止めませんか?忘年会の強制参加
年末のこの時期になるとあちこちで行わるのが「忘年会」
コロナでしばらくやっていない所が多かったですが、今年はコロナも5類になって「そろそろ忘年会も普通にやっていいでしょ」という空気感が強くなってきました。だから今年は忘年会を行う会社も多いと思います。
だからこそ僕は言いたい事があります。それは
「もうそろそろ忘年会の参加を強制する事止めませんか?」
音声で聴きたい方はコチラから
忘年会をやる目的について
そもそも忘年会をやる目的は何なのか?
忘年会とは「今年も一緒に頑張ってくれてありがとう。来年もよろしくお願いします」その年の苦労をお互いに労い合う事を目的とした宴会です。
つまり忘年会は本来なら多くの人に歓迎されるはずのイベントです。しかし忘年会にネガティブなイメージを抱いている人も多いでしょう。
なぜ忘年会が嫌がられるのか?
忘年会が嫌がれる理由はいくつかあります
①会社が終わった遅い時間帯から始まって時間を拘束される
忘年会を始める時間帯のほとんどが、会社の営業が終わった後ですよね。つまり夕方以降の19~22時くらいから始まる事が多い。
この時間帯は小さい子どもがいる人や、翌朝早く仕事をしない人にとっては大きな負担です。忘年会は平均して2時間くらいはあるからそこから2時間の拘束、さらに二次会などに参加を強制されればその分拘束時間が長くなり、プライベートの用事に支障が出たり、翌日の仕事のパフォーマンスに悪影響を与えます。
②上司や先輩のゴマすりが嫌
忘年会に参加すると、なぜが上司や先輩にお酌をして回らなければいけないという謎の文化が今もあります。
「目下の人間は目上の人間をたてるべき」
「上司や先輩には普段からお世話になっている立場なんだから、その人達にお礼をするのが当然」
このような考えからお酌をして回る事を強制される。これがスゴく嫌なんですよね。
そもそも本気でお世話になっている、リスペクトしている人なら強制なんかされなくても自分からお礼に行きますけどね。
お酌したくないのは「お世話になんぞなってない。むしろあんた達のフォローをしてやってんのはコッチなんですけど」という人にプライベートの時間を使っておべっかしないといけないからです。これ、結構なストレスですよね。
③飲酒を強制される
一昔前に比べたら減ってきたと思いますが、未だに飲めない人に飲酒をさせようとする人が一定数います。
先程のお酌をして回った時、逆に上司や先輩から自分のグラスに注がれて「まあ飲んでよ」なんて言われるわけです。
偉い達から注がれたお酒は飲まないといけないという謎の価値観と強制力。職場での人間関係を考えると断りにくさもあって、無理して飲む人もいます。
これは完全なアルハラ(アルコールハラスメント)です。
飲みたくないモノを強制するのは暴力行為と同じです。
学生の運動部の陰湿なイジメでゴキブリを無理矢理食べさせるという行為がありました。
極論でも何でもなく、飲めない人、飲みたくない人にお酒を飲ませようとする行為はこれと同じです。こんな暴力的な事が行われるイベントに行きたくないのは当然です。
④こんなバッドイベントに強制参加させといて残業代が出ない
これだけ参加者に負担のかかるイベントに半ば強制参加させといて残業代が出ない。これが一番の不満ですね。
100歩譲って会費は全額会社持ちとかならまだ許せる部分もありますが、ほとんどの場合全額会社が負担する事は無く、半額程度は参加者から徴収する事が多い。
行きたくないイベントに会社命令で参加させといて、残業代は出ないは会費は取るわ
「こんなコスパの悪いイベント、絶対行きたくない」と思われても仕方ないでしょう。
嫌われ者の忘年会の改善案
現在行われている忘年会はネガティブ要素だらけです。このままでは「忘年会=日本の悪しき慣習」のままです。
本来忘年会はお互いの労を労い合う、楽しいイベントなのです。
ではどうすれば本来の楽しいイベントにできるのでしょうか?
①忘年会参加を強制しない
まずはこれです。忘年会を強制参加のイベントにしない事です。
「うちは社員に忘年会の参加を強制した事はない」
こんな会社も多いでしょう。しかし忘年会開催の案内などを普通に社員に対して出せば断りにくいので、実質の強制になります。
強制しないという事であれば必ず「参加自由」という事を明記する必要があります。また経営者や上司のようなパワーがある立場の人が
「無理して来なくて全然OK」
というメッセージを社員に対して積極的に伝える必要があります。
参加しなかった人をディスったり、人事評価を下げたりしないという事もセットで伝える必要があります。それを恐れてほとんどの人が渋々参加するのですから。
②業務の一環として行う
僕の予想ですが、忘年会の強制参加を止めればほとんどの人が来ないと思います。それくらい嫌われイベントですから。
せっかく開催して会場も取ったのに、ほとんど誰も来ないのは悲しいですよね。そこでいっそ忘年会を業務の一環としてやってみてはいかがでしょうか?
例えば定時が17:00までの会社であれば、その日は14:00頃に業務は終了。会場に移動して15:00から忘年会開始。そして定時の17:00に終了。
もちろん業務の一環なので社員は全員出ます。会費も当然会社持ちです。
どうでしょう?普段のお堅い仕事をする代わりに、仕事として社員同士で飲食店で飲み食いする。それなら歓迎する人は多いんじゃないでしょうか?
まだ少ないですが、実際にこの試みをやっている会社もあり、社員からも好評なようです。
③忘年会は新人の一発芸を止めさせる
忘年会と言えばなぜかその年に入った新卒の新人や、中途採用の新人などに一発芸をやらせる会社が多いです。
その一発芸の練習の為に業務終了後や休みの日に練習をしたり。僕も過去に新卒の頃や、中途で入社した会社で何度かやりました。これが普通に嫌なんですよね。やってる人も楽しそうにやっている人は少なく、「早く終わんないかな~」ってテンションです。
皆が皆、踊りや歌などの芸が得意なわけでもないし、大勢の前で何かを披露するのが得意じゃない。むしろ苦手な人が多いでしょう。
本来一発芸の披露を社員に強制させる事は会社にできないはずです。そんな契約を交わした覚えはないのですから。
だから一発芸の強制は止めましょう。
離職を防ぐ為にも、新人にこそ気楽にリラックスして参加してもらい、他の社員と楽しく過ごしてもらう必要があるのではないでしょうか?
まとめ
本来は1年の労をお互いに労い合うはずのハッピーなイベントである忘年会が、嫌われイベントに成り下がってしまっている
もう一度忘年会を誰にとっても良いものにするためには、僕達一人一人の価値観をアップデートする必要があるでしょう。
例えば忘年会は飲み会じゃなく、あくまで飲み物の中にお酒も含まれているぐらいの距離感にする。ソフトドリンクのメニューが充実しているお店をチョイスする。
そうすればお酒が飲めない人、苦手な人でも参加しやすくなります。当然ですが、お酒を飲む事を強要してはいけません。
また僕と同じアラフォー世代以上の人はお酌をしてもらって当たり前という考えは捨てましょう。
「自分達が若い頃はする立場だったんだから、今度はしてもらう番だ」等と考えてはダメです。
そんなんだから誰も参加したがらない事を自覚しないといけません。新人や後輩、部下がお酌の為に声を掛けてくれるのを待つんじゃなく、むしろ自ら声を掛けて回りましょう。そのほうがお互いに楽しめるし、あなたの評価も上がるでしょう。
参加する人皆が楽しめる、そんな新時代の忘年会が増えてくれればいいですね
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