さんかく

衣食住のうち二つを掴まれたらそれは浮気なのでしょうか。

内容をちらっと見てすぐに惹かれてしまいました。

こういった男女間のリアルであってリアルでない世界観は千早さんの小説では鉄板ですよね。

「おいしいね」を分け合える そんな人に、出会ってしまった。

恋はもういらないと言うデザイナーの夕香。
夕香の“まかない"が忘れられない営業職の正和。
食事より彼氏より、研究一筋の日々を送る華。

正和は、夕香が暮らす古い京町家でルームシェアをすることになった。
理由は“食の趣味"が合うから。
それだけだったのに、恋人の華には言い出せなくて……。
三角関係未満の揺れ動く女、男、女の物語。

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けど毎回二番煎じにとどまらないのが千早さんのすごいところだと思います。

もしかするとそれらの関係性は本質的に同じなのかもしれません。

ただ表面を齧っただけの読者が勝手に枠に放り込む。そんなやわな工程にも思えました。

しかし千早さんと私達読者が文字を介して通じるその過程には、ただ表面を齧っただけだからこそ分かることがあるような気がしました。


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