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断髪式いろいろ

鶴竜の断髪式。無事に終わった。ただトラブルがあったようだ。介添の式守伊之助がハサミで指を切ったとか…

それもトラブルではあるが式の前からもっと裏側に問題があったらしい。

「式に参加して鶴竜のまげにハサミを入れるのに30万円もかかる。それを、申し込んだ後になって知らされた。これでは“後出しジャンケン”みたいなもんですよ」と憤るのは、さる陸奥部屋の後援会関係者だ。

鶴竜は後援者に対して書面で断髪式の出欠確認を行ったが、併せて、ハサミ入れを希望するかどうかの設問も立てられていたとのこと。希望する後援者は了承して返信したが、後になって“ハサミ入れは30万円から”という条件を提示してきたようだ。気軽にできると想定していた参加者は寝耳に水で出費が生じることになった。

今年1月の元横綱白鵬の場合、大銀杏にハサミを入れられる特典付のVIPツアーが500万円で売り出された。さすが大横綱という声もあれば傲慢という声も聞かれた。白鵬ならさもありなんとしか言えない。

後援会の一般会員なら高くても10万円がせいぜいとか。一般の後援者にまで30万円を求めるのは、元横綱であることを考慮しても異例なことと評価している。

さらに開催直前でもチケット自体がさばけていないと報じられた。これは元横綱として異例。普通元横綱の式の場合満員御礼。翌日の勢の断髪式はイス席は空席ばかりだった。

30万という額には裏があって…

「鶴竜が角界に残って親方稼業を続けるには、億単位で取引される『年寄名跡』を取得しなければいけない。堅実な性格の彼は、断髪式を足掛かりに将来への資金をためようとしているのでしょう。本来、彼は入門時から世話になった井筒親方(元逆鉾)が持つ『井筒』を継承するはずでしたが、19年に井筒親方が急死したことで陸奥部屋への移籍を余儀なくされて目算が狂った。ある意味では悲劇の人なんです」

鶴竜の今後でも書いたように井筒親方の急死で全てが狂った。井筒が存命ならば62歳になる。定年は2026年6月。5年時限の一代年寄の期限は2026年3月だが3か月の差。師弟の中も悪くなく早期退職か借り名跡でつなぐかで上手くいったと思える。

鶴竜に限らず外国人力士は後援関係で苦労しているようだ。現役でも関取としての体面維持に苦心している力士もいる。元武蔵丸も学生相撲などのパイプがなく弟子集めに苦労し、結局相撲経験のない人材に頼るしかないとのこと。実際甥の武蔵国も早々に引退しめぼしい弟子が出てこない。元横綱とて例外ではない。

結局陸奥も井筒も塞がり当てのなくなった鶴竜。資金のあてもなく断髪式でふっかけるしかないのだろう。引退が伸び伸びとなり4場所休場で「注意」の決議を受けたというのも資金を少しでも残すためだったか。ただ後出しでは不快感の残る結果となるのは見えただろう。トラブルとはいえ何かもやもやが残る。

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