寝ても醒めても そしてまた寝る

昨晩は友だち2人が泊まりに来たので、寝るのがまあまあ遅くなってしまった。2人とも今朝は別の用事があったそうなのでわたしも早起きに付き合うことになる。
寝る前にアラームを8時に設定する友だちを横目に布団の準備をする。絶対に起きられないだろうからアラームを5分おきに設定していた。布団1組に2人を押し込み、念の為わたしもアラームを設定して電気を消した。積もる話は居酒屋で済ませたので、おやすみと言い合ったあと速攻で爆睡した。

さて問題の8時。わたしは睡眠不足時特有の気分の悪さを抱えつつ何とか起床。同時に鳴りだした友だちのスマホのアラームを聞きつつ眠気覚ましにスマホを見る。しばらくして1人がもぞもぞ動いてアラームを消したので安心して、まったり今日の天気をチェックした。
そうこうしている間に5分経っていたらしく、2度目のアラームが鳴る。再び1人がもぞもぞ動きアラームを消す。わたしは天気を確認し終わり、昨晩返しそびれたLINEの返事に勤しんでいた。まあそのうち起き出すだろうと放置。

ここまで、誰も一言も発していない。

5分後、またもアラームが鳴り、そして消えた。
わたしは天井を見上げてぼーっとしていた。多分眠いんだろうけど、寝不足の不快感が強くて目が冴えてるし。なんか2人とも全然起きないし。なんなら1人はこの何回か起きてるけどもう1人はピクリともしないし。
自分は寝起きが良くない方だと思っていたが、実は全くそうでは無かった事を学んだ朝だった。この歳になってもまだわたしには秘めたるポテンシャルがあったらしい。知らんけど。

気づけばそれからさらに10分後、そういえばアラームが鳴っていないと気づく。彼女らの充実した睡眠が、昨晩の用意周到なアラームの連続に勝利した瞬間だった。
わたしは心の中で祝福しつつ、そっと声をかける。

「あの、もう8時20分なんやけど…」

よく考えたら変な気使わずにさっさと声かければよかった。

2022/09/05

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?