俳句 十句妙 三月
名草芽や震える寒さ狐の子
天空に春は屁を放ちたる
天井のうずまく春をじつとみる
木の芽ひらき捲れるページ鳥の歌
透明な風にまぎれて雪の蝶
この先の冥土にかかる蜘蛛の春
ふりやまぬ雪にもたつく彼岸まで
うつとりと春は名のみや午睡する
草原に降り立つ小人オキザリス
盛春はバブルに弾くシンビジューム
─ 林 花埜 ─
西暦 2024 令和 六年 弥生
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