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「プロが選ぶ次期Mリーガー候補アンケート」を読んで

 近代麻雀さんの雑誌内の企画で、「プロが選ぶ次期Mリーガー候補アンケート」というものがありました。noteの記事にもなっています。

 有料記事ですので、この記事内ではランキングの結果やコメントについては深く触れることはできませんが、これを読んでの私のざっくりとした感想と、プロが選んだ次期Mリーガー候補について思ったことをまとめていきたいと思います。


「圧倒的1位」は死亡フラグ?

 誰が1位だったか大体予想がつくかもしれませんが、2位と3倍以上の差をつけた圧倒的なトップでした。投票したプロからのコメントも紹介されていましたが、やはり強いだけでなくマルチに活躍しているところや、自己プロデュース力があるところ、最近タイトルを獲っていて流れがあるといった言葉が強みであると思いました。
 しかし、逆に心配なのは「このプロを指名しても意外性は全くない」という状態になってしまっていること。面白さに欠けるかもしれません。
 去年のドラフト指名でも、指名されたプロを全て予想できた人ってなかなかいなかったと思います。そこがドラフトの面白さでもあるので、もしかすると有力候補だと思われていることで誰かの盛大な踏み台になってしまうのではないかという心配もあります。
 とはいえ、一昨年の同アンケートの1位が堀さんだったことを考えると、アンケート結果を素直に受け取って、Mリーガーに選ばれる可能性が最も高いと考えてよいかと思います。

非連盟プロは渋川難波待ち状態?

 非連盟プロに焦点を当てると、実力があるプロでも元〇〇王のような過去の肩書になってしまっているプロや、40代以上のプロは軒並みランキングが低かったです。やはりこのあたりの選手は初年度にMリーグ入りを逃したのが痛いと思います。知名度の面で連盟プロに何歩も及ばず、かつ年齢がそこそこで麻雀が強いということは4人目としては起用しにくいですからね。
 その中で健闘していたのは渋川難波さん、鈴木優さん、仲林圭さんです。3人とも実力があることに加え、タイトルを最近取っているという意味で旬であり、30代なので脂が乗っているといえる時期で、かつ比較的人気がある選手であると思います。
 とは言うものの、優さんと仲林さんは得票数で渋川さんには遠く及ばない模様でした。15票以上差がありました。この2人は渋川さんを差し置いてまで選ばれる可能性は低いのか?渋川難波がMリーガー入りしないとチャンスがないのか?渋川さん推しの私は渋川さんの弱い部分も知っているので、そんなことはないと思っています。
 渋川さんはやっぱり根っこの暗さ、見た目の地味さがあり、ある意味堀さんに似ています。比べて鈴木優さんは明るくて背が高いさわやかイケメンであり、現状では渋川さんの方が人気と知名度はありますが、一瞬で追い越すような伸びしろがあるように思います。優さんを選出したプロのコメントにも「さわやか」「イケメン」「人間として素晴らしい」といった渋川さんに対しては見られなかったコメントがありました。
 また、仲林さんはキャラクターとドラマ性に優れています。やはりこれまでにビッグマウスで自分が強いと豪語してきただけあって、多井さんや堀さん、寿人さんなど強者と仲林さんが当たるところを観てみたい人が多いはずです。仲林さんの強みはこれまでの発言が土台になっていて、勝っても負けてもドラマになるところだと思います。仲林さんを選出したプロのコメントはそれぞれの着眼点で理にかなったことが書かれていて、なるほどと思わせられました、「Mリーグにいないキャラクター」「思考が深い」「所作が綺麗」という言葉が印象的でした。


鮮度がある有望な連盟プロがいない?

 そもそもアンケート回答者に連盟プロが多いので、当然連盟のプロの名前が多く挙がっています。しかし、得票数として抜きんでた人は多くいませんでした。また、仲田さんやこずえさんなど、得票数上位だったのはかなり前から聞いたことあるプロばかりで、同じく連盟プロが「尊敬している」「Mリーグで観てみたい」といったような願望ベースで投票しているものも多く見受けられました。
 つまり新しさがあって旬なプロがいないように思いました。特に男性プロではそれが顕著であり、人気も一歩及んでいなくて、一定の強さはあるのだけど「旬」とは言えない年配プロの名前が多かったように思います。また、30代以下の男性プロの名前は極端に少なかったです。


 旬という意味では、このアンケートがあと1、2か月遅かったら得票数がもっと増えたのではないかと思うのが、


菅原千瑛プロ。

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 今回のアンケートでは得票数は正直少なかったですが、桜蕾戦優勝に加えて最強戦の予選で優勝したので、今ならかなり旬であるといえると思います。
 しかし問題なのは、詳細は後述しますが、来期のドラフトで連盟プロ、女流プロが指名される可能性は低いと考えています。
 そのため、菅原プロに重要なのは、「一年先まで旬であること」。来年の今の時期までに少なくとも1つはタイトルが欲しいです。(幸い、連盟内では規模は大小あれど大会がいくつかあります。それでもいいと思います。)再来期であれば規定に掛かるチームが発生している可能性が高く、指名される可能性が十分あると思います。

誰が誰に投票したかで分かる傾向

 非常に興味深かったのが、「誰が誰に投票したか」です。特にMリーガーが誰に投票したかは興味深く、このプロはMリーグの中でもこういうところを重視しているのだなということが良くわかります。
 平たく言うと、Mリーグでも人気がある選手は人気と実力を両方重視して選手を選んでいる傾向がありました。すなわちこのランキングの上位の選手に素直に投票している傾向がありました。これはMリーグにおいて両方の要素が重要であると認識しているからだと思います。
 これとは異なり、実力と人気のどちらかが偏っている選手は、自分と同じタイプの選手を選んでいる傾向がありました。実力はあるけれどエンタメ面を疎かにしている部分が見受けられる選手は、明らかに実力枠の選手を選んでいましたし、逆に人気枠で選ばれたきらいがある選手は、Mリーグの盛り上がりを考慮したコメントを添えて比較的人気重視で選んでいる傾向がありました。

 ちょっと意外だったのは、小林さんと多井さんが、「いや、それはさすがに選ばれる可能性まだ低いだろう…」と思えるような大ベテランにそれぞれ投票していたことです。どちらのプロも単独1票でした。
 私はこれは、自分たちに影響力があることも加味しての配慮ではないかと思えてしまいました。特に小林さんは規定対象であるパイレーツの船長なので、安易に渋川さんや鈴木優さんを選びにくいのではないかと思ってしまいました。

その他のコメント

 何と言っても堀さんが面白かったです。堀さんはやはりコメント力が高いです。是非読んでほしいです。佐々木夫妻も若干ふざけていて面白いです。
 私が真面目に「なるほどいい視点だな」と思ったのは岡田さんのコメントです。確かに、この視点でこの人が入ると、Mリーグにまだいないタイプなので見応えがあるなと納得させられました。
 伊達さんが投票していた選手は、自己プロデュースがまだまだなのでMリーグ入りはかなり先だと思いますが、私も将来性がある大穴だと思っています。

 誰のことをどう言っているのか気になる方はぜひ記事を読んでみてください。

再来期のドラフトが大事!

 現実的に今年枠があることが確定しているのはパイレーツだけであり、非連盟プロを指名する可能性が高いように思います。他のチームはそもそも選手交代が発生するかかなり怪しいです。去年構成を変更したチームが4チームあり、特に連盟で構成されたチームが軒並み該当するため、連盟プロが選ばれる枠が空く可能性は低いように思います。
 一方、再来年のドラフトではパイレーツ以外の敗退3チームがリーチ状態で、最大3チームが規定対象になります。つまり、再来年の方が新しいMリーガーが増える人数が多い可能性が高いです。
 そのため、途中でもすこし触れたように、多くの選手は今期のドラフトよりも再来年を見据え、来年の今頃にいかに脂が乗った状態にもっていくかが重要ではないかと思います!

おわり。


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これまで書いた私の記事です。
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