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ずっと漂って

彼女は嘘をついていた。


人間のふりをしていたが、無理だった。


150年生きたが、いくら人間のふりを獲得しようとしても、何だか不審がれて不審がられては逃げての繰り返しで気づいたらこんな年数が経っていた。


私は何者なのかなあ。
彼女はボンヤリそう思った。
出会った人達皆んな口々に彼女の感想を述べたが、どれも彼女は違う気がした。


きっと私のこと知らないからなんだろうな、でも私が悪い、私が本当のことを言わないからだ、だけどもその一方で…彼女は思った。


私が何で他の人達のように振る舞えない理由とかを私が周りに言っても信じてくれないだろう。


150年の間、すごい頑張って勇気出して言葉振り絞って振り絞って2、3人には話してみたけど皆んな笑って何それと言って取り合ってくれなかったので悲しくなり振り絞って出した言葉のことを、忘れた。

ていうか何で他の人と同じ人と振る舞えないんだっけ…分かんないだよな。150年生きても分からないものは分からないのだ。


物語の中の150年とかそれ以上の不死身の人達は、何か人生に真面目に生きている。
私はあの人達みたいに賢くないから、そんなに人生に悲哀はないけど、でも人並みには悲しさを、ぶら下げて一応生きているのだ。

つづく






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