『愛憎』

愛してるならさ……
俺の頼みを聞いてくれるか？

散々迷惑かけてきたよな
だから、俺の為に死んでくれるか

『わかった😊』

『ねぇ……最後に愛してるって言ってほしい』

「ああ……愛してる」


『……ありがとう』

その後、命を絶とうと
準備していたら…ふと背後から声が

そこに現れたのは……

優しさに勘違いした憐れな男だった

(私が巻き込んだ一人の被害者だ)

彼は言う……
『あんな奴の為に死ぬのか』と。

『愛してるから死ぬの』と答えた。

『……どうせ死ぬなら、俺に殺されろ！』

『自殺だろうが殺されだろうが死は同じだ！』

私は断った……
『あなたの願いは叶えられません』

そう答えると……

男は、忍ばせていたナイフを片手に
襲ってきた……！？

『……愛する人の為なら死ねる』

でも……この終わり方はちがう‼️

私は拘束から逃れて……すかさず
男を刺した！

何度も……何度も！


そのうち気づくと男は息絶えていた

(私は死ぬ前に……人を殺めたのだ)

でも……男は、
なぜ抵抗しなかったのだろう

チカラがあったはずなのに……

そして、彼の手にあった封筒を
手に取り中を覗くと……そこには

『大好きなキミの手で死にたい』


……だからキミを襲う……だから
最後は軽蔑されるんだろうね

……ごめんね

キミに出逢えて良かった。


そう書かれていた……



彼もまた……

私を愛してくれたひとり


そして、私は……彼の隣で、、

自ら命を絶った。


(私を愛してくれたひとの側で)



せめて、向こうで

一緒になれますように……

”願いを込めて”



愛と憎しみの念を込めて……

『愛しています』