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日大アメフト問題

アメフト部の大麻事件。やはりというか部員の大麻使用が続々と発覚してきた。2人目が逮捕されさらに10人超が大麻使用とのこと。まだまだ増えるだろう。

加えて1人目が逮捕された3日後に記者会見を開いた際、他には把握していないと答えたが、幹部会議の議事録で部員6人が学生寮で大麻を使い、ほかに3人が寮以外で使用していたと告発した部員がいることを把握していた。去年10月ごろに行われた独自調査で卒業生を含めたアメフト部員ら20名ほどが大麻を吸っていたという疑いがあり、この調査結果を警視庁に報告していたという。

ここまでは正直予想通り。いかにして水面下で傷口を広げずにアメフト部を再開するか、大学へのイメージダウンを回避するかに終始しているがすべて裏目に出ている。

大麻は芋づる式に逮捕されることが多い。入手ルートから売買した人物が特定される、使い切るために仲間で回して吸うといった理由が大きい。
今回の場合仲間が大勢おり、共同生活もしてることから全員がシロと判断するのはいかにも怪しかった。10年以上前から噂もあったというあたりアメフト部の薬物汚染は深刻だろう。他の運動部もどうなのか。

さらに林真理子理事長が沢田康広副学長に辞任を求めているという。

林理事長:
「澤田先生のほうから辞任いただいて、ちょっとお辞めいただくのがいいんじゃないかなと」
「澤田副学長が警視庁から事情を聴かれるのではないかという情報が入っている」
「私たち、もう補助金も欲しいし、たたかれたくもないし」  
「補助金不交付の可能性が非常に高いんですね。もし澤田先生が役員として、事情聴取を受けたとマスコミに出ると、おそらく交付はいただけないんじゃないかというのが、みんなの見立てなんですけれども」
澤田副学長:「補助金をもらうために私に辞めろということですか」

一連の行状から沢田が事情聴取となる可能性が高く、それにより私学助成金が3年連続で不交付となる恐れがあることが理由のようだ。
今になって理事長や学長で責任のなすりつけ合い。もはや学生の管理どころではないようだ。危機管理を謳うならば学内に交番でも設置した方が良いのか。

私立学校法では

理事選任機関は、理事が次の各号のいずれかに該当するときは、寄附行為をもつて定めるところにより、当該理事を解任することができる。
職務上の義務に違反し、又は職務を怠つたとき。
心身の故障のため、職務の執行に支障があり、又はこれに堪えないとき。
その他寄附行為をもつて定める事由があるとき。
理事が前項各号のいずれかに該当するときは、評議員会は、当該理事の解任を理事選任機関に求めることができる。

これだけ見ると記者会見での対応や植物片の保管といったことが理事の解任に該当するかは微妙である。ましてや林が解任する権限はどこにもない。自発的な辞任としつつも沢田に辞任を要求し拒否されたのが事実だろう。私学助成金の不交付を避けたいようだが沢田が辞任しても不交付に変わりはなかっただろう。それ程副理事長の辞任は些細なことである。

澤田副学長は副学長の中でも競技スポーツの担当でいわば日大運動部の総責任者である。内情はよく分からないがこれまでの対応を見るに田中英寿元理事長の系譜を引き継いでいるように思える。元検事としての学内の浄化の役目は果たしていない。

学内にも大麻使用の学生を全て炙り出す派と少数の学生を人身御供として刑事訴追させ決着させたい派がいるのは想像できる。当然田中体制の人間は個人や部内の問題として処理し学内の責任を回避したかったはずだ。

林理事長も澤田副学長の辞任で決着させたいようだがトップとしての責任はないのか。この件は林理事長の迂闊な言動や行動も火に油を注いでいるように思う。副学長も「私も辞めるからあなたもお辞めなさい」と迫れば違ったのではないか。林も道筋がつき次第辞任とも考えたが、この分ではそのつもりもなさそうだ。

今回の議事録流出をみるに内部調査も杜撰である。第三者委員会報告書を待つことになるが一連の大麻事件を究明するよりも日大の組織運営に問題があることが明白になるだけだろう。日大のイメージダウンも留めたいのだろうがもはや大麻問題以上に組織の問題が際立っている。悪の枢軸であった事業部は解散されたが田中体制の悪風はまだまだ残るのか。


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