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番付に見る不思議な所

名古屋場所番付。改めて番付を見ると昇降にかなりおかしい点がある。

たとえば十両の東龍。先場所東の2枚目で2勝しかできずボロボロの印象だったが今場所西の6枚目。4枚半しか落ちていない。11点の負け越しでこの下げ幅は史上初だろう。

新十両や再十両が12枚目から14枚目に固まっている。とりあえず2枚目で6勝の獅司をトップにしたが後は適当に埋めた感がプンプンしてしまう。

先場所十両で負け越した力士は

2枚目 東龍 2勝13敗 → 6枚目
2枚目 東白龍 4勝11敗 → 4枚目
4枚目 欧勝馬 7勝8敗 → 4枚目(据え置き)
5枚目 天空海 5勝10敗 → 8枚目
6枚目 白鷹山 6勝8敗 休場 → 7枚目
7枚目 高健斗 6勝9敗 8枚目
7枚目 美ノ海 7勝8敗
9枚目 大奄美 7勝8敗
10枚目 千代丸 6勝9敗
11枚目 英乃海 6勝9敗
14枚目 時疾風 6勝9敗

逸ノ城・栃ノ心が引退し炎鵬千代の国が全敗休場、さらに熱海富士・落合が8枚目で13勝、豪ノ山が筆頭で14勝と大負け大勝ちが多いのが編成を難しくした理由。その産物で本来10枚ほど落ちるべき力士が半分ほどで留め置かれたのだろう。

休場引退の影響か10枚目以下が3人しか負け越しておらず幕下からの昇格も休場引退者との穴埋めでほぼ済んでしまった。前述の通り新十両や再十両が軒並み下位に名を連ねたのは、十両下位は軒並み8勝に収まったためだろう。残留レースがほぼ見られない異常場所だった。東白龍が4勝ながら2枚落ちで据え置きの欧勝馬と並んだのもラッキーすぎる。


幕内を見ると豪ノ山が筆頭の14勝ながら13枚目。5枚の昇格でやや上がり幅が寂しい。かつて土佐ノ海が平7夏に東筆頭で14勝と全く同じで次場所いきなり7枚目に出された。そしていきなり大関戦。これはやりすぎだが本来1ケタ台の昇格でもいい成績。13枚目で8勝の千代翔馬(12枚目)、14枚目で9勝の妙義龍(10枚目)、15枚目で9勝の剣翔(11枚目)より下というのがどうなのか? 幕内下位の勝ち越し>十両上位の大勝という解釈が多い。上位に休場3人がいたせいもあるのか。

その若隆景、高安、遠藤はそれぞれ12枚目、7枚目、16枚目。高安は3勝だったが5枚しか落ちなかった。しかし遠藤が全敗休場で14枚も降下したのは落差が激しい。1勝でもしていればどう処理したか気になるところだ。

他にも3枚目で3勝の錦富士(8枚目)、5枚目で2勝休場の琴勝峰(13枚目)、5枚目で4勝の金峰山(10枚目)など全敗休場の遠藤を除き平幕上位の大負けに優しい場所になった。遠藤の降下は全敗から逃げたというのが悪印象だったのか? 14勝の豪ノ山より琴勝峰は下でも良いと思うが... 10枚目で5勝の竜電宝富士、12枚目碧山がきっちり5枚落ちなのを見ると尚の事である。序二段が107枚214人、序ノ口が22枚で43人。序二段下位の編成も苦しい。



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