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カフェ開業から30年&自己実現のためのハーフリタイア生活を獲得するノウハウ:21

カフェ開業後にいつか湧いて出る感情。「何かもう飽きた」 

おはようございます。ある時は料理人&ある時はハウスビルダー&ある時はカホン作家のマスターです

カフェ開業後にやってくる何とも切ない感情。
「何かカフェもう飽きた」自分の店なのに・・
こんなしょーもないことで店を止めてしまう人が結構いることを知っていますか?

実は、マスター三十年間カフェを経営していて、何回かこんな感情にやられそうになりました。
開業直後の1年から2年間は、忙し過ぎて飽きる暇もなかった。が、3年くらい経って店が落ち着いてくると、気持ちに隙間が生まれます。
そんな時「あーもう飽きちゃったな」って感情が突然湧いてきます。

その原因は「毎日が同じに思えてきた」ことです。
飲食店、水商売は毎日が違うのに、何で?
必死の想いで開業したカフェ、カフェのマスターになることを憧れてオープンした店、愛着がある店内の品々、好きで始めたカフェワークなはずなのに「あれ?どうした?」

そんな時に、マスターの先輩カフェ経営者と話したことがあります。
先輩のカフェ経営者は、有名ホテルで15年修行し、料理が好きでレストランカフェを開業しました。
開業後1年で常連客が来店する繁盛店になりました。
その先輩経営者が「あー何かもう飽きちゃったな」って言う
マスターはまさかの言葉に驚きました。
理由を尋ねると、「だって来る日も来る日も同じお客さんばっかだもん」
マスターはその時、「あっ!そうそうそれだ」と気付きました

料理が好きで、カフェが好きで、人が好きで始めたカフェだったのに、絶えず常連客さんに囲まれていたら飽きてしまったんです。
なんとも失礼な話で、その当時のお客さんに聞かれたら大変ですが、人の気持ちなんか移り変わるものです。

マスターは飽き性ではないし、一つのことを追求して結果がでるまて長期戦に耐えられるほうです。それでも毎日を懸命にクタクタになるまで忙しくしていると、燃え尽きる時があったり、電池が切れる瞬間があったりします。

実際誰でも経験ないでしょうか? 例えば、中学生の受験で頑張って、希望の高校に入って、新しいクラスメートや担任の先生と過ごすうちに、「あれ?何かもう飽きちゃった」って感じ
每朝同じ電車で通学し、クラスの同じ顔を見て、同じ部活動やって、同じ家に帰る、「こんなことあと3年も続けるのか」なんて切ない気持ち。学校に行かせてもらってる親が聞いたら泣いてしまいます。

長年店をやっていると近隣の店で、繁盛店なのに、行列ができる店なのに突然閉店してしまう店に遭遇します。
あきらかに経営的な問題ではなく、店主の健康的な問題か気持ち的な問題であったと想像できます。

リピーター・常連客さん獲得を重視する店は、お客さんが飽きないように日々アイディアを凝らし、お客さんを囲い込んで売り上げを安定させていく経営スタイルで継続していきます。
毎月の高い固定費がかかる店や、毎月の借入返済があれば、店に飽きようが、常連客だらけで嫌になろうがやるしかありません。

ところがカフェという業態は自由で、嫌なことはやらない、自分の好きなことだけやる、という店にとって便利な営業スタイルも出来てしまいます。
メニューも店内内装も変幻自在に変えてしまうこともアリです。マンネリ化を防ぐため、リニューアルオープンと銘打って、新しい店に作り変えてしまい力技で乗り切る店もあります。

自分の店で理想の店を創り上げるため、自己実現達成のために、リピーターさん常連客さんを捨て、売り上げの安定を捨ててまで、新規客獲得、若い世代の客層獲得に方針チェンジすることは、カフェならばよくあることです。
カフェは飽きられやすいデメリットもある反面、業態をチェンジしやすいメリットもあります。

現在当店のカフェは、特にリピーターさん獲得に力を入れていません。もちろん常連客さんも新規客さんにも平等に接客しています。が、
実際、当店のカフェの駐車場に停まるナンバーを見ると、半分以上が他県ナンバーてす。
店の変化に対応するために、交通量の多い県道沿いの立地を選び、駐車場を多くとっていたことは正解でした。
当店は地域密着型というより、車で30分から1時間かけて来店してもらえる新規客さんの割合が多い店になっています。

カフェに関する流行りワードに∶カフェ巡り∶というのがあります。単純にお客さんは色々なカフェを巡りたい現れです。
色々なカフェを巡って、ドライブがてら、新しい感動や新鮮な体験を求めています。記念写真をとって沢山の良い思い出を残したいのです。
当店は、そのシーンの一部分に当店のカフェを選んでもらえるような店作りをしていくことに時間と労力を費しています。

貴重な時間や費用を費してリピーターさんを獲得するより、新規のお客さんを次々と獲得するほうが店の雰囲気はいつでもフレッシュで、楽しく、飽きることはありません。

当店のカフェのある小さな街にも、カフェは新しくオープンしたり、また次々と閉店したり、新陳代謝は起きています
マスター自身もカフェ巡りが好きで、アチラコチラのカフェによく行きます。
カフェ巡りをしたいお客さんもそうしたいはずです。
季節で服を着替えるように、色んな場所のカフェに気軽に自由に行きたいはずです。
お客さんの立場から見れば、数多くあるカフェ1店の常連客になろうとは思っもいないし、自ら囲われたいと思うお客さんはいないはずです。

当店のカフェがある地元にも・・カフェと店名をつけながら、昔ながらの喫茶店ですねっていうカフェがあります。
客層はあきらかにオール常連客さん、オール近くに住んでいるだろう年配のお客さんです。
店主の対応は常連客と新規客にあきらかに温度差があります。
もし何も知らずにこんな店に入ったらもう大変、「何か睨まれてる?」「あんた見ない顔だな」「居心地悪ー」みたいな、こんな店は直ぐに出て二度と行きません。
コーヒーがどうとか、名物料理がどうとか全部関係無くなります。
身内の盛り上がりほど外から見て滑稽なものはないんです。
この類のカフェは、入口に「一見さんお断り」の提示をするべきですが、どこもやりません。
結果、この類の店は、新規客も来ない、増してや常連客にもならない、どっちも取り逃がして、先細りの店になっていきます。

長く店を続けるためにはそれなりのコツがあります。
気持ちが途切れないように、気持ちの隙間を作らないように、絶えず自分の店に飽きない工夫をしておく必要があります。そのために、本当にやりたいこと、実現したい夢、自己実現の達成など、飽きる暇もないくらいに、充実した毎日を過ごす必要があります。

クラフトカフェビックフォレスト・3号店・since2018 Instagram
https://www.instagram.com/craftcafe.bigforest/


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