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他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる

こんにちは、某関西のスーパーマーケットに勤めて10年、日々事務職に励むものです。
今回は、前回の私の記事、「些細な事でもよいから、何かを変えてみたい」の続編です。

デジタルを勉強していく上で、どんなゴールを目指すべきか?を上司とお話した上で、アイデアを3つほどに絞ったのですが、今の自身のスキルでは、3つ全てをクリアするのは流石にハードルが高い。。。
という事で完成を目指すアイデアを1つ、具現化していく事にしました。その選択の背景についても、少し触れながら、書き綴っていこうと思います。

まくら:スーパーマーケットの1日って

まずは先週の記事では割愛してしまった「スーパーマーケットの常識」についてです。まずは下の図をご覧ください。

一般的なスーパーマーケットの1日の売上高構成比

これが「一般的なスーパーマーケットの1日の売上高構成比」です。
以前は朝9時に開店しても1回目のお客さまの来店ピークが訪れるのが12-14時でしたが、コロナ過でお客さまが「混雑」を嫌って早期来店される傾向が強まり、最近は「開店~14時」で1日の売上高構成比34%程度です。これを達成していると「今日は予算達成のメドが立ったぞ!!」と言えた訳です。

逆に言うと、14時時点で未達の時には「さぁ、夕方に向けて対策だっ!!」となります。「追加で何を売ろうか」「安売りメニュー、何を増やそうか」etc。。。スーパーマーケットの原点は「戸板商売、今日1日の売上高をいかに確保するか、その為に商売人は1時間おきに数値とにらめっこしながら進捗を追いかけ、対策を練る訳です。
商品補充の肉体労働ばかり、ではないですよ。お客さまに見えないところで意外と頭使っているでしょ(笑)

コンビニエンスストアが小売業界の覇権を取ったのは、POS(レジ)を使ってこの「管理」を綿密に行い、発注・陳列補充に活かしたから、と言われています。この背景を元に、今回のアイデアの具現化に繋がります。

今日の売上高予算を確実に確保したい

少し長くなりましたが、この背景をご一読頂いた上で、前回のアイデア出しの時の上司の話に戻ります。

「14時に数値を見る習慣が無くなってしまった」「それでは夕刻の商売対策が出来ない」「だから日々の売上高予算が取れない」。。。
これが上司からの一言だけだったら印象が違ったと思うのですが、全く同じ意見を別の上位職の方から聞いた記憶があり、「これは潜在ニーズ高いのでは?」と思い、今回は「毎日14時になったら当日の予算消化率が数値責任者のLINEに通知される」を具現化しようと思います。あまり堅苦しく取り組んでも、自分もつらいので、活動に「キャッチコピー」でもつけてみます。

さぁ、夕刻の商売の準備をしようか

前回作成した5W1Hの課題抽出です。

毎日14時になったらPowerAutoMateを使って数値管理システムから当日の予算消化率を
ダウンロードし、スプレッドシートに加工したデータをLINEBotを使って数値責任者のLINEに送付する

私の上司のK商品本部長を始めとする商品部長、よく相談に乗って頂くY事業本部長を始めとする運営部長のメンバー(40-50代)向けにリリースしたいと思うのですが、なにせ、皆さま幹部はお忙しい。。。よってメンバーの皆さまが手を動かす事なく、自動的にLINEに「現在の売上状況」を送付出来る仕組みにしようと思います。

視座は高く、視点は多く、視野は広く

前回、かなり具体的にラフ案を考えてみました。日頃、わが社の社長がよく仰っている「視座は高く」「視点は多く」「視野は広く」に従って今自分に出来る事を考えたつもりですが、もう一方で新しい事に取り組む時に考えるべき「リスク」と「ボトルネック」も考えてみます。

●リスク
  そもそも「自身のデジタルスキルでどこまで出来るのか?」ですね。今回は勉強も兼ねてMicrosoft社の「PowerAutomate」を用いようとしています。

が、弊社には既に株式会社FCEプロセス&テクノロジーさまが提供しているRPA「ロボパット」を導入しており、私は既に4年、RPA作成を担当しており、既に70件以上のRPAが稼働しています。だったら、使い慣れている技術をそのまま使用するのも「手段」かな、と思っています。

ちなみに、RPAとはこちら

●ボトルネック
 こちらは、新しい「システム」「デジタルツール」に取り組む時に皆さまも経験されていると思いますが、「セキュリティ要件をクリアするか?」です。わが社も大きなグループ企業の1個社ですので、かなり強固なセキュリティ要件と複雑なネットワーク環境下にありますので、ここは、システム部と連携が必要になります。

本気で取り組むなら中長期展望が必要

今回は実験要素もあり、本社の幹部12名対象のスモールスタートですが、本気で売上改革をしようとすると、中長期の展望が必要です。では、どのように設定するか。

①中期展望
 まずは本社幹部の皆さまが「14時の予算達成率」を意識して、進捗の悪い店舗に声をかける=コミュニケーションをとる、対策を話し合う、からスタート、をイメージしています。「見てるだけ」では何も変わりませんから。
「反省ではなく、検討して対策」という、今わが社のトレンドワードを実践する、を意識したいです。

②長期展望
 今の自身のスキルではスケールが大きすぎて、物おじしますが、出来れば、将来的には全店店長の業務用LINEに「あなたの今日の進捗は」が流れれば良いです。そのころには自発的に店舗が対策を実行する文化が出来ている環境を目指します。

このアイデア、どうでしょう?と上役2人にインタビュー

ここまで取りまとめたものを持って、では、これを実行したらどうでしょう?とアイデア出しの時にお世話になった上役のお2人にインタビューしてみました。
K本部長(50代・男性):私の上司です。
「アイデアは良い。確かに本社にいると、中間数値(14時時点の予算達成率)を見る習慣がどんどん薄れていく。それを手元の操作無しで知らせてくれる仕組みがあれば、「今日の予算」に対する関心が昔のように強くなる。ただ、仕組みとして本当に作れるのか?LINEでお知らせ、も良いが、他のツールではダメか?例えばTeamsなどを使って通知するとか。まぁ、親しみがあるのはLINE、と言えばそうなるが。それとセキュリティだろう、わが社が新しいデジタルツールを使う時、いつも揉めている印象がある。それを担保出来れば、やってみる意味はある。」

「本当に作れるのか?」に問いに対し、「頑張ります!」としか答えれなかった。。。

Y本部長(50代・男性):社内プロジェクトで頻繁にお世話になっております。
「昔の店長はみんな、当たり前のように中間数値を見て、今日の自店のコンディションを確認していたが、今、その習慣も薄れてるからねぇ。多分これだけ売上高が足りないから、「ブリを捌け」とか「豚バラ何パック増産しろ」とか僕が店長の時は普通にやってたからね。本社からそういうアナウンスが流れるのは意識付けからスタートの意味ではいいと思いますよ。結論は「今日これくらいの売上高で終わるよ」が理想だけど、今の君のスキルはそこまで無理なんでしょ。だったら「14時で達成率〇〇%」だけでも意識が変わるきっかけになれば良いと思うよ。」

やはり前向きなご意見、励みになります。

最後に

アイデア出しの時に頂いたご意見を元に、纏めた内容なので、否定的な言葉はなく、わが社の「とりあえずやってみよう!」精神が上手く働きました。「夏までに」という具体的なゴールも頂きましたし、ここは前向きに取り組んでいきたいと思います。

長文になりましたが、最後まで読んで頂き、ありがとうございます。今後とも宜しくお願い致します。

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