恋の予感


「ハイボールって炭酸の泡が、玉になって上へ上がって行くから、ハイボールって言うんだよ」って昔、付き合っていた彼が、よく言ってた

この店も、その彼が、教えてくれた

「もう、私の前から、いなくなって5年かぁ~」

カウンターでそんなコトを思いつつ

私もそろそろ新しい恋に向かわないとね

ハイボールをひと口

あい変わらずハイボールは、私の口の中を爽やかに照らしてくれる

でも、新しい恋が、始まると彼との想い出の詰った、この店にも

あんまり来れなくなるなぁ〜

それでも、そうしないと前に進めない気がした

とマスターにハイボールのお代わりを頼もうとした

その時

カランカラン〜

と入り口が開いて1人の男の人か来た

えっ!?彼?そんなハズは無い、彼は、5年前に事故で私を置いて行っちゃったのに…

その男の人は、

「隣よろしいですか」

と私の横に座って来た

「マスターホワイトホースのハイボールで」

「あっ!!私もお代わり」

「おまたせいたしましたホワイトホースのハイボールです」

と2杯のホワイトホースのハイボールを持って来た

「貴方もホワイトホースのハイボールなんですね」と隣の彼

「ねえ知ってます?ハイボールって炭酸の泡が、玉になって上へ上がって行くから、ハイボールって言うんですよ」

「へーよく知ってますね、じゃあコレは、ご存知ですか……

なんか楽しい夜になりそうです

もしかしたら私の白馬に乗った王子様

いやホワイトホースの王子様?

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