/20リリースで直近累計1800万本売れてる超メガヒット作品だ。

中国産AAAタイトルとして、大成功を収めている。当然、売り上げ本数は中国という巨大市場の恩恵を受けている事は間違いないが(中国のゲームプレイヤーは6億人)、逆にいえば中国人にちゃんと刺さったゲームが作れたと言える。

イメージ的には少し前に日本で評価が高かったRise of Roninと似た構図だろう。
土着の歴史物や神話物が、邦人にしっくりくるように作られている感じだ。

中国神話は当然同じ東アジアである日本にも馴染み深い。遊んでみて西遊記と馴染み深い物語という以外にもてん書体のようなフォント、東洋魔法的な法術、昔噺を彷彿とさせる妖怪や動物と喋り口調、西洋ファンタジーに食傷気味な日本プレイヤーからすればそれらが全て新鮮さとともに親しみを覚える。

アクションもテンポの早いソウルライクで、難易度は高いもののレベル上げや装備、ボスの弱体化アイテムなど対策箇所も多い。

グラフィックも壮麗で描画速度優先で、低解像度設定でもかなり綺麗に見える。開発会社の技術の高さを感じる。

難点と言えば、探索のしづらさだろうか。
とのレビューにも書かれているが、背景と移動エリアの境目が分かりづらい。絵優先というよりは、記号的な壁の表現知識が足りない。
例えば、集落で簾がかかって先に行けそうな雰囲気のところが壁があって進めないなど。

他にもマップがない割に探索エリアが広大なので迷いやすいところだ。個人的にはマップ無しで行くならソウルシリーズにある置き石を採用すべきだったと思う。
特に4章の暗い道だと分岐路も分かりづらい。
イベント数も程よく、探索しがいがあるのでそこの負荷は軽減して欲しかった。

アクションに関しては描画負荷のせいかボタン遅延的なものが多く感じられた。ただsteamdeckを画面出力でプレイしてるので、より高性能PCであればこの辺りは解決しているのかもしれない。

時々、カメラでロックオンしてるのに追従速度が遅く画面外に行く敵など気になるところもあった。
ただ多少の理不尽はあっても、プレイヤー側にも法術や魂魄などアクション頼りにならないスキルを多く持ってるのでうまくゴリ押せばこちらのターンでそれなりに攻撃ができる。
なので、ソウルっぽい耐えて耐えて反撃というよりは、適切なタイミングで仕掛れば有利な局面を作れる戦闘という方が近い。

ざっくり書いたが、孫悟空は高クオリティのゲームであり、今後中国がAAAタイトルの市場で大きな存在感を持つ可能性を十分に感じさせるものだった。

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