番付からみる
名古屋場所の番付発表。といっても大の里の行方が唯一の目玉といっていいほどで後の力士はどこか影が薄い。
思いつくのは照ノ富士や貴景勝がどうなるか、大関陥落した霧島の調子といったどこか後ろ向きな話ばかり。新入幕もなく再入幕ばかり5人。それも若隆景・遠藤・千代翔馬・輝・武将山とベテランや中堅ばかりである。
なぜか毎場所期待される朝乃山も目の上を7針縫うけがとか。とにかくどこか痛める印象。高安も同じようなイメージだ。
とりあえず焦点は
こんなところか。目玉と言ってもマニアックなことが多い。
大の里も幕下付け出し初土俵で7場所目に関脇は3番目の記録。ただ他の力士を見るとなかなか微妙な感想である。逸ノ城、武双山、豊山、出島、雅山までが10場所以内で、11場所が琴光喜。いずれも優勝0~1回の力士なのだ。
考えられるのは、学生相撲力士にありがちだが、周囲の研究不足もあって一気に番付を上げるパターン。当然相撲の型はできているだけ中卒力士とは異なり、幕内を蹴散らすパワーはある。しかし相撲を覚えられると一気にしぼんでいるのではないか。
大の里はこの人材不足の相撲界だけ、先場所の優勝で終わることはないだろうが少し不安要素としては残る。
尊富士は十両落ちした。幕内優勝経験者の十両陥落は19人目。若浪が初のように思われるが、初の例は昭和30初の備州山。以後時津山、大豪ときて若浪である。若浪の場合1年程で陥落のため印象が大きいようだ。以降高見山、多賀竜と続いたが昭和ではこれだけ。平成以降急速に増え、特にこの5年は逸ノ城、徳勝龍、若隆景、朝乃山、琴奨菊、栃ノ心が該当し、尊富士で7例。
それだけ優勝という事が容易になり重みが下がっている裏返しにも思える。かつては平幕優勝自体稀であったのだ。
今後の角界は大の里が背負う可能性が高いだろう。それだけに今場所の相撲が大の里を左右することになるのかもしれない。
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