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ポエム&ポエム

『さよならの向こうへ』

私たちは、もう会えないのですね。

そっと、誰かに話したかった。

私たちは、もう会わないのですね。

あなたに確かめたかった。

それは喪服を着た
空虚な言葉?

不意に、
それは、あなたと知らされ
そして、
死んだよと告げられたように

私は、戸惑うのです。

あの楽しかった夏のように

私は、浜辺を駆け

あなたに会うために

私は、遠い海をみていた

遠い遠い空より遠い何処かへ
私を連れだし

背中に羽をつけているように

何処かへ浮遊しているように

頼りない心 愛のような儚さで

私は、幸せだった。
悲しくみすぼらしく思うほどに

それでも、私は幸せだった。
想うだけの空虚な愛でも

私たちは、もう会わないのですね。
私ちは、もう会えないのですね。

さよならの向こうで、
キラキラと光る物を
抱きしめ
途方に暮れる

はなれてゆく
明日になれば忘れる物

さよならの向こうへ
誰と歩いてゆくのですか?

微かに洋燈ランプが揺れて
暗い海を漕いでゆく小舟のように…。

私は、嗚呼 嗚呼 嗚呼 
寂しいと泣きたい

─ 林 花埜 ─

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