バーミキュラでステーキを試行錯誤(1)
IHを使ってステーキを焼く最適な方法を試行錯誤してみます。
今回の結論を先に言っていきます・・・
外国産の安い牛肉を美味しく焼く完璧な方法が見いだせなかった。
・外側カリカリ度合、中ジューシー具合の最適バランスが見つからない
・均熱性や温度制御など、フライパンの温度の安定はアナロン圧勝
本当はIHで焼く時はアナロンの方が美味しく焼けるのでは?
アナロンの方が美味しく焼けることになると、バーミキュラは
モヤシ炒め専用になってしまう(1万円以上の価値はない!?)
プレートモードの温度設定による焼き方
アムウェイIHプレートモードでは以下の結果になりました。
①予熱190℃、焼き170℃ 表3分、裏3分
材料:オーストラリア産、ザブトン
外側:全体的にメイラード反応。カリカリ食感
内側:部分的に生っぽい箇所あり。
結果:美味しかった
②予熱190℃、表面焼き170℃ 両面各1分、内部火入れ120℃
材料:オーストラリア産、サーロイン
外側:一部だけメイラード。
内側:中心部の狭い範囲だけピンク色
結果:うーん、イマイチ。
高温で表面をしっかり焼き切ることが重要なことが分かった。
また、フライパンの温度分布により火の入り方が場所によって違うように思いました。→フライパンの温度分布をサーモグラフィで測定する予定です
③予熱170℃、表面焼き170℃ 両面各2分、内部火入れ120℃
材料:オーストラリア産、ヒレ
外側:全体的にメイラード反応。食感は普通
内側:火入れはバッチリ(温度計で中心温度60℃を測ったから)
結果:美味しいが①には負ける。表面のカリカリ感は重要であると再認識
サーモグラフィー(温度分布)、温度計(温度制御)の測定結果
サーモグラフィーを購入してフライパンの温度分布、制御状態を観察してみました。
※ここまでやるならRepro買ってしまった方が良いのではと思いつつ投資。
アムウェイIHプレートモードで油を数ミリ入れた状態で測定。
アナロンの温度分布の平滑性(均熱性)は極めて優秀。
IH用のフライパンでは最強です。
ホットケーキで焼きムラが出ない理由が分かります。
・測定して気が付いたこと
バーミキュラのフライパンは側面の温度がめちゃくちゃ低い。
中心部が200℃くらいになっているにも関わらず一瞬なら手で触れる
くらいです。熱伝導率の低い鉄製であることと、側面がすごく薄いため
熱が伝わりにくいことが考えられます。
このフライパンを使ってIHヒータでオムレツ作るのは難しいでしょう。
温度分布
IHのコイル部分と中心部および周辺部の温度差は最大30℃であった。
温度制御でOFF状態では温度差10℃未満になる。
※比較:アナロン ルクスは3℃の温度差。ほぼ均一
温度制御
IHコイル部分は設定温度のより20℃高く振幅が40℃(+0℃~+40℃)
中心部分は設定温度より10℃高く振幅が20℃ある。
※比較:アナロン ルクスは7℃の振幅。設定値より中心温度が5℃低い。
※予熱190℃ではコイル部分が230℃まで到達した。煙の出始めに一致。
考察
アムウェイIHプレートモードの温度制御は発熱体がステンレスで設計されているため、発熱効率が数倍高い鉄製のフライパンの場合、設定温度より高い状態で加熱してしまう。
また熱伝導率もアルミやステンレス多層の数分の1しかないので面方向の熱拡散が十分でなく、中心部の温度センサが遅れて反応するためON-OFFの間隔が長くなり、結果、温度制御のリンギングが激しい状態に陥る。
バーミキュラ フライパンを購入して最初にステーキを焼いたとき、中の比の入り方にムラがあり、端の方が生っぽいと感じたが、温度ムラが原因になっていることは間違いなさそう。サイズの小さいヒレ肉では焼きムラがなかったのも納得できる。
モヤシ炒めでは、かき混ぜて調理するので温度ムラの影響はないものの、ステーキでのこの温度ムラ、制御ムラはいただけない。
IHでの焼き方を再検討してみる
温度制御が完璧なRepro(公式ページのサーモグラフィー動画)中心温度は一定で、且つ、コイル部分との温度差10℃程度。最も理想的な制御。
ステーキだけのために10万円以上の投資はちょっと考えてしまう。フライパンをアナロンにするだけで温度制御の問題はクリアしてしまうわけだからです。また、温度ムラの測定をしたいがためだけにサーモグラフィーに4万円使ってしまったので、いずれにせよReproは先送りします。
アムウェイIHはマニュアルモードで10段階の火力調節ができる。
下から1(150W相当)、2(200W相当)、3(250W相当)、4(350W)、5(500W)、6(650W)・・・
弱火や中火が細かく設定できるので、次の方法をとる
・プレートモードで190℃予熱
・温度に達したら一旦OFFにする。
・30秒後マニュアルモード3(250W相当)に設定。肉を投入
おおよそ170~180℃で調理することになる。
より低い温度で焼く場合は150℃はマニュアルモード2(200W相当)、
130℃はマニュアルモード1(150W相当)にする。
バーミキュラのレシピ本のステーキの焼き方に近い状態に見えます。
(予熱してから、火を止め、弱火で焼く)
検証する
④プレートモードで190℃予熱、30秒後マニュアルモード3(250W相当)
片面2分、裏面は中心温度60℃になるまで焼く
温度ムラ対策として肉をフライパン中で移動しながら焼いた
材料:オーストラリア産、イチボ
外側:ちょっとだけメイラード反応。食感は普通
内側:火入れはバッチリ(温度計で中心温度60℃を測ったから)
結果:カリカリ感なし。マニュアルモード3では温度が低いか!?
⑤プレートモードで190℃予熱、直ぐにマニュアルモード5(500W)
片面2分、裏面は中心温度60℃になるまで焼く
温度ムラ対策として肉をフライパン中で移動しながら焼いた
材料:オーストラリア産、イチボ
外側:全体的にメイラード反応。カリカリ食感は薄め
内側:火入れはバッチリ
結果:及第点。①の次に美味しかった。
考察
①が⑤より美味しく感じた理由
・肉の種類の違い①ザブトン、⑤イチボ
・外側のカリカリ感はプレートモードのオーバーシュートの高温で
実現しているのでないか?
・温度ムラ対策でフライパンを移動すると高温のムラまで平滑化されて
カリカリ感が弱くなるのではないか?
・温度ムラ=カリカリ感、火入れのコントラストを生み、実はこっちの
方が美味しいと感じるのではないか?
・最近、ステーキばかり食べているので単純に飽きてきているのか?
次回はアナロンとの比較や、バーミキュラの最適な焼き方に再挑戦をする予定です。
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