16 激闘!野球道!

運命の第七戦目、我々の本拠地キンタマドームで試合前の調整をしようと乗り込んだ。

試合前のキンタマチェックを済ませた。

腫れ上がっていたキンタマも第七戦目前には、普通のサイズに戻っていた。しかし、痛みは残っていたし、もう限界に近かった。

遠くのほうで、ダルシムも主審によるキンタマチェックを受けているのが見えた。やはり今日もあいつが出てくるのか。。

俺は、迷いを振り切り、勝つために、ある“覚悟”を決めていた。

もう一度“本”を見てみる。

よし!!これなら、万が一だが、勝てる!!

第七戦は、異常な空気の中、始まった。

俺の予想に反して、ダルシムのキンタマを使った得点は、なく、8回裏までは普通の“野球”になっていた。

きっとファイターズの監督も選手たちも、ペナントレースからずっと応援してくれたファンたちのために、“野球”を見せたい気持ちが強かったのである。

どうせダルシムが存在する以上、9回になってからダルシムのキンタマ作戦で勝てるのは分かっているからだろうし、批判を避ける意味合いもある。

9回表、我々ジャイアンツの攻撃である。

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